2017年7月14日更新

傑作ぞろいのおすすめ洋画25選!【このサスペンス映画がすごい】

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ブラッド・ピット『セブン』

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1:『サイコ』(1960)

サスペンスの巨匠といわれたアルフレッド・ヒッチコックが1960年に製作した映画『サイコ』は、サスペンス映画の金字塔といわれる作品です。 ジャネット・リー演じるマリオン・クレーンはアリゾナ州フェニックスで、不動産業の秘書をして働いています。恋人のサム・ルーミス(ジョン・ギャヴィン)と結婚をしたいと考えていますが、彼には借金があって結婚をする余裕がありません。 サムとの情事の後、職場に戻ったマリオンは、客が支払った4万ドルを銀行に持って行ってほしいと、上司に言われました。彼女はその金を銀行には届けず、カリフォルニア・サムヴェイルにいるサムのもとへ持って行くことに決めました。 町の外に出ていくところを上司に見られたマリオンですが、サムのもとへ車を運転し急ぎます。その途中、眠くなってしまった彼女は、巡回中の警官に起こされるまで、路肩に駐車し、眠ってしまいます。 先ほど上司にみられているマリオンは、もしかしたらお金を盗んだのがばれたのかもしれないと思い、ナーバス気味です。そこに警察官から声をかけられたのですから挙動不審にもなります。なんとなく彼女のことを不審に思った警察官でしたが、お金の件はまだ通報されていなかったようで、マリオンはそのままサムの元へとドライブを続けることができました。 そんなことがあったので、マリオンは、カーディーラーで彼女の乗っていた車を売り払い、アリゾナ州のプレートがついていた車とはおさらばし、カリフォルニア州のプレートがついたフォードカスタム3000に乗り換えるのでした。高速警備隊が新しい車を購入するマリオンを目撃しているのにも、気づいていません。 カリフォルニアへの途中、大雨になり、マリオンは途中でみかけたベイツというモーテルに、その晩は宿泊することにしました。そこは、青年ノーマン・ベイツ(アンソニー・パーキンス)が経営をしている小さなモーテルでした。 ベイツ青年は、マリオンがチェック・インを済ませた後、モーテルの後ろにある青年の自宅で夕食をしませんか?と誘います。マリオンは承諾します。しかし、ベイツ青年が彼の母親と説明する女性と口喧嘩をしてしまい、結局、モーテルの食堂で夕食をとることになりました。食事中、ベイツ青年は趣味のはく製のことや、彼の母ノーマが精神障害者であることについて、マリオンに話してきかせてくれました。 部屋に戻ったマリオンは、お金を盗んでしまったことを後悔しはじめ、フェニックスに戻りお金を返そうと、考えはじめていました。シャワーを浴びはじめたマリオン。彼女はすぐに、このホテルに宿泊したことを後悔することになるのです。

2:『鳥』(1963)

巨匠ヒッチコックが制作したこの『鳥』は、「ジャマイカ・イン」や「レベッカ」(両作品ともにヒッチコックによって映画化されています)で有名な英国女流作家ダフネ・デュ・モーリアの小説を映画化したものです。 裕福なサンフランシスコのソーシャライトのメラニー・ダニエル(ティッピー・ヘルデン)は、自分が欲しいものがある時は、ジェット機までつかってどこまでも追い求めてしまう女性です。ミッチ・ブレナー(ロッド・テイラー)がペット・ショップでメラニーに会った時、ちょっとした遊び心から彼女を店員と間違えたふりをしたところ、仕返しをされてしまいます。 メラニーは、サンフランシスコの北のボドガ・ベイまで一時間ほど運転しないといけません。偶然にも、ミッチは彼の母リンダと妹のキャシーとその海岸で週末を過ごす予定でした。 彼女がボドガ・ベイに到着するやいなや、鳥たちが奇妙な行動をとり始めました。 メラニーが海岸でボートに乗っていると、一匹のウミネコが襲撃してきました。リンダが、明らかに鳥に襲撃されて死亡したとみられる隣人の死体を、発見しました。 何百羽、何千羽ともよべる鳥たちが、外にいる人たちを誰かれ構わずに襲撃しはじめたのです。 何が起こったのかを、なぜそれが起きているのか分からないまま、鳥たちの獰猛な襲撃は続き、人々は、生き延びるために鳥たちに対抗しはじめるのでした。

