2017年7月6日更新

映画『エベレスト3D』感想評価まとめ【ネタバレ注意】

2015年11月6日(金)全国公開予定の映画『エベレスト3D』。人類未踏の地への無謀な冒険を描くサバイバル映画です。高度な撮影技術で、エベレストの驚異的な自然を3Dで体験できると早くも口コミで話題の本作ですが、先行上映された海外(imdb.com)でのレビューやciatrに寄せられた感想・評価をまとめました。

『エベレスト3D』感想評価

2015年11月6日に公開されるサバイバル映画『エベレスト3D』。海外大手映画情報サイトIMDBで7.4/10、Rotten Tomatoesの批評家には72%、観客には76%と堅実な評価を受けています。

感想や評価は特に映像の美しさを褒める肯定的なものが多く見られますが「キャラクターがいまいち」「ストーリーが浅い」などの評価も見受けられました。今回はそんな本作の詳しいレビューをお伝えします。

必見!壮麗な映像美。思わず息をのんだ。

この映画はドラマ性と感情と勇気のコンビネーションが素晴らしいです。事実に基づいた話だという点がより興味をそそります。登山家でなくても、冒険好きでなくてもこの映画にハマるでしょう。ストーリーから目が離せなくなります。見事なエベレスト山の光景が特徴の映画ですが、頂上を目指すことがいかに難しいかだけでなく、登山家の真の根性、勇気、そして肉体的強さを目の当たりにするでしょう。スター揃いのキャストと、うならせる撮影技術、ロケ地も最高です。まとめると、素晴らしい映画体験でした!
引用:imdb.com
スリリングなヒマラヤの冒険映画を3Dで観られたのは幸運でした。1996年のエベレスト登山家の実際にあった体験が元になっています。ヒマラヤ山脈の、空を突かんばかりのエベレスト山の風景が驚くほど素晴らしく撮影され3Dにとなり立ち現れてきます。まさに眼福です。エベレスト登山映画の全ての魅力である、なだれ、凍傷、チームワーク、達成感という真の喜び、雪嵐、そして悲劇が上手く織り交ぜられ、観客に特別な体験を与え、一生ものの壮大なスケールの冒険に誘ってくれます。監督はサスペンスありのこの名作をよくぞ作ってくれたと思います。タフな役者の魂の演技がこもった素晴らしい登山のドラマです。映画好きは必見です。いつまでも残る魅力がある映画です。
引用:imdb.com
アイスランドの映画監督だけあり、予測できない天候下でうまく撮影されています。スタジオの視覚効果に全てを頼るのではなく、ネパールやイタリアのVal Senalesといったロケ地に赴いたかいが出ています。一つ一つのシーンにまるで自分がそこにいて、危険を感じているかのような気にさせるリアリティがあります。まるで自分が登山家になった気になり、人間が生き延びられないほどの極限の寒さによる苦痛さえ感じられそうです。もし『エベレスト3D』が10年前につくられていたら、今のような映画のテクノロジーがないので、これほどの高いクオリティで私達に映画体験をさせることは不可能だったと考えます。これは『クリフハンガー』(1993)の模倣ではなく、歴史に残るサバイバルドラマなのです。

この映画を観て、なぜ登山家はエベレストを目指すのか疑問に思いましたが、それは私達に共通した問いなのかもしれません。目標を達成しようするのは何故か、という問いです。理由は様々です。触発されたからという理由や問題を避けるためという理由、あるいはただ「登りたい」という情熱が理由であるかもしれません。『エベレスト3D』はその願望が誇り高く、同時に恐れ多くもあるということを教えてくれます。

引用:imdb.com

エベレストの壮大な自然の驚異が3Dで体感できるようですね。

緊迫感が圧倒的という感想も

豪華な映画撮影技術と賢くデザインされた舞台装置を使って登山そのものにフォーカスした映画で、絶対絶命の危機にある登場人物にあっという間に感情移入させられました。初めに登山家たちをもっと紹介すれば、映画後半で危機が起きたときに物語にシリアスさをより加えられたと思います。しかし、アイスランドのバルタザール・コルマウクル監督がアクションを生みだし、CGIとsalvatore Totinoのオスカー賞に値する撮影技術と共に優れた技術力でスリルを作りだしたことは見事です。3Dのおかげでエベレストのとてつもない自然を深く体験できます。

出演者も名だたるものです。しかし、特に女性のキャラクターは影が薄いのが残念です。『エベレスト3D』は発展しきれていないキャラクターの欠点を十分補えるほどの興奮と緊迫感を与えてくれる素晴らしい映画体験です。

