2017年7月6日更新

過大評価だとされるホラー映画10選

全くもって中身がない、と映画評論家たちに常に見下されてきたホラー映画。そんなツウな評論家たちが急に特定のホラー映画を絶賛し始めたら要注意です。彼らはそのジャンルに詳しくがないゆえに、駄作にもかかわらず賞賛してしまった過去が多々あるのです。過大評価と言われる10作品をwhatculture.comよりお送りします。

1:『リング(アメリカ版)』2002年

ナオミ・ワッツが主演を務めており、日本でも話題になったこの作品。とくに幽霊役の少女(日本版でいう貞子)の演技が好評で、「無表情の中に宿る気味悪さが、観るものを恐怖に陥れる。こんな幽霊は今まで見たことがない。」と絶賛されました。

しかし、オリジナル版にもアメリカ公開版も、ただロングヘアの気味の悪い女の子の幽霊が終始つきまとうだけで終わってしまう印象。しかも女の子の幽霊以外の登場人物は平凡で、物語の構想自体も単調に感じます。

確かにリングが公開されたばかりの頃は、目新しい気味悪さだったかもしれませんが、その後『ザ・リング2』『juon 』などの続編でもこの手の少女の幽霊を多用したため、徐々に人々を飽きさせてしまい、それがジャパニーズホラームービーブームの終焉につながりました。

2:『ババドッグ』2014年

主演のエッシー・デイビスの鬼気迫る演技と、今までに見たことのない新しいタイプのモンスターが、今後のホラー映画の新しい形を作り上げたと絶賛されたこの映画。本国オーストラリアでは数々のアワードを受賞しました。

しかし2010年公開の『ダーク・フェアリー』『インシディアス』2013年の『MAMA』など、親が子供を守るためにプレデターと戦う類のホラー映画は過去にもたくさんあったのに、なぜこの映画だけがこんなにも評価されるのでしょうか。

それらの映画よりも何かものすごく際立っているものがあるわけでもなく、なぜここまで絶賛されるのか不思議です。

3:『V/H/S シンドローム』2012年

気味の悪い屋敷に不法侵入した男たちが、そこに置かれていた奇妙な5本のVHSテープを再生していくという映画。観客も一緒に1本ずつVHSテープを見ていくスタイルで、1つ1つテープがホラー作品になっています。

のちにそれぞれのストーリーがリンクしてくるという、たしかに新しいスタイルのホラー映画なのですが、1本1本のストーリーは短編映画というには短すぎる、取るに足らないものでした。

たしかに登場人物とVHSを再生しそれを観るという点では工夫されていますが、それ以上でもそれ以下でもない印象です。だらだらと5本オムニバスを繋いだことにより、見ているうちにもう充分と感じてしまう作品です。

4:『ファイナル・デスティネーション』2000年

「予想外だらけでスリリング」と絶賛された映画でしたが、スピード感あふれる展開だけが見所で、目新しさなどは一切ない、ティーン向けのホラームービー。

次にどのティーンネージャーがどのように殺されるのかなと予測することだけが、この映画の唯一の楽しみ方でしょう。

この映画には続編もあるのですが、第1作をただリミックスしただけの作品です。

5:『ぼくのエリ 200歳の少女』2008年

「喜びと悲しみ、そしてピュアなロマンスに満ち溢れた作品」と絶賛されたスウェーデン発のホラームービーです。

しかし、200歳のバンパイアと恋に落ちたいじめられっこの12歳の少年の話だなんて、一昔前の設定でしょうか。

しかもモールス信号でメッセージを送り合うとは、ロマンティックにもほどがありますね。

6:『ウーマン・イン・ブラック亡霊の館』2012年

イギリスらしい、終始澄ました感じのホラームービー。必要以上に厳かで、もったいぶった高級感が終始作品につきまといます。しかも、皆白人中流階級で登場人物みな似ているのです。

ホラーシーンはとくに目新しい何かがあるわけでもなく、ストーリー自体はだらだらと進み、代わり映えしないままあっという間に90分。とくに驚きもないまま結末を迎えます。

作品自体はヒットしましたが、過大評価と言わざるを得ません。

7:『インシディアス』2010年

「ここ数年で一番ゾクゾクするホーンテッドハウスムービー」と絶賛されたこの作品。

もし一度もホーンテッドハウスムービーを見たことがなければ、確かにこの映画は終始ハラハラドキドキ、楽しむことができるかもしれません。

しかし1963年の名作『たたり』や1979年『悪魔の棲む家』を見ていただければ、それらの映画にそっくりだと気づくでしょう。

さらには2013年の『死霊館』を観てしまったら、、、。あまりにもに過ぎて、二つの映画が頭の中で混ざって混乱してしまうかもしれません。

どちらもパトリック・ウィルソンが俳優として出ていて、監督も同じ、どちらも素敵なアメリカンファミリーがホーンテッドハウスでアタフタする話です。

大きな違いは『死霊館』はスピンオフ作品がありますが、『インシディアス』には存在しないところでしょうか。

8:『パラノーマル・アクティビティ』2007年

1万5千ドルの低予算、わずか7日間で撮影されたにもかかわらず大ヒットとなり、あのスピルバーグも絶賛したこの作品。

どの批評家も「リアリティーがある」とそればかり連呼しています。

映画内容を一言で言えば、86分間だらだらと映像を見せておいてもったいぶった挙句、最後にお化けが「ばぁ」と出てきておしまい、といった感じでしょうか。ウィットに富んでいるわけでもなく、ロマンティックな展開もない退屈な映画です。

9:『スクリーム』1996年

テンポよく進むストーリー展開が絶賛され、『テラー・トレイン』や『エルム街の悪夢』のトリビュート作品と呼ぶにふさわしいと評価された『スクリーム』。

この作品は、公開されたタイミングが絶妙でした。『13日の金曜日』シリーズ以来、ホラー映画界はこれといった傑作が出ていない状態だったのですが、そこで96年『スクリーム』の公開。人々には久々のエンターテイメントホラー映画に熱狂し、一大ブームとなりました。

しかし今改めて作品自体を見直してみると、かわいいティーンエージャーに、恐ろしいモンスターに、ちょっとした対立に、クライマックスシーン。すべてありきたりで、何の変哲もないホラー映画であったことがわかります。

10:『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』1999年

ドキュメンタリーの雰囲気を前面に出した新しいタイプのホラームービーとして絶賛され、全米興行収入1億4000万ドル、全世界興行収入2億4050万ドルをたたき出した作品。

インターネットを利用した口コミマーケティングに成功し、熱狂的「ブレア・ウィッチブーム」を作り上げましたが、作品自体はそれほど評価されるような内容ではありませんでした。 

人々が内容の薄さに気づいたのか、続編『ブレア・ウィッチ2』はゴールデン・ラズベリー賞を受賞しました。