2020年9月1日更新

コロナ禍の私たちへのメッセージとは?『ゴリラのアイヴァン』魅力をキャストが語る

『ゴリラのアイヴァン』
『ゴリラのアイヴァン』9月11日(金)よりディズニープラスで独占公開 © 2020 Disney

実話をもとにしたベストセラー小説を映画化した『ゴリラのアイヴァン』。仲間たちとの友情や冒険を描く本作のディズニープラスでの配信に先立って、監督や豪華キャストが集結したオンライン会見が開かれました。その模様を作品の見どころとともに紹介します。

目次

『ゴリラのアイヴァン』オンライン会見でキャスト・スタッフが語った本作の魅力やメッセージとは?

『ゴリラのアイヴァン』
『ゴリラのアイヴァン』9月11日(金)よりディズニープラスで独占公開 © 2020 Disney

2020年9月11日からディズニープラスで配信が開始される『ゴリラのアイヴァン』。実話をもとにした原作小説は、2013年にアメリカで発売されベストセラーを記録しました。日本でも、2014年に『世界一幸せなゴリラ、イバン』のタイトルで翻訳版が出版されています。 親友との約束を果たすため、そして自分自身を見つけるために行動を起こすアイヴァンの冒険物語は、世界中に感動を届けました。 今回CGと実写を織り交ぜて映像化された映画『ゴリラのアイヴァン』の制作には、どのような苦労があり、どんなメッセージが隠されているのでしょうか。キャストや制作陣は、現在もつづくコロナ禍で生きる私たちにとっても重要な意味があると語っています。 配信に先立って開かれたオンライン会見には、監督のテア・シャーロックをはじめ豪華キャストが集結。今回は、そこで語られた本作の見どころや制作秘話を紹介しましょう。

実話をもとにした感動の物語『ゴリラのアイヴァン』に豪華キャストが集結!

『ゴリラのアイヴァン』あらすじ

アイヴァンは、ショッピングモール内の小さな動物園に住む陽気なゴリラ。隣の檻に住むゾウのステラや野良犬のボブとは大の仲良しです。絵を描くことが得意な彼は、モール従業員の娘であるジュリアとも、芸術家同士として理解しあっています。 しかし、彼らが暮らすショッピングモールは経営難に陥り始めていました。そこでもっとお客さんを呼ぶために連れてこられたのは、赤ちゃんゾウのルビー。幼いころに人間に捕らえられて以来、ほかのゴリラに出会うこともなく檻のなかで暮らしてきたアイヴァンは、ルビーとの交流によってほとんど覚えていないはずの大自然(ふるさと)に思いを馳せるようになります。 その後彼は親友との約束を果たすため、小さなルビーを救うため、そして自分自身を取り戻すために、仲間たちとある行動を起こしますが……。

アンジェリーナ・ジョリーをはじめとする豪華キャストに注目!

『ゴリラのアイヴァン』撮影風景
『ゴリラのアイヴァン』9月11日(金)よりディズニープラスで独占公開 © 2020 Disney

本作で主人公のゴリラ、アイヴァンの声を演じるのは『スリー・ビルボード』(2017年)などへの出演で知られるサム・ロックウェル。 彼の仲間たちには、ダニー・デヴィート演じる野良犬のボブ、オウムのヘンリエッタ役にチャカ・カーン、プードルのスニッカーズを演じるヘレン・ミレンなど、豪華キャストが集結しています。ゾウのステラの声を担当するのは、制作も兼任しているアンジェリーナ・ジョリー。そして物語の鍵を握る子供のゾウ、ルビーを演じるのはブルックリン・キンバリー・プリンスです。 またアイヴァンの親代わりであり動物園を運営するマックは、ドラマ「ブレイキング・バッド」などで知られるブライアン・クランストンが演じます。

CGと実写の融合は2本の映画を同時に撮影するようなもの!

