パピヨン
パピヨン
PAPILLON
フランス 1974年3月16日上映
rating 3.6 3.6
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『パピヨン』の感想・評価・ネタバレ

  • HM world-traveller
    HM world-traveller 4 2016年6月28日

    【パピヨン(蝶)は囚われても飛ぶことを忘れず 】 胸に蝶の刺青があることからパピヨンと呼ばれる男。金庫破りはしたが殺人は冤罪。通らぬ訴えに 自由を求めてひたすら脱獄を試みる。 脱獄ものと言えば、「大脱走」では 壮大で組織的な脱獄劇の中に見る人間模様と1人1人の生き様に、「ショーシャンクの空に」では 不可能を可能にする主人公の知恵と勇気と不屈の精神に裏打ちされた継続の力に、心打たれた。そのどちらとも味わいの異なる本作は自由を求める男の凄まじいまでの執念が際立つ。 騙されても裏切られても捕らわれても パピヨンは外の世界を目指す。飽くなき脱獄魂。終盤、彼と同様に島流しになった友, ドガの悟りともあきらめとも取れる島での暮らしや、白髪となり 歯が抜け 皺が刻まれた パピヨンの老いた顔を見ていると、いっそこのままの方が、と考えてしまいがちだ。命のリスクのある自由への道と 孤島の環境で生きる楽しみを見つけて送る余生を天秤にかけるとパピヨンと同じ道を選ぶ人は少数派かもしれない。だが、そこがパピヨンがパピヨンたる所以なのだろう。 蝶は蜜を吸うため花を見つけるために飛び、子孫を残すため相手を見つけるために飛び、卵を産む木や草を探すために飛ぶ。蝶が飛ぶのが生きることそのものであるように、主人公パピヨンが外の自由を求めるのもまた 生きることそのものなのだと思った。 本作の脚本家ダルトン・トランボはその思想(共産党員であった) により赤狩りに遭い 禁固刑の実刑判決を受けた人らしい。トランボは刑期終了後も長い間、映画界の表舞台に出られなかったが、貧困に喘ぎながらも偽名で脚本家の仕事を続け、やがて実名で復帰を果たした。そういう意味で、本作はダルトン・トランボの魂が乗り移ったかのような作品だと言えるかもしれない。

  • エミデブ
    エミデブ 3 2015年11月19日

    これは中学生の時に映画館で観た。これもまた午前10時の映画祭。 ジョジョの奇妙な冒険の6部を先に知ってたので、あぁ、ジョジョはこれのオマージュなのかってすぐわかった。蝶々のタトゥーとかね。 刑務所ものの映画ってなんか異世界な気がしてすごく好きなんだけどこの映画はその中でも闇の部分が多かった。独房とか。 あとちょくちょくホラーみたいな描写がでてくるんだけど本当いきなりで普通にビクってなった思い出。

  • アパ予約して。
    アパ予約して。 3 2015年11月7日

    2015.11.7

  • Kei Miyazato
    Kei Miyazato 4 2015年6月23日

    作品の細部に突っ込みを入れてけなす評が目立ち ます、もっともな意見でもありますが やはりこれは脚本がドルトン・トランボな部分に注目すべき、レッドパージでアメリカから追放たれた映画人としてはチャップリンの次に有名なトランボ、実話を元にしてますが実在のパピヨンとはキャラが違うそうです 権力に何度でも立ち向かう姿はトランボを投影したように思えます、マックウィーンのギラギラした目付きとダスティン・ホフマンの頼りなげな姿が印象的な映画。

  • Yamanaka  Akira
    Yamanaka Akira 4 2014年6月19日

    長い長い映画で、感情移入しすぎて、俺まで疲れてしまった。そういう意味では他人の人生を疑似体験できるいい映画かも(笑)

  • polo1026
    polo1026 0 2013年5月7日

    「大脱走」や「アルカトラズからの脱出」のような脱獄映画を想像していたけれど、全く違った。自由への執着心に憑りつかれ、何度も脱獄を繰り返す主人公・パピヨン。脱獄に失敗して何年も独房に入れられても諦めないパピヨンを演じるスティーブ・マックイーンの姿には狂気すら感じました。冒頭からギロチンで囚人の頭が飛んだりと痛々しいシーンが多く、かなりヘビーでしたが、脱獄シーンはなかなか見ごたえあって面白かったです。飄々とした演技のダスティン・ホフマンがまた良かった~

  • taisukeinoue
    taisukeinoue 5 2012年7月26日

    『ショーシャンクの空に』が人気ならこれはそれ以上に人気でもいいと思う作品。脱獄をテーマにした映画の中では脱獄のスケールは段違いに大きい。キャスティングもスティーヴマックィーンとダスティンホフマンと実力派ぞろい。これが他の脱獄劇より強烈なのは脱獄の理由が冤罪だけではないこと。そしてもうひとつの理由が万人に通じうる動機であること。気が抜けない脱獄が達成されるのかも最後まで注目。

  • 小池A
    小池A 2 2012年5月7日

    前情報があったのですごい期待して観たんだけどイマイチでしたかね ストーリー展開に ん?って思うとこがあるのと時間が長いのがネック

  • roto37

    重いシーンが多い。独房のシーンなんかは目を背けたくなる。裏切りや仲間の死もみていて辛い。終盤に関しては笑顔でも、狂ってしまったのかと思わせるほどの変貌ぶり。無実の罪で投獄され、終身刑脱走が成功しても、彼の人生はいったいなんだったんだろうと考えさせられる。