3:『ミザリー』(1990)

1990年制作の『ミザリ―』は、ホラー小説の巨匠スティーブン・キングの同名小説を映画化したものです。 ベストセラー作家ポール・シェルダン (ジェームズ・カーン)は、最新作を書き終えたあと、コロラドから自宅へと向かう途中です。しかし、彼の車がひどい猛吹雪にあい、交通事故を起こし、重体となってしまいます。 元ナースだったアニー・ウィルクス (キャシー・ベイツ)が、彼を助け出し、警察などに事故のことは報告せずに、山里はなれた彼女の自宅に、ポールを連れて帰りました。 ア二ーは自称ポールのナンバーワンのファンです。彼女は、もっとも大好きなミザリーシリーズのヒロインが死んでしまったことを知り、ポールに怒り心頭です。アニーは、ポールに彼女の思った通りに、小説を書き直すように強要しはじめます。 徐々に彼女の狂気な部分が見え始めました。

4:『ジェイコブス・ラダー』(1990)

1990年制作のこの映画は、旧約聖書のヤコブが見たとされる天使が登りおりしている梯子の夢をヒントにつくられた作品です。 1971年10月6日、ヴェトナム戦争に出兵したアメリカ人ジェイコブ・シンガー(ティム・ロビンス)は、突然の銃撃戦でジャングルに飛び込むも腹部に負傷をおいました。目覚めたジェイコブは地下鉄の中にいます。今は1975年で、ジェイコブは、郵便局の残業から自宅へ戻る途中でした。 大学時代から一緒に暮らしていたサラとは離婚し、ブルックリンの小さなアパートで恋人ジェジー(エリザベス・ペーニャ)と暮らしていましたが、彼は妻サラと三人の息子達のことを思い懐かしんでいました。特に戦争前に死んだ幼いゲイブ(マコーレー・カルキン)については、自分にその死の責任があると感じていたため、頻繁に思い出します。 ヴェトナム戦争の時の記憶と、息子を亡くした過去がジェイコブを少しずつ蝕みはじめ、悪夢を見ることが多くなってきます。ジェイコブは、現実と夢の区別が徐々につかなくなっていくのでした。

5:『羊たちの沈黙』(1991)

トマス・ハリスの同名小説を映画化したアメリカ映画『羊たちの沈黙』は、第64回アカデミー賞で主要五部門を受賞した作品です。 バッファロー・ビルとして悪名高いサイコパスは、中西部で若い女性を狙っては監禁し、殺害を繰り返していました。彼は殺害後に、その被害者たちの皮膚をはがすという猟奇殺人を繰り返し逃亡中です。 その猟奇殺人事件を追いかけている、FBI実習生のクラリス・スターリング(ジョディ・フォスター)は、クロフォード主任捜査官(スコット・グレン)から頼まれて、バルチモア州立精神病院にいる囚人の元精神科医ハンニバル・レクター(アンソニー・ホプキンス)に会いに行くよう命ぜられました。 ハンニバル・レクター博士は優秀な精神科医でしたが、猟奇的連続殺人犯でもあります。FBIはその彼に、バッファロー・ビルの事件を手助けしてもらいたいのです。 ハンニバル・レクター博士は、クラリスに、もし彼女の過去を詳しく教えてくれれば、事件について助けるという交換条件を出してきました。 クラリスは、トラウマとなっている自分の過去をハンニバル・レクター博士に話ながら、ハンニバル・レクター博士の分析によりバッファロー・ビル逮捕へと近づいていくのですが・・・。

6:『トゥルー・ロマンス』(1993)

