映画『アルテミスと妖精の身代金』はファンタジーを観尽くした人こそ観るべき!【ciatr編集部レビュー】
映画『アルテミスと妖精の身代金』で妖精へのイメージが変わる!?【ciatr編集部レビュー】
2020年8月14日からディズニープラスで配信が開始された『アルテミスと妖精の身代金』。イギリスの児童文学「アルテミス・ファウル」シリーズを原作に、ディズニー実写版『シンデレラ』やマーベル映画『マイティ・ソー』の監督ケネス・ブラナーがメガホンをとった本作は、この夏必見のファンタジー・アドベンチャーです。 これまでのファンタジー作品に登場した主人公や妖精たちとは一味違う設定で、「ファンタジーはもう観尽くした」と思っている人にもぜひ観てほしい作品になっています。 夏休みに家族みんなでも楽しめる本作『アルテミスと妖精の身代金』をciatr編集部ライターが早速鑑賞。その魅力や見どころをお届けしましょう!
『アルテミスと妖精の身代金』のあらすじ【誘拐された父を救うため天才少年が妖精と頭脳戦をくり広げる!】
アイルランドに住む大富豪、アルテミス・ファウル1世がある日突然行方不明に。同時に彼は、これまでに発生したいくつかの美術品・骨董品の窃盗容疑をかけられてしまいます。 そんなとき、彼の息子アルテミス・ファウル2世のもとに父を誘拐したという犯人から電話がかかってきました。相手が身代金として要求したのは、「アキュロス」と呼ばれる妖精界で最も強大な力を秘めた謎の物体。アルテミスはアキュロスを見つけるため、地底で高度な文明社会を築く妖精たちと取引することにします。 しかし、人間と妖精の間には長い分断の歴史があり――。
主人公は生意気な天才少年!個性的&魅力的なキャラクターたち
今なお妖精の伝説が数多く残るアイルランドを舞台に、天才少年と妖精たちの戦いを描く『アルテミスと妖精の身代金』。その大きな魅力の1つとなっているのは、個性的なキャラクターたちです。 主人公のアルテミスはこれまでのファンタジー作品に多く登場した「妖精に出会う純粋無垢な少年」というイメージとはかけ離れています。彼は周囲から天才少年と呼ばれ、多くの大人に対して生意気な態度をとる名家の末裔。一見妖精の存在など信じていなさそうな少年が真剣に彼らと渡り合う姿は、意外性と魅力にあふれています。 また彼以外にも、これまでの定番とは違うキャラクターが多数登場。「大富豪の父親」というイメージを良い意味で裏切るアルテミス・シニアや、武闘派の執事ドモヴォイなど、意外な面を持った登場人物のなかから、必ず1人はお気に入りのキャラクターが見つかるのではないでしょうか。
妖精なのにめちゃハイテク!ファンタジー好きにも新鮮な世界観
「妖精」というと、どこか牧歌的で古めかしいイメージを持っている人も多いと思います。しかし、本作に登場するのは、人間以上に高度な文明社会を地下に築く妖精たち。自分たちの存在を人間から隠すため、ありとあらゆる科学技術を駆使して生活しているのです。 なかでも注目したいのは妖精の世界を守る地底警察偵察隊、通称LEPレコン。緑色の制服に身を包んだ彼らはアイルランドの妖精レプラコーンをモチーフとしているようですが、原子力銃や飛行用の翼などを装備したその姿はSF作品に登場する未来人か異星人のように近未来的です。 一方でゴブリンやトロールなどはおなじみの姿や性格で登場し、これまでにない世界観になっています。ファンタジー作品が好きでたくさん観た人でも、この独特な世界観は新鮮に感じられるのではないでしょうか。
思わず息を飲む!作り込まれたCGによる迫力のアクションシーン
最新鋭の装備を身に着けたLEPレコン隊員たちが活躍するアクションシーンも本作の見どころです。作り込まれたCGで表現されるのは、躍動感と力強さ、そして時間のうねりを感じさせる一筋縄ではいかないアクション。 ネタバレになってしまうので詳細は自分の目で確かめて欲しいのですが、妖精たちが人間に姿を見られないために使う「とある装置」の使用シーンは特に必見で、これまで観たことのないような、SF的な要素の強いシーンとなっています。 これらのアクションシーンのCGも世界観とマッチして違和感を与えず、わかっていてもヒヤヒヤしてしまう展開に子供も大人も手に汗握ること間違いなしです!
豪華なキャスト&日本語吹き替え声優陣に洋画ファン歓喜!
さらに洋画ファンが本作で注目したいのは、なんと言ってもその豪華なキャスト!本作でデビューを果たしたアルテミス役フェルディア・ショーやホリー・ショート大尉役のララ・マクドネルら新鋭の脇を、名だたるベテラン俳優陣が固めています。 ドワーフのマルチ役を務めるのは、ディズニー実写版『美女と野獣』でル・フウ役を務めたことも記憶に新しいジョシュ・ギャッド。アルテミス・シニア役にはコリン・ファレル、そしてイギリスを代表する大女優ジュディ・デンチが地底警察組織LEPのルート将軍役を好演しています。 また、日本語吹き替え声優陣もアルテミス役に花江夏樹、ショート大尉役に早見沙織、アルテミス・シニア役に森川智之と人気声優が集結!字幕でも吹き替えでも、両方楽しみたいですね。
『アルテミスと妖精の身代金』は2020年8月14日からディズニープラスで配信中!
『アルテミスと妖精の身代金』は、「アルテミス・ファウル」シリーズの第1巻を原作としています。英語版ではこれまでに8巻と外伝2作(日本語翻訳版は5巻まで)が発表されている人気シリーズなので、今後映画の続編やシリーズ化も期待できるのではないでしょうか。 これまでのファンタジー作品とは一線を画す魅力のある『アルテミスと妖精の身代金』は、魅力的なキャラクターや壮大な世界観をもっと観たいと思わせてくれます。 12歳の天才少年アルテミスと妖精たちの活躍が楽しい本作は、2020年8月14日からディズニープラスで配信中。子供も大人も楽しめる本作は、ファンタジーを観尽くした人にこそ観てほしい新鮮な作品です!