『ゴリラのアイヴァン』テア・シャーロック(監督)
『ゴリラのアイヴァン』9月11日(金)よりディズニープラスで独占公開 © 2020 Disney

2019年の『ライオン・キング』のように、CGが多用されている本作。その制作の苦労について、監督のテア・シャーロックは以下のように語っています。

シャーロック:この映画を作るのは、2本の映画を同時に作るような体験だったわ。とてもテクニカルな映画だからよ。私たちは、まず俳優さんに声の演技をしてもらうところから始めた。アニメーターたちが作業をするのに、それが必要だから。

次にライブアクション(実写)の部分を全部撮影している。その後にビジュアルエフェクト(CG)のシーン。動物だけが一緒にいるシーンよ。それらのシーンは何度かやり直す必要があった。俳優の声の細かなニュアンスを受けて、アニメーターが動物のパフォーマンスを変えることがあるのでね。

こういったテクニカルなことを、私はこれまでやったことがなかった。ポストプロダクションもまた大変だったわ。声の演技をやってくれた俳優たちもまだ近くにいてくれたし、私と(脚本家の)マイク・ホワイトは、このプロセスもすごく注意しながらこなしている。原作本の感動がちゃんと伝わるためには、本当に注意してやらなければいけなかったのよ。

『ゴリラのアイヴァン』レイモン・ロドリゲス、アリアナ・グリーンブラット
『ゴリラのアイヴァン』9月11日(金)よりディズニープラスで独占公開 © 2020 Disney

また、CGが多用された作品は俳優にとっても苦労が多いものなのだとか。しかし本作では、動物たちの一部はモーションキャプチャで俳優が演じた動きをもとにしているため、演技の助けになったとジョージ役のレイモン・ロドリゲスは振り返りました。

ロドリゲス:(現場で)アイヴァンを演じるベン・ビショップを見るのも面白かったよ。彼は全身をスパンデックス(注:全身タイツ)で覆われている。完成作を見たとき、僕には彼が透けて見えるようだった。彼がやった肉体や目の演技が活かされていたから。

ルビーを演じた人は、グリーンのゾウのコスチュームを着て現場を歩き回っていたよ。しばらくすると、それが赤ちゃんゾウだと信じられるようになるものだ。

そういうふうに、実際のものがあるのはありがたかった。何もないところでそこにあるかのように演じなきゃいけない経験もしてきたので、何かがあると本当に助かるんだよね。しかも相手は人間だし。本当の人間が演技をしてくれるんだよ。それは、僕らにとって大きな助けとなる。

『ゴリラのアイヴァン』ブライアン・クランストン
『ゴリラのアイヴァン』9月11日(金)よりディズニープラスで独占公開 © 2020 Disney

一方でマック役のブライアン・クランストンは、CGを使わなかったシーンでの苦労を語ってくれました。彼は小さな自転車に乗るシーンについて、以下のように語っています。

クランストン:自転車を見たときは、これくらいできるだろうと思ったが、やってみると実はかなりハードだったね。あそこでCGはまったく使っていない。僕は実際に自分であれに乗っている。難しかったけど、楽しくもあったよ。ツルツルしているし、漕いでいると膝が顔に付くような感じだから、何回か転んだけれど。

『ゴリラのアイヴァン』ダニー・デヴィート、テア・シャーロック
『ゴリラのアイヴァン』9月11日(金)よりディズニープラスで独占公開 © 2020 Disney

また「最初にあの自転車を見た時に、“ダニー・デヴィートの所有物”と書いてあって、”なるほど”と思った」とデヴィートの小柄な体型にかけたジョークも交えて振り返りました。

オウムの声で家中を歩き回る!?個性的なそれぞれの役づくり

『ゴリラのアイヴァン』
『ゴリラのアイヴァン』9月11日(金)よりディズニープラスで独占公開 © 2020 Disney

会見では、それぞれのキャストが自分の役作りや役柄に対する思い入れも語りました。オウムのヘンリエッタを演じたフィリッパ・スーやウサギのマーフィーを演じたロン・ファンチズは、自身の役づくりの過程を次のように明かしています。

スー:(役づくりは)簡単だったわ。オウムはどうするのだろうと考えたのよ。それでオウムの映像をいくつか見てみた。次に、オウムのような声をやってみたの。家の中で、ほかの人も聞こえるような大きさで。夫に「これ、オウムの声に聞こえる?」と聞いてみたら、「聞こえる、聞こえる!」っていうんで、その声で家中を歩き回ったのよ。まさに芸術的よね(笑)。

ファンチズ:僕はただ声の演技をやって、時々「ここをもっとこうして」とか言われて、そうしただけ。たまにダニー(・デヴィート)に「もっと違うふうにやってみたら」と言われることもあったけど、そういうときは「ダニー、君がしゃべりすぎだから、僕は聞き役になるよ」と言った(笑)。僕に関しては、ただそんな感じだったんだよね。

