涙するまで、生きる

涙するまで、生きる

作品情報

原題 Loin des hommes
製作年 2014年
日本劇場公開日 2015年5月30日
製作国 フランス
上映時間 101分

あらすじ

1954年フランスからの独立運動が高まるアルジェリア。元軍人の教師・ダリュのもとに、殺人の容疑をかけられたアラブ人のモハメドが連行されてくる。裁判にかけるため、山を越えた町にモハメドを送り届けるよう憲兵に命じられ、ダリュはやむを得ずモハメドを連れて町へ向かう。復讐のためモハメドの命を狙う者たちの襲撃、反乱軍の争いに巻き込まれ、共に危険を乗り越える内に、二人の間には友情が芽生え始めるが……。

新着感想・ネタバレ

HMworldtravellerの感想・評価
原作はカミュの短編小説。1954年フランスからの独立運動のさなかのアルジェリアが舞台。

ヴィゴ目当てにチョイスした作品で観るまでカミュ原作ということも知らず、漠然と、凄惨な紛争下でのサバイバルの話だと思っていたけど違った。紛争やサバイバルはあくまでも舞台に過ぎず、フランス人としてフランス領アルジェリアに生まれ育った元軍人の教師の生き様を描いたものだった。

当時はフランス領だったとはいえ、アルジェリアはまぎれもなく異国。しかも親はスペイン人。主人公は民族的にはスペイン人で国籍はフランスで生まれ育ちはアルジェリアということか。。フランス人からはアラブ人とみなされアルジェリア人からはフランス人と呼ばれながら、危険で過酷な環境下で生きてきた男の、無骨だけど実直で堅忍不抜な生き様がジワリと胸に沁みた。

考えさせられたのは、”帰属意識”というもの。民族、国籍、地域社会、企業・・・。人はしばしば個人的な繋がりや友情よりも帰属意識から来る感情や帰属する集団の利益を優先することがある。進んで優先するわけじゃなくても優先せざるを得ない時がある。友がいてその友情が確固たるものであっても。。その最たるものが戦争や紛争で、最後、主人公は自分の微妙な立場を否応がなしに自覚したのだろう。

地味だけど深い映画だった。ヴィゴ・モーテンセンの、心情が滲み出るような演技も良かった。目の表情と円熟味を増した役作り。年齢を重ねていい感じに渋みが増しているように思う。

殺伐とした荒涼な砂漠の風景がまるで不条理のメタファーかのように感じた映画でもあった。
whentheycryの感想・評価
最後まで邦題の『涙するまで、生きる』を考えながら見てました。
原作と違うらしいあのラストだからこの邦題なのかな?
主人公も最後この言葉を胸に子供達とお別れしたんだと思います。
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