【映画トリビア】名前以外謎に包まれている監督「アラン・スミシー」とは??

2017年7月6日更新
映画を観てると、たまにみかける「アラン・スミシー」という監督。他に何作っているんだろうなぁと観てみるとジャンルも時代もバラバラ。そんな謎の監督「アラン・スミシー」の正体に迫ります。

実は、「存在しない架空の監督」

そう、「アラン・スミシー」とは架空の映画監督名なのです。つまり、監督がクレジットされたくない場合や、映画製作中に降板してしまった際に、申請を受けた全米監督協会が許可し「アラン・スミシー(Alan smithee)」という偽名がクレジットされます。

もう少し深く掘り下げると、映画の最終上映権というのは監督ではなく「製作・プロデューサー」が持っています。そこで監督と製作側が揉めてしまい、監督の意図しない不本意な編集で上映された場合に「アラン・スミシー」という名前が使われることが多いよう。

アメリカでは1999年まで使われていましたが、現在「トーマス・リー」など複数の偽名が使われているそう。またカナダなどアメリカ外の国では未だに使用される場合もあるようです。実は、日本でもアニメ作品を中心に「阿乱 済志」などといった漢字で登場しています。

それではいくつか主な「彼」の作品を紹介したいと思います。

1969年:実際はロバート・トッテン&ドン・シーゲル監督の作品。

Kei_Miyazato アラン・スミシーって監督を知っている人はかなりの映画通、知らない人は検索してみると面白いですよ!映画の歴史とかアメリカ映画界の決まり事とか興味深い裏話を知る事が出来ます。

1990年:実際はデニス・ポッパーが監督。オリジナル編集版は『バック・ドラフト』

Satoko_Suzuki 殺人目撃者の女性と、その女性を監禁する殺し屋とのラブサスペンス。 ジョディー・フォスターとデニス・ホッパーという、素晴らしい配役のおかげで、今一つな物語が、十分観れるモノになっていると思います。特筆すべきはホッパー氏の、初めて恋を知ったかの様な、心震える演技です! あまりにも 可愛く見えてしまって、クスッと笑えちゃいました。 アヒルちゃーん、だけではない、可愛い面が観れますよー。

1996年:実際はケヴィン・イエーガー監督のヘルレイザーシリーズ4作目。

1998年:実際はアーサー・ヒラー監督。皮肉にもこの作品もアラン・スミシー名義。

アラン・スミシーが実在したら・・という設定で、彼が作った映画が不本意に編集されてしまい、偽名を使おうとするが、「アラン・スミシー」だと自分になってしまう、というハリウッド業界暴露コメディ。ナオミ・キャンベル、スタローン、ジャッキー・チェンなど大スターが共演しているのにラジー賞で5部門も受賞してしまいました。

これらの作品以外にも『ハリー奪回』や『サブダウン』などの劇場作品の他、数々のテレビ映画などが「彼」名義でクレジットされています。