タイム・オブ・ザ・ウルフ

タイム・オブ・ザ・ウルフ

作品情報

原題 THE TIME OF THE WOLF
日本劇場公開日 2003年10月8日
製作国 フランス オーストリア ドイツ

新着感想・ネタバレ

k1ller_aka_tKoの感想・評価
原因不明の未曾有の大災害による地下水の汚染で飢饉に襲われる危機的状況下に置かれたとあるヨーロッパの田舎を舞台にした静寂のパニック映画。ハネケ映画を見慣れたせいかあまり悲惨な状況に見えなかったのは少し残念だが、噂には聞いていたが今まで観てきたハネケ作品の中で唯一ラストに「希望」が描かれていた作品だった。
倫理的に、冷静にと普段自制心を保つ大人たちがそんな状況になれば当然エゴ剥き出しで些細なことで言い争い、身内を守るためには物だって奪うし他人だって殺す、そんな大人たちの醜さを間の渡りにした子供たち。線路に美しく燃え盛る炎の前に裸で飛び込もうとするベン。それを目撃し制止させ優しく抱きしめる男。滅びゆく世界の救済を幼い少年に背負わせてしまった大人たちの愚かさとこの状況下においてもまだそこに確かに残る善の心の描写がハネケ監督によるヒューマニズムの素晴らしさであり、ラストの車窓風景は僕は希望だと思えた。
shirokumadesの感想・評価
衝撃的なオープニング。世界設定については詳しい描写がないが、飢饉が深刻。かなりエグい作品。
whentheycryの感想・評価
冒頭からいきなりやられます。
世界的飢饉に陥った世界の話なんだけど、こんな時代に四人家族の大黒柱を失うところから始まります。
その時の妻の反応が忘れられない。

こういう状況に、立たされた時の人間の本質を描く映画は数あれどここまで違和感もなくドストレートなのは他にはないと思います。

何より、"家族の団結"を中心に人間同士の団結を描いているようなのに最後の終わり方は衝撃的。
1番幼い少年だけが一番の選択肢を考えようと必死だったのにそれを見守ったのは暴力を奮った男でその男に「こんなときにお前の家族は何してるんだろうな」なんて言われてしまう。
その男にも良心があり過ちに気付く心もあったと気付かされる。

最後のやっぱりある長回しは希望にも絶望にも見えてしまう。
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