鶯歌燕舞

鶯歌燕舞, MAD ABOUT MUSIC
香港
rating 4 4
1 0

「鶯歌燕舞」の感想・評価・ネタバレ

  • changpian
    changpian 4 2012年11月1日

    1963年の香港映画。易文監督。最近台湾でDVD化されているキャセイ(電懋/國泰)映画の一つ。もちろんそのDVDで観ました。  さてミュージカル仕立てのこの映画、主演は葉楓と夷光。葉楓は言わずと知れたキャセイの大スター。クールな顔立ちに歌もうまい。恋多き女性としても知られる。夷光は香港映画初出演。実は葉楓よりも五歳年上の彼女は1932年上海生まれ、上海で1948年映画デビュー、古い映画人である袁叢美と結婚し台湾へ。「台湾第一美人」と謳われた彼女が、袁叢美との離婚騒動で香港に移り、初めて主演した香港映画である。このDVDで初めて彼女の動く姿を見た。葉楓は本籍は武漢、どちらかと言えば北方系の面長な顔立ちであるのに対し、夷光の本籍は江蘇、南方系の丸顔。歌もうまく美人の葉楓に対してはいつもスーパーウーマンという印象を持つのだが、夷光の役どころはややそそっかしく、愛らしい。香港電影資料館のクレジットを見る限り、葉楓だけでなく夷光も歌っているようだ(一部は歌手の靜婷も)。この映画の楽曲を含む葉楓のLP(百代CPAX315)、持ってなかった。意外と基本アイテムに収集漏れがある…。  ライバル会社のショウ・ブラザーズも同時期以降、日本人を招いて多くのミュージカル映画を撮ったが、意外なことにこの映画は日本人は関わっていない。先にレビューした『亂世兒女』にも出演していた田青がここでも登場。悪役ではなく、やはり良い人を演じている。プロットは、ナイトクラブの踊り子、葉楓と夷光が殺人事件に巻き込まれ、歌舞学校に迷い込み、そこの生徒と交流し、彼らの歌と踊りを導いていく、というもの。ナイトクラブの女性に対する偏見も映画の中で是正される。ということは、当時その様な場所で歌い踊ることは、はしたないという認識があったのだろう。  もっとサスペンスを全面に出すこともできたと思うが、緊張感はない。歌舞学校の女生徒役の李芝安、張慧嫻はこれから売り出される予定だったのだろうが、キャセイ自体の経営悪化も影響したのか、大スターになることはできなかった。この頃のキャセイの映画のつきものとして、でぶっちょ俳優の劉恩甲が出演していて、いい味を出している。ミュージカルシーンの一部はここで見られる。 http://youtu.be/81T3MT_OrhA