
『暗殺者の家』のスタッフ・キャスト
『暗殺者の家』の感想・評価・ネタバレ
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ある夫婦が握った諜報機関の情報。その情報を掴むために、夫婦の愛娘が誘拐されてしまう。 本作はスパイものといえる映画。『サボタージュ』もそうだったが、実は身近にいる人がスパイで…、という設定が人気だったのだろう。あるいは時代がそうであり、人々が共感しやすかったのか。だが決してきな臭くはならないのはヒッチコックのいいところ。あまり映画は壮大にならず、お得意の巻き込まれ映画になっている。 妻がクレー射撃の選手で…、という設定は伏線としてはバレバレである。しかしそれでもクライマックスには一見の価値がある。「遠すぎて撃てない」という警官。決意の目。奪い取る銃。そして一瞬映る女の顔のアップ。いい映画です。 「クラシックコンサートの一番の盛り上がりに銃声を重ねる」の源泉はここか?多くの映画がこの映画のフォロワーと言えるだろう。
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イギリス時代のヒッチコック作品ではバルカン超特急の次に好き(全作品観た分けではないので申し訳ありませんが)、飄々としたユーモアが完成するのはアメリカへ行ってからですがサスペンスに関しては手探り状態の時代は完全に終わりこなれて来ています。