焼け石に水

焼け石に水

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whentheycryの感想・評価
フランソワ・オゾン監督の初期長編作品展。
この頃から人間のエグさを感じさせる映画を撮っているけど最近の作品よりドストレートだった。

最初は若くて美しい魅力的なフランツは魔性の男と呼ぶに相応しいが、レオポルドに操られるようになるとどんどんとただの哀れな青年へと成り下がって行くのが恐ろしい。
レオポルドのように「飽き性で真新しいものが好きでそれでいて周りを惹きつけてしまう人間」はごく稀に存在する。
そして彼らは無意識のうちに人を惹きつけ操り、捨てて行く。

キャッチコピーに「より多くを愛するものは、常に敗者となる」とあるのだけれどレオポルドに限らず、フランツもアナもより多くを愛してしまった者だと思う。
ヴェラだけが唯一の良識者のように思えた。
「もしもフランツのような人があんなにも愛情を注いでくれたらなんて嬉しいことだろう」と思ったけどあの四人の関係を見ていたら人間ってそう簡単に出来ていないんだなと改めて感じました。

やっぱり、フランソワ・オゾン監督は音楽と撮り方と人に魅せる力がこの時から凄くて、こんな切ない話なのに笑わせてるくるシーンがあるのが見ていて飽きない!
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