『レザボア・ドッグス』で一躍有名になったクエンティン・タランティーノ脚本のこの映画は、1993年公開のロード・ムービースタイルのサスペンス作品です。 クラレンス・ウォリー(クリスチャン・スレーター)は、デトロイトで誕生日に一人で映画館にむかいました。アラバマ・ウィットマン(パトリシア・アークエット)が、わざと彼女のポップコーンを彼にこぼしたことがきっかけで、クラレンスとアラバマは一緒に映画を観ることにします。 二人は映画の後、パイを食べ、一緒に夜を過ごしました。翌日になって、アラバマは、クラレンスに自分がコール・ガールであることを告白します。彼女は、クラレンスと恋に落ちてしまったのです。 彼ら二人はその日の朝に結婚式を挙げ、アラバマの荷物を取るために、彼女が働いているクラブへクラレンスは向かいました。 クラレンスはアラバマの雇い主の、ドレクスル・スパイビー(ゲイリー・オールドマン)に状況を説明するも、殺されそうになり、逆にドレクスルとその仲間を殺してしまうのでした。 アラバマの服が入ったスーツケースを、彼女の仕事仲間の女の子に頼んだところ、間違ったスーツケースを渡されます。クラレンスは、そうとも知らずに持って帰ってきました。 スーツケースを開けて、コカインを発見したクラレンスとアラバマの二人は、すぐに元警察官であるクラレンスの父、クリフォード・ウォリー(デニス・ホッパー)の所へと向いました。 クラレンスは父に、ドレクスルの死についてどうなったのかを調べてほしいと頼みます。父クリフォードは、どうやらドラッグがらみの殺人だろうと警察は思っているようだと教えてくれました。 コカインを買う予定だったのは、イタリアンマフィアでした。 クラレンスとアラバマの二人は、クラレンスの友人であり、野心家な俳優のディック・リッチー(マイケル・ラパポート)の家へ行くことを決めました。 ドラッグを売り、金にして、メキシコへ逃亡する計画をたてる二人ですが、警察とマフィアの手がすぐそこまで追ってきていました。

7:『ユージュアル・サスペクツ』(1995)

ミステリー小説の女王アガサ―・クリスティーの『アクロイド殺し』を下敷きにしたといわれる脚本はアカデミー脚本賞を受賞したほどのハイクォリティ。 サン・ペドロ港に停泊していた船舶が火災にあい、27人もの死体が発見されると同時に、9100万ドルもの大金も出てきました。生存者はひどいやけどを負ったハンガリー人のテロリストと、ロジャー”ヴァーバル”・キント(ケヴィン・スペイシー)と呼ばれる詐欺師の二人のみ。 US関税捜査官のデヴィット・クイヤン(チャズ・パルミンテリ)は、ほとんど無傷のロジャーに尋問を始めます。 彼の話は6週間前にさかのぼりました。それは、ニューヨークの警察署にトラックを盗んだ容疑で集められた五人の「常連の容疑者たち(ユージュアル・サスペクツ)」ディーン・キートン(ガブリエル・バーン)、マイケル・マクマナス(スティーヴン・ボールドウィン)フレッド・フェンスター(ベニチオ・デル・トロ)、トッド・ホックニー (ケヴィン・ポラック)と、ロジャーに関してでした。 ロジャーの話は続きます。

8:『セブン』(1995)

『エイリアン3』でデビューしたデヴィッド・フィンチャーの1995年の作品。 二人の殺人課の刑事、ウィリアム・サマセット刑事(モーガン・フリーマン)とデイヴィッド・ミルズ刑事(ブラッド・ピット)は、ある殺人の現場へとむかいました。 ウィリアムはベテラン刑事で、退職まであと一週間。一方、相棒となったデイヴィッドは、新人刑事です。彼らが向かった殺人現場には「暴食」という文字と、顔を食べ物に埋めて死んでいる巨漢の男がいました。 次の現場には、「強欲」という文字と、弁護士が彼の体の一部をきっかりと一ポンド分切り取られ、死亡していました。一ポンド分というのは、あの有名なベニスの商人で、ユダヤ人の金貸しシャイロックが、借金を返せなければ、一ポンド分の肉を体から切り落とすという話にもひっかけていると思われました。 サマセットは、犯行現場に残された文字から、一連の犯行にはある規則性があることに感づきます。この犯罪は、キリスト教の「七つの大罪」をモティーフにしているのではないかと疑いはじめるのです。 弁護士の殺害現場の壁には、もう一つ手がかりが残っていました。血文字で壁にかかれた「help me」です。調査したところ、前科者のヴィクターという人物が浮上してきました。 警察はヴィクターのアパートをみつけだし、侵入しました。そこには、一年前に拘束され、徐々に衰弱死したヴィクターがいました。そしてそこには「怠慢」の文字が残されていました。 犯人は、警察がヴィクターを一年後にみつけるように仕向けたのでした。ここで、警察はすっかり次の手がかりを失いました。ウィリアム刑事は、FBIの知り合いと接触し、図書館から、七つの大罪に関する本をかりた人のリストを入手します。 そこでジョン・ドゥという名をみつけ、その人物のアパートを探し当てました。ウィリアムとディヴィッドがジョン(ケヴィン・スペイシー)の家を訪ねたとき、偶然にも彼と鉢合わせになりました。 ジョンは銃を取り出し、撃って逃亡します。デイヴィッドが追跡するも、クロスレンチでなぐられ、ジョンに銃口をつきつけられました。しかし、ジョンは発砲しません。銃をおろし、犯人のジョーは逃亡しました。 ジョーのアパートを調べてみたところ、4つの殺人を示唆する手書きのノートなどをみつけ、その後、警察は4つ目の殺人「欲望」、ほどなくして5つ目の殺人「高慢」も発見しました。 残りは、2つ。ウィリアムとディヴィッドの二人は、犯人を逮捕することができるのでしょうか。

