2020年8月4日更新

『ライオン・キング』の世界を通してルーツを讃える!ビヨンセのビジュアルアルバム『ブラック・イズ・キング』

BLACK IS KING
Beyoncé from “Black Is King” photo by Travis Matthews ©2020 Parkwood Entertainment

2020年7月31日、ビヨンセのアルバム『The Lion King: The Gift』のビジュアル・アルバム『ブラック・イズ・キング』がディズニープラスで世界同時配信となりました。今回はこの作品について、解説&レビューをお届けします。

目次

ビヨンセ監督作品!ディズニープラスオリジナル作品『ブラック イズ・キング』とは

2019年の超実写版『ライオン・キング』にナラ役で出演した歌手のビヨンセ。同作の世界観をとおして黒人のルーツと未来を高らかに歌い上げるヴィジュアル・アルバム『ブラック・イズ・キング』の世界同時配信が、ディズニープラスで2020年7月31日からスタートしました。 ビヨンセが自ら監督を務めた本作の内容は、アルバム『ライオン・キング:ザ・ギフト』の楽曲を中心に、アフリカにルーツを持つ現代の若き王や女王たちが、故郷と王座を取り戻すために旅立つというもの。ビヨンセをはじめとする多くの黒人アーティストの多彩な楽曲に彩られ、彼らの崇高な旅路が描かれます。

Beyoncé in “Otherside” from the visual album BLACK IS KING, on Disney+
(c) Parkwood Entertainment

今回は配信開始と同時に早速本編をチェックしたciatr編集部ライターが、『ブラック・イズ・キング』をレビュー!Black Lives Matterの抗議活動が続く今だからこそ観たい、本作の注目ポイントを紹介します。

とにかくかっこいいヴィジュアル・アルバム!

まずは難しいことを抜きにしてこの作品を観てみると、とにかくかっこいい!のひとこと。その楽曲の多彩さ、ヴィジュアルやダンスの斬新さに心を奪われます。 特にわたしが見入ってしまったのは、シャッタ・ウェールとメジャー・レイザーとのコラボレーション曲「ALREADY」のダンス。ビヨンセと数人のダンサーが、まるで1つの生き物のようにフォーメーションを組み、しなやかに手足を動かす姿は衝撃的ですらあります。

Tiwa Savage in
(c) 2020 Parkwood Entertainment

また、若手シンガーソングライター兼ラッパーのティエラ・ワックや、アフリカ諸国の女性アーティストが参加した「My Power」、そして「KEY TO THE KINGDOM」は、ビヨンセのキャリアのもうひとつの大きな軸である女性へのエンパワメントが全面に押し出された力強い楽曲。アフリカの伝統的な色使いやディテールを意識しながらも、現代的でアーティスティックな衣装にも注目です。 そんなクールでエネルギッシュな楽曲・ヴィジュアルとともに、『ライオン・キング』ファンにもうれしい演出が。ジェームズ・アール・ジョーンズ演じるムファサや、キウェテル・イジョフォー演じるスカー、そして人気キャラクターのティモンとプンヴァのセリフが引用され、その場面を思い出させる仕組みも楽しめます。

『ライオン・キング』とビヨンセ、「ブラック・プライド」のつながり

映画『ライオン・キング』(2019年)の世界にインスパイアされた本作は、ビヨンセがそのキャリアのなかで絶えず訴えつづけてきた「ブラック・プライド」との深いつながりを感じさせます。 「ブラック・プライド」とは、黒人が自らのルーツであるアフリカの遺産を受け入れ、誇りを持って生きようという運動。『ライオン・キング』の舞台であるアフリカはまさしく彼らのルーツであり、本作はその特徴を受け継いで発展してきた音楽を通して、その強さと美しさを表現しているのです。

Beyoncé in “Mood 4 Eva” from the visual album BLACK IS KING on Disney+
(c) 2020 Parkwood Entertainment

『ブラック・イズ・キング』から感じられる圧倒的なパワー、そして凛とした美しさは、『ライオン・キング』で父ムファサから高潔で誇り高い姿勢を受け継いだシンバの姿を連想させます。アフリカを舞台とし、多くのキャラクターにアフリカにルーツをもつ俳優・アーティストらがキャスティングされた同作は、「ブラック・プライド」を表現するのに最適だったのではないでしょうか。

ディズニープラスで合わせて「ブラック・プライド」関連作品をチェック

本作と同じく、ディズニープラスで配信中の作品である、マーベル・シネマティク・ユニバース(MCU)の『ブラックパンサー』も、「ブラック・プライド」と深い関わりのある作品です。 本作は、アフリカの科学技術大国ワカンダの国王ティ・チャラが、スーパーヒーロー「ブラックパンサー」として活躍する物語。アフリカにルーツを持つキャストやスタッフを多く起用し、現地の伝統的な衣装を現代風にアレンジしたコスチュームや音楽が絶賛されました。 ぜひ『ブラック・イズ・キング』と合わせて、ディズニープラスでチェックしましょう!

Black Lives Matter抗議活動最中のリリースで注目度大!

本作の元になったアルバム『The Lion King: The Gift』は、ビヨンセがナラ役の声優を務め、挿入歌「スピリット」を歌唱した映画『ライオン・キング』の公開に合わせて、2019年夏にリリースされました。そして、1年経った今このタイミングで同作のヴィジュアル・アルバムである本作が配信開始となったのは、大きな意味があるでしょう。 2020年5月末、無抵抗の黒人男性が白人警官によって死亡させられた事件をきっかけに起こった「Black Lives Matter」の抗議活動は、本国アメリカでは事件発生から約2ヶ月が過ぎた8月現在でも収まる気配がありません。そんななか、ビヨンセはかねてから訴えつづけてきた「ブラック・プライド」の集大成ともいえる本作をリリースしました。 ビヨンセは6月19日の黒人解放記念日には、新曲「BLACK PARADE」をサプライズ・リリースしています。今回の抗議活動を後押しする彼女の毅然とした態度が見て取れますね。

『ブラック・イズ・キング』は2020年7月31日からディズニープラスで配信中!

Beyoncé in “Find Your Way Back” from the visual album BLACK IS KING, on Disney+
Andrew White/Parkwood Entertainment

「Black Lives Matter」運動がつづくなか、絶妙なタイミングでリリースされた『ブラック・イズ・キング』。黒人たちに自分たちのルーツであるアフリカの文化や遺産に誇りを持ち、過去と現在、そして未来への希望を示す本作は、アフリカ系の人々へのエンパワメントというだけでなく、その高らかな宣言を聴く他人種にも感動を与えることでしょう。 ビヨンセがこれまでに築き上げてきたキャリアの軸である「ブラック・プライド」の集大成ともいえる『ブラック・イズ・キング』は、2020年7月31日からディズニープラスで配信中です。 ディズニープラスは、ディズニーによる公式動画配信サービス。本サービスでは、ディズニー、ピクサー、マーベル、スター・ウォーズの4ブランドを見放題で楽しむことができます。本サービスでは、超実写版『ライオン・キング』も配信されているので、『ブラック・イズ・キング』と合わせてぜひチェックしてみてください!

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