
『紙の月』のスタッフ・キャスト
『紙の月』の感想・評価・ネタバレ
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なんと言うか「ベタ」っとした題材を立体的に描いた感じ。 センセーショナルだが月並みなテーマをこんな風に映像化出来るとは。 宮沢りえ、小林聡美の演技力はさる事ながら大島優子も意外と良い配役。 エンディングの終わらせ方も素敵だった。
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お金をもつと人が変わっていく姿、特に男の方、なんだかね ラストは微妙だけど、善意と悪いこととの差を考えた
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物語られる順番がとても好き。 平凡な主婦が…という入り口から、 罪をおかし解き放たれたように遊びつくす姿、どん詰まりに至り正体が現される。 どん詰んったところでようやく、ああ、これは彼女が何者かを暴く話なのだと思い直した。世の中の風刺でも、人間の性や堕落への警鐘でもない。平凡(その他大勢の中のひとり)と見せかけた…本人でさえきっと平凡だと信じていた…彼女の特異性が表象する 。唐突に、見ていて清々しくなるほどに綺麗に振り切る。 平凡な主人公となると、自分をダブらせて見てしまうけども「横領」が主題の話ではどうやっても最後はアンハッピー。見たあとストレスフルになるのかと構えたが、以外にも清々しい、変に静謐な気持ちになった。 ラストシーンも意味深で、喜びなのか、悲しみなのか一言で割りきれない表情が素晴らしい。窓の向こうを何とはなしに見てしまう…というシーンもさりげなくてすごく好き。