9:『L.A.コンフィデンシャル』(1997)

1990年に発表されたジェームズ・エルロイの同名小説を映画化した作品です。 1950年代のロサンゼルス。「Hush Hush」という雑誌を出版しているシド・ハッジェンス(ダニー・デ・ヴィート)が映画の冒頭で、ミッキーコーエンについて語り始めます。 ミッキーコーエンは、ロスを牛耳るユダヤ系マフィアのボスです。彼は、脱税容疑で捕まり、ワシントンのマックネイル・アイルランドの刑務所に送られた。 彼の逮捕をきっかけに、ロサンゼルスでは誰が次のボスになるかで争いがおき始めていた。 1953年のロスのとあるカフェ「ナイト・アウル・カフェ」で六人の男女が殺害される事件が起きました。その中には、元刑事のディック・ステンスランド(グレアム・ベッケル)も含まれていました。 ディックは、バド・ホワイト(ラッセル・クロウ)の元相棒だった警官でした。バドは、正義のためには、規則を破りがちな熱血漢な刑事です。 別の事件担当だったジャック・ヴィンセンス(ケヴィン・スペイシー)が、新しいバドの相棒となりました。ジャックは、刑事ドラマ「名誉のバッヂ」でアドバイザーをしている警官です。 ジャックとともに事件の解明に奔走するエド。その彼により犯人が射殺されました。事件はいったん幕を閉じたようにみえましたが・・・。

10:『CUBE』(1997)

1997年のカナダ映画でソリッドシチュエーションスリラーの金字塔として名高い作品です。 クエンティン(モーリス・ディーン・ウィント)、ハロウェイ(ニッキー・グァダーニー)、レブン(ニコール・デ・ボア)、レン(ウェイン・ロブソン)、ワース(デヴィッド・ヒューレット)、カザン(アンドリュー・ミラー)の六人の男女は目が覚めたらなぜか立体キューブの中にいました。 そこは一種、カフカ的な迷路となっていて、脱出しようにも罠がしかけられているようでした。 一歩まちがえると待っているのは、死のみ。果たして彼らは無事にキューブの中から脱出できるのでしょうか。

11:『ゲーム』(1997)

1997年作、『セヴン』のデヴィッド・フィンチャー監督作品です。 裕福なサンフランシスコの投資家ニコラス・ヴァン・オートン(マイケル・ダグラス)は、弟のコンラッド(ショーン・ペン)から誕生日プレゼントを受け取りました。 ニコラスは48歳になる。その年齢は、彼らの父親が自殺を図った年齢で、コンラッドはそのことにまだ悩んでいるように見えたました。 受け取った誕生日のプレゼントは、CRSという会社が行っている、なにやらちょっと風変わりなエンターティメント性のあるゲームへの招待状のようでした。 好奇心に負けたニコラスは、彼の身の上にひどいことがおこるとも思わずに、CRSを訪れるのでした。

12:『ファイト・クラブ』(1999)