引用:imdb.com
ヴィジュアルが見事に際立った映画です。しかし、キャラクターは目立ちません。ジェイソン・クラークのロブ・ホールは物語の根幹として存在感がありますが、登場人物が多くて短時間では判別できませんでした。ストーリーはもっと少ないキャラクターの方が良かったと思いますが、壮大な山の視覚効果は全ての欠点をカバーしています。映画の最初の登場人物紹介はいまいちですが、いざ登山が始まれば登山家をとりまく美しい光景と頂上を目指す情熱に胸を打たれることでしょう。彼らが環境に順応する一方で頂上に登るまでに過酷な状況が待っていることが巧みに描かれています。そのおかげで後半の暴風が襲うシーンはかなり恐ろしかったです。キャラクターはドキュメンタリータッチにしようとするあまりドラマ性に欠けましたが、壮大な視覚効果が全てを補っています。
引用:imdb.com

スリル満点の映像だそうです。

キャラクターに共感しづらかったという声も・・・?

鑑賞後、少しショックでした。3Dで映画を宣伝するという戦略を感じました。山々の映像美はうなずけますが、ドラマ性があるシーンではかえって不適当な感じがしました。(3D眼鏡をずっとかけているのもばからしくなります。)巨大なスケールでインパクトのある山と、登山家たちの小さなスケールの恐怖がつりあっていません。典型的なアクション映画を期待していたわけではありませんが、その山と人との不釣り合いがどうしても気になりました。嵐が近づいてくる恐ろしいシーンは効果的に撮られ、山と不運な登山家たちを完全にのみこんでしまい、人々は山の斜面に転げそうになります。全体的に良い演技ですが、物語の筋が不明瞭です。キャスティングはオールスター並みなのに、中心的な人物がいません。まるで全員がカメオ出演のようです。
引用:imdb.com
大々的な映画の宣伝のおかげで素晴らしいカメラワークの素敵なアクションドラマを期待していましたが、期待外れでした。キャラクターは底が浅く、3Dの壮観な映像も望みなしです。映画に登場するお金持ちの人々がリアルな体験を求めて登山をするというところにも共感できませんでした。ローカルな人々の生き方についての視点がストーリーに欠けていると思います。
引用:imdb.com
yuki12241 公開前の持ち上げられようと比べ評判があまり良くない本作ですが、僕はそこそこ楽しめました、『エベレスト3D』。『ピラニア3D』『貞子3D』辺りで気付いて欲しかったのですが、タイトルに3Dを付ける時代はとうに終わっていることを日本の映画業界は知るべきです。評価には関係ありませんが。

エベレスト登頂に挑んだ登山家たちの実話を描いたネイチャースペクタクルであり、豪華キャストが集結しています。かの有名な日本人登山家・難波康子ももちろん登場します。とにかく人物が多く登場するので、その多くの個性をまとめ切れるかがキーとなってくると鑑賞前には思っていました。しかし、本作はそれとは全く別の部分で面白さを発揮している作品だと思います。「無事に下山するまでが登山だ」このセリフが物語の行く先を表し、前半はそれを盾にしたように冗長な展開が続き期待ハズレを危惧したのですが、しっかりと後半に盛り返してくれました。

とにかく、映像が素晴らしい。XpanD3Dだったので本当の良さは体験できた気がしませんが、エベレストの恐ろしさを肌で体感し、緊張感はたっぷり。逆らうことの出来ない圧倒的な自然のパワーが画面から伝わってきます。吹雪、雪崩、地割れ、酸素濃度の低さ等、容赦なく襲いかかる自然と戦う人間を見て、そのちっぽけさに気付きました。エベレストを俯瞰で写したり奥行きを上手く使って恐怖を煽ったりと、迫力は凄まじかったです。

ただ、設定の説明や細部に行き届き損ねているところは多くあるように思いました。序盤でエベレストの「デス・ゾーン」に触れるのですが、いざクライマックスが近づいて来てもそのワードが一切出てこなかったり。ドラマが薄いという批判も出てきそうな脚本だとは思います。

しかし、それについて個人的にある解釈をしました。映画におけるドラマとは、明確な存在意義を持ったキャラクターが集まり、価値観や本心をぶつけ合って成長していくものだと思っているのですが、本作ではそれを感じられませんでした。この映画では主観の集合でなく、「山に登ること」によって人々が繋がれていく客観的視点を描いているから、敢えて深いドラマを描かなかったのでは。観る者も次第に膨れ上がっていくはずの「なぜ山に登るのか?」という疑問。劇中でも再度そう提言がなされるのは、個々のキャラクターの人間像を掘るためではなく、人間の普遍的・本質的な部分に対する問いかけのように感じました。

「そこに山があるから登る」と誰かは言った。その雄大さ・美しさと裏腹に存在する残酷な面を知りつつもなお、挑戦し続ける理由は何なのか。逆らえない自然の力と対峙した時に、浮かび上がるものとは一体何なのか。観て損はしない作品だと思います。IMAX3Dでもう一度みたい。