ハリウッドは男性格差社会?女性監督の少なさが問題に

2017年7月6日更新

いまハリウッドで大きな問題となっているのが男女間での雇用格差、ジェンダーギャップの問題です。女優と男優の間に賃金格差があると言われていますが、それだけではなく、根本的に女性の働く数が想像以上に少ないようです。今回はwww.mtv.comよりハリウッドのジェンダーギャップ問題を紹介します。

ハリウッドは女性にとって圧倒的に不利!?

aclu

今年5月、ACLU(アメリカ自由人権協会)が映画、テレビにおける女性監督があまりに少ないことを問題視、調査を行うことを発表しました。

ACLUによると、2013年~2014年公開された映画興行収入トップ100の内女性が監督を務めた作品の割合は1.9パーセントと絶望的、テレビドラマに関してもわずか14パーセントと低い数字です。

キャスリン・ビグロー

さらに、今までアカデミー最優秀監督賞を受賞した女性監督は『ハート・ロッカー』(2008)のキャスリン・ビグローただひとり、ACLUはハリウッドの現状を“女性にとって酷い環境”だと非難、映画業界は軍隊よりも女性が少ないと揶揄しています。

ハリウッドが抱える深刻なジェンダーギャップ!?

映画

出典: www.mtv.com

今年10月、2014年公開映画トップ700について新たな研究結果が発表されました。トップ700なら大作映画以外にも、インディ映画も多く含まれています。女性の割合の増加が期待できそうです。

しかし、蓋を開けて見ると監督に限らず、トップ700圏内に入った作品の女性スタッフの割合はわずか20パーセント、トップ250になるとさらに数字は下がり、わずか17パーセントと低い数字です。

ハリウッドのジェンダーギャップは思っていた以上に深刻なようです。

ハリウッドは女性に投資していない!?

アンジェリーナ・ジョリー

MTVニュースがハリウッドは一体どれだけのお金を女性に対して使っているのかを調査しました。結果を先に言うと、男性と比べると極端に少ない額です。

2014年の興行収入トップ100にランクインした映画の製作費の合計は約6300億円、対して、ランクインした女性監督作品の製作費の合計は約85億円、わずか1.35パーセントでした。

グローリー

出典: luckynow.pics

ちなみにトップ100圏内に入っている女性監督作品は『グローリー/明日への行進』(エイヴァ・デュヴァーネイ監督)『不屈の男 アンブロークン』(アンジェリーナ・ジョリー監督)の2本です。

不屈の男

出典: ameblo.jp

監督だけに留まらないハリウッドのジェンダーギャップ!?

ハリウッド

出典: www.mtv.com

女性にお金を使うということは単に女性監督を雇うという意味ではありません。その他プロデューサー、脚本家、編集者、撮影監督などの割合も調査、ハリウッドで働く女性スタッフの割合も悲惨なほど低いことが明らかになっています。

トップ100作品の内、女性プロデューサーの名前がクレジットされていた作品は70本、女性編集者は17本、女性脚本家は16本、撮影監督はなんと0!です。

監督に限らず、ハリウッドにおけるジェンダーギャップは広がり続けていると言えるでしょう。

女性プロデューサーがクレジットされていた映画の数70は一見悪い数字ではないように思えます。

しかし、70というのは作品に一人でも女性プロデューサーが関わっていればカウントされているため、女性の総数が多い訳ではありません。

70本の作品が完全な女性プロデューサーチームで製作されていた訳ではありません。言い換えれば、残り30本の作品は男性プロデューサーしかいなかったということ。女性プロデューサーだけで製作された作品はありません。

映画学科を卒業した生徒の半数は女性、それだけ映画業界が女性にとって不利だということを証明しています。

ハリウッドは新たな価値観を生み出すべき!?

ソフィア・コッポラ

なぜ映画業界で働く女性の割合はここまで低いのでしょうか?トップ100の中で、監督、プロデューサー、脚本家、編集者、撮影監督、この4つのカテゴリー全てに女性が関わった作品は1本もありません。

3つのカテゴリーまで絞れば『ダイバージェント』『アニー』『きのうの夜は..』の3作品で少なくても一人は3つのカテゴリーの職に就いた女性がいました。

たとえ、カテゴリーを一つに絞ったとしても100本中45本とそれほど大した数字ではなく、トップ100の内27本が全てのカテゴリーで女性を雇っていないことが明らかになりました。

ハリウッドに男女格差があるのは数字から明らか、変化は不可欠と言えます。

今までハリウッドは男性監督を中心にほとんどが男性スタッフ、多くの映画が男性の価値観で製作されてきました。

ハリウッドが積極的に女性を雇用、才能ある女性を重要なポストや職に就かせる、良い映画を製作するためには性別に関係なく必要な資金を提供する。もしも、それが実現すれば、ハリウッドに新たな価値観が生まれて魅力的な作品がきっと増えるはずです。