1999制作の『セブン』『ゲーム』『エイリアン3』の監督デヴィッド・フィンチャー、チャック・パラニュークの同名小説を映画化した作品です。 名前のわからないある人物(エドワード・ノートン)の語りから映画は始まります。「彼」は不眠症を患っています。仕事の方は問題なく人がうらやむような生活を送っています。 ある晩、「彼」は睾丸ガン患者を支える会を訪れます。そこでは参加者たちはお互いの境遇を話しあいます。彼らの話をききながら、涙を流すことで気持ちがおちつき、「彼」は自然と不眠症がよくなってきます。 くせになった「彼」は、様々な会に紛れ込むようになります。ある時、「彼」と同じように様々な会に紛れ込んでいる、マーラ・シンガー(ヘレナ・ボナム=カーター)という女性の存在に気がつきました。 健康に問題がないマーラの姿をみると全くなくことができない「彼」は、マーラをさけて彼女が参加していない会に紛れ込むようになりました。 出張からもどった「彼」は、自宅アパートがなんらかの爆破にまきこまれて破壊されたことを知ります。しかたなく、帰宅へ向かう飛行機のなかであった石鹸のセールスマンだというタイラー・ダーデン(ブラッド・ピット)という男に電話をします。 タイラーが、「彼」のその後の人生を大きく変えるとも知らずに、彼ら二人はとあるバーで待ち合わせ、再会をするのでした。

13:『シックス・センス』(1999)

『サイン』『アンブレイカブル』などで知られる、M・ナイト・シャマラン監督の1999年の作品です。 マルコム・クロウ(ブルース・ウィルス)は、優秀な児童心理学者です。彼はヴィンセントという元患者のもとを訪れたあと、ヴィンセントと似た問題を抱えた少年コール・シアー(ハーレイ・ジョエル・オスメント)に出会います。 クロウは、コール少年と多くの時間を過ごすようになり、少しずつ、彼を理解し始めます。 コールという少年は、亡くなった人が見えるという「第六感(シックス・センス)」をもっているというのです。またコールが言うには、亡くなった人々は、自分が死んだという自覚をもっていないようなのです。 クロウは、なぜコールの目の前に死んだ人が現れるのか、その謎を徐々に知ることになります。

14:『メメント』(2000)

クリストファー・ノーランの弟ジョナサンが書いた短編「メメント・モリ」を題材に制作された2000年のアメリカ映画。 映画の冒頭に一人の男の死体と、無数のポラロイド写真が映し出されます。 主人公レナード・シェルビー(ガイ・ピアース)は、モーテルにいて、誰からかかってきたのかわからない電話に出ています。 ある日レナードは二人の男に襲撃されてから、前向性健忘症という病気を患うようになり、最近の記憶をとどめておくことができなくなっていました。 レナードが言うには、その二人組は、彼の妻(ジョージャ・フォックス)を暴行の上、絞殺したらしいのです。 警察に状況説明をするも、そこには二番目の犯人などはいないと言われます。しかしレナードは、逃亡した二番目の犯人は、ジョンもしくはジェームズがファースト・メームで、ラストネームはGから始まると信じていました。 レナードは犯人を探すために、ポラロイド写真や体にタトゥーをいれて、自分の記憶を助けることにします 調査を始めてレナードは、サミー・ジャンキス(スティーブン・トボロウスキー)なる人物を思い出していました。それは彼が保険調査員をしていたときに出会った男でした。彼はレナードとおなじく前向性健忘症を患っていました。 サミーの糖尿病を患っている妻(ハリエット・サムソム・ハリス)は、本当にサミーがそんな病気なのかを疑っていて、執拗にインシュリンをうつようにいうサミーに疲れ果てていました。彼女は、注射を拒否し、亡くなってしまうのでした。 ジョン・Gなる人物を追い、様々な人に出会うレナード。そのたびに増えていくポラロイド写真と、タトゥーの数々。誰が真実をいい、誰を信じるべきなのか。レナードの記憶の混濁は日に日にひどくなっていく一方でした。

15:『インファナル・アフェア』(2002)

香港ノワール映画の代表といえる2002年のアンドリュー・ラウ監督作品です。 若き警察官のヤン(トニー・レオン)は、地元マフィアに潜入する捜査官。一方、警察にマフィアからおくりこまれたのは、ラウ(アンディ・ラウ)という男。警察、マフィアそれぞれが潜入するために人を潜り込ませていました。 ヤンのおかげでマフィアの大麻取引の情報をつかんだ警察側でしたが、マフィア側もラウから同様に警察の情報は漏れていました。 マフィアも警察もそれぞれにスパイが潜り込んでいることに気がつき始め……。

16:『シティ・オブ・ゴッド』(2002)

パウロ・リンスの同名小説を映画化した、フェルナンド・メイレレス監督の2002年のブラジル映画です。 リオデジャネイロの貧困地域、ファベーラを舞台にした実話をもとにした作品です。 1960年代のブラジル、シティ・オブ・ゴッド。「心優しき三人組」と称する三人組が、モーテルに盗みに入りました。それをみている子供たち。彼らはそうやって見よう見まねで生活する術を学んでいきます。 1970年代、貧困の街で育つ二人の少年。一人は、ブスカ・ぺ(アレシャンドレ・ホドリゲス)。彼は貧しい漁師の息子で写真が好きでギャングや暴力などが苦手です。いつか写真家になることを夢見ている少年です。 リトル・ゼ(レアンドロ・フィルミノ・ダ・オーラ)は、シティをうまく仕切きろうとし、対立相手のギャング、セヌーラたちには情け容赦などしない凶暴な性格の少年です。 親友のべネ(フェリピ・アージンセン)だけが、唯一、凶暴になるリトル・ゼを穏やかにすることができたほどです。 同じ境遇で育った少年二人は、一人は写真家に、一人はドラッグ・ディーラーと全く違う人生を歩むことになるのです。

17:『ミスト』(2003)

1980年のスティーブン・キングの短編小説「霧」を原作に、2007年に映画化されたアメリカ映画です。 雷と台風がやってきた時、誰もがきにとめるほどのことでもないと思っていました。 デヴィッド・ドレイトン(トーマス・ジェーン)は、湖水の霧をなんとなくおかしいとは思っていましたが、それでもさほど気にはしていませんでした。 彼は息子のビリードレイトン(ネイサン・ギャンブル)と隣人のブレント・ノートン(アンドレ・ブラウアー)と一緒にスーパーマーケットまで出かけました。 スーパーまでの道すがら、彼らは軍隊や、消防士が出動しているのを見かけました。彼らは霧が発生したことでそちらの方面にむかっていたようでした。 買い物最中に、彼らは三人の軍人が歩いてきて、何かを買い求めまた霧の中に戻っていくのを見ました。 店内に一人の老人が鼻血を流し、さけびながら駆け込んできました。 「霧の中に何かがいる」。スーパーには、80人もの買い物客がいました。彼らはその老人の言葉を聞くまで、彼らの身に、想像もできないようなことが起きるとは、思いもしていなかったのです。

18:『アイデンティティー』(2003)

『17歳のカルテ』『ニューヨークの恋人』などで知られる、ジェームズ・マンゴールドの2003年のサスペンス作品。 マルコム・リバース(プルイット・テイラー・ヴィンス)は、子供のころ娼婦の母親にモーテルに置き去りにされた過去があります。彼は死刑目前の死刑囚なのですが、彼の弁護士たちが多重人格者障害かもしれないと言い始めたことで、再審議が行われています。 一方、ネバダ州の裏寂れたモーテルに、ひどい大雨のために宿泊しないといけなくなった人たちがいました。そこはラリー(ジョン・ホークス)という男が経営をしていました。 泊まることになった面々は、女優ローラ(レベッカ・デモ―ネイ)。一時はディーヴァとよばれるほど有名だった女優と、その運転手をしている元警察官のエド(ジョン・キューザック)。 ジョージ・ヨーク(ジョン・c・マッギンリー)と、その妻アリス・ヨーク(レイラ・ケンズル)、そして妻アリスの連れ子ティミー・ヨーク(ブレット・ローア)。アリスはエドが大雨で人が道路に立っているのがみえずにひいて大けがをしています。 新婚したばかりのルー(ウィリアム・リー・スロット)とその妻ジニー(クレア・デュヴァル)。新婚だというのに、彼らの結婚は嘘で塗り固められていました。 そして警察官のロード(レイ・リオッタ)は主人ロバート・メイン(ジェイク・ビジー)を彼のあたらしい刑務所まで護送中でした。 彼らは、1人また1人とモーテルで人がなくなっていくことに気がつき、自然とお互いを知るようになっていきます。

19:『オールド・ボーイ』(2003)

『親切なクムジャさん』『サイボーグでも大丈夫』などで知られる映画監督パク・チャヌクの2003年韓国映画です。 娘の誕生日に、酔いつぶれて逮捕されたオ・デス。彼の友人のノ・ジュファン (チ・デハン)が警察から彼を釈放してくれました。公衆電話から家に電話をかけている間にオ・デスは消えてしまいました。 そのまま15年もの間、誘拐され監禁生活を送ったオ・デス(チェ・ミンシク)だったのですが、突然、金、携帯電話、高価な服を与えられて解放されました。 そして日本人シェフのミド(カン・へジョン)と知り合います。お互いに惹かれあう二人。しかしオ・デスは彼がなぜ監禁されていたのか理由を知りたいと思ってしまい……。

20:『イースタン・プロミス』(2007)

『ザ・フライ』『裸のランチ』などで知られる、鬼才デヴィッド・クローネンバーグ制作の2007年イギリス/カナダ/アメリカの映画です。 ロンドンに暮らす10代と思しきロシア人の少女タチアナが、病院に運びこまれました。彼女は妊娠しており、ひどく出血していました。そのため、医者は赤ちゃんを助け出すことしかできませんでした。 ロシア人の血をひく、助産師のアンナ(ナオミ・ワッツ)は、タチアナの日記を発見するも、それはロシア語で書かれていました。 ロシア語を読むことができないアンナは、生まれた赤ちゃんをタチアナの家族のもとに届けようと考え、叔父のステパン(イエジ―・スコリモフスキー)に日記を読んでもらうように頼みにいきました。 タチアナの家族の手がかりを探していると、アンナはロシアンマフィアの運転手をしているニコライ(ヴィゴ・モーテンセン)と出会います。 流産を経験したことがあるアンナは、赤ちゃんを家族のもとに引き渡したい一心で、手がかりを探します。 タチアナがもっていた日記には、イースタンプロミスとよばれるロシアンマフィアに関する情報が載っていたのでした。 知らずに危険に近づいていくアンナを助けてくれるニコライ。彼の時折見せるやさしさに惹かれ始めるのですが、彼にはある秘密があったのです。 ニコライの隠された秘密とは?日記にかかれたイースタン・プロミスとは一体?

21:『チェンジリング』(2008)

クリント・イーストウッド監督の2008年の映画です。 1928年シングル・マザーのクリスティン・コリンズ(アンジェリーナ・ジョリー)は、9歳の息子ウォルター(ガットリン・グリフィス)とロスで暮らしていました。 夕方四時には戻り、一緒に映画館でチャップリンの最新映画を見る約束をしたのですが、仕事が長引き間にあいませんでした。急いで家に帰宅し、ウォルターを探すも彼の姿は見えません。 近隣を探すも彼の姿を見つけることができず、彼女は、警察に子供が行方不明になったことを告げます。しかし、警察は24時間たってからでないと行方不明届は出せないと伝えるのです。 5ヶ月後、行方不明にになっていた息子ウォルターが発見されたと知らせをうけます。J.J.ジョーンズ警部(ジェフリー・ドノヴァン)は、ウォルターはイリノイ州で保護されたと伝えます。 保護されたその子は、彼女の子供だと主張しますが、クリスティンにはその子がわが子でないとはっきりとわかりました。しかし彼女の主張は認めてもらえません。 彼女は精神病院へ収容され...。

22:『インセプション』(2010)

クリストファー・ノーラン監督によるオリジナル脚本の2010年の作品です。 ドミニク・コブ(レオナルド・ディカプリオ)は、眠っている人の潜在意識に入り、必要な情報を盗んでくるように訓練された優秀な企業スパイです。 彼はまた、妻のモル(マリオン・コティヤール)殺人容疑で、警察に追われ、5人の子供たちにも会えない状況でした。 そんなコブにある日、斉藤(渡辺謙)という日本のビジネスマンが、ちょっと違った提案をしてきました。それは、ロバート・フィッチャー・J(キリアン・マーフィー)の頭の中に、ある記憶を植え付けてほしいという仕事でした。 交換条件として斉藤は、彼が警察から追われないようにできるということでした。ドミニクはこの仕事を引き受けることにしました。

23:『ウィンターズ・ボーン』(2010)

2006年に発表されたダニエル・ウッドレルの同名小説を映画化した、2010年のアメリカ映画です。 17歳のリー・ドリー(ジェニファー・ローレンス)は、彼女の父親が刑務所にいる間、彼女の弟と、妹をオザークスで育てていましたが、彼女の父は仮釈放中に消えてしまいます。 父は住んでいた家を保釈金の抵当にあてていたことを知っているリーは、大慌てで、父を探し回ります。もし、彼が裁判所に出頭しなければ、家は取り上げられてしまうのです。 誰も父の行方を知りません。リーは、父がクリスタル・メスと呼ばれるドラッグの取引に巻き込まれてしまったのは知っていたのですが、父の居場所を探すために、人に会えば会うほど、出会う人から聞く言葉が同じだということに不信感を抱きます。 彼女は叔父にあたるデアドロップ(ジョン・ホークス)に会いに行くと、おそらくリーの父は殺されたにちがいないというのです。リーは家と弟、妹を守るために失踪した父の真実を知るために奔走します。 すでに父の死を確信していたリーは、一体何が起きたのか、真相を知り始めます。

24:『ブラック・スワン』(2010)

『π』『レクイエム・フォー・ドリーム』などで知られる、ダーレン・アロノフスキー監督による2010年のアメリカ映画です。 ニューヨークのバレエ・カンパニーのバレリーナ―であるニーナ(ナタリー・ポートマン)は、バレエに彼女の人生をささげています。 トーマス・ルロイ(ヴァンサン・カッセル)は、ニューヨーク・バレエ・カンパニーの監督で次のバレエ団の演目を白鳥の湖に決めました。 トーマスは、白鳥の湖の主役を誰にするか悩み、新人リリー(ミラ・クニス)、ヴェロニカ(クセニア・ソロ)、ニーナなどを候補者としてあげます。 ニーナは、元バレリーナの母エリカ・セイヤーズ(バーバラ・ハーシー)と一緒に暮らしています。母は自分が成し遂げることができなかったバレリーナとしての夢をニーナに重ね、ニーナに過度な情熱を注ぎます。 ニーナは、技術的には素晴らしいバレリーナで、彼女のミスのない完璧な演技は、白鳥の役にはとても適していました。しかし、白鳥役は一人二役で闇の部分である黒鳥も演技しないといけません。トーマスには、ニーナが黒鳥を踊れるだけの技量がないように感じていました。 トーマスはいったんヴェロニカ(クセニア・ソロ)を主役へと決めました。しかし、ニーナがそのことに抗議しにきたのです。その時にとったニーナの予期せぬ行動に、トーマスはニーナに秘められた可能性を感じます。 トーマスは、二ーナに黒鳥を踊るための指導を始めました。黒鳥を演じるには、踊りの完璧さや純粋無垢なだけでなく、リリーのようなダンスが必要だというのです。 ニーナにかけている情熱を引き出すために、トーマスの演技指導は厳しいものとなっていきます。家では、母親との争いが多くなってきました。 精神的に追い詰められたニーナの日常生活が少しずつ変化してきました。

25:『マーシュランド』(2015)

スペインのゴヤ賞で、作品賞、監督賞、脚本賞、主演男優賞など10部門で受賞した2014年制作のスペイン映画です。 1980年のスペイン南部。人里離れたラス・マリスマスのあたりで、二人の10代の女の子が暴行され、殺される事件が起きました。首都マドリードから殺人課の二人の刑事ペドロ・スアレス(ラウール・アレパロ)と、ファン・ロブレス(ハビエル・グティエレス)がやってきて、この事件を調査することになりました。 二人の少女たちは、町の祭りのさなかに殺害されたようでした。事件を調査するにつれて、この殺人犯が実は何年間にもわたり同じことを繰り返していることを知ります。 そしてまた一人少女が消えました。