またフランチズは、マーフィーと同じように消防車が好きになったかと聞かれると「消防車は昔から好きだよ。一番好きだ。最も力強いし、水も放てるし、好きにならない理由はないよね?自分がウサギだったら、ずっと消防車の中に住んでいたいよ。マーフィーの気持ちはわかる(笑)」とも語りました。

『ゴリラのアイヴァン』ブライアン・クランストン、テア・シャーロック
『ゴリラのアイヴァン』9月11日(金)よりディズニープラスで独占公開 © 2020 Disney

またマック役のブライアン・クランストンは、アイヴァンを閉じ込めている自身の役柄について、監督とともに掘り下げていったと明かしています。

クランストン:マックは欠陥のある人間だが、正しいことをしようという努力をする人でもある。彼にとってアイヴァンはわが子のような存在。わが子を見捨てるようなことを、彼は絶対しない。それで彼は一生懸命考えた。アイヴァンと一緒に生きるにはどうすればいいのかと。

僕はマックが心に抱えるものを、ニュアンスをもって表現しようとした。彼のダメな部分も、恐れずに出そうと。彼がかつらをつけているというアイディアも監督との話し合いの中で僕が提案したことなんだよ。(中略)そういうことを通して、観客は彼という人のちょっと弱い部分を理解してくれると思う。

マックは他人の前で、本当の自分じゃない人を演じているんだ。だが、最後に彼は一周して、本当の自分を受け入れることになるのさ。僕と監督は、そういうことを話し合った。もうかつらも必要ない。ありのままの自分でいればいい。そしてアイヴァンが人生の次のチャプターに移ったことも、心から祝福している。

収録でアンジェリーナ・ジョリーがゾウの着ぐるみを!撮影裏話を紹介

『ゴリラのアイヴァン』
『ゴリラのアイヴァン』9月11日(金)よりディズニープラスで独占公開 © 2020 Disney

会見で子ゾウのルビーを演じたブルックリン・キンバリー・プリンスは、声の収録時のアンジーことアンジェリーナ・ジョリーとのほほえましいエピソードを明かしてくれました。

プリンス:私はアンジーに2回会ったことがあって、1回目は(アカデミーが主催する)ガバナーズ・アワード、2回目は放送映画批評家協会賞の授賞式だった。放送映画批評家協会賞で会ったとき、私はアンジーに「レコーディングはゾウの着ぐるみを着てやりませんか?」と言ったのよ。

そして家に帰って、ママに「ママ、私とアンジーにゾウの着ぐるみを買って」とお願いしたの。ママは、「私がアンジーにゾウの着ぐるみを買うの?」と言ったわ(笑)。「でも、どのサイズにすればいいのかしら」って。

アンジー:その日、現場に着いて私は興奮したわ。

プリンス:私はもうゾウの着ぐるみを着て飛び跳ねていたの。そして、到着したアンジーに「いつ一緒に着るの?」って聞いたのよ。パパには「暑すぎるんじゃないか」「アンジーはもうそんなこと忘れているんじゃないか」とか言われたんだけどね。

そしてアンジーは、「私のも用意してくれたの?」と言って着てくれたのよ。そしてふたりでゾウの着ぐるみを着たセルフィーを撮ったの。暑くなりすぎちゃって、途中からは着ぐるみを腰に巻いてやることになったんだけどね。それにアンジーはイースターに、大人のゾウと赤ちゃんのゾウが鼻を寄せあっているぬいぐるみを、私にプレゼントしてくれたのよ!

アンジー:私たちは本当にゾウの家族みたいになったわよね(笑)。とてもキャラクターに入れ込んだから。

『ゴリラのアイヴァン』アリアナ・グリーンブラット
『ゴリラのアイヴァン』9月11日(金)よりディズニープラスで独占公開 © 2020 Disney

また、アイヴァンと芸術家同士として心を通わせるモール従業員の娘・ジュリアを演じたアリアナ・グリーンブラットは、本作での特別な経験について次のように語っています。

グリーンブラット:学校がお休みに入った時、いくつか絵を描いたのよ。それが映画に使われたの。私にとって、とても素敵な機会だった。すごくクールよ。忘れられない思い出になるわ。

自然の偉大さを語る本作のメッセージは、コロナ禍の私たちにも通じる

『ゴリラのアイヴァン』
『ゴリラのアイヴァン』9月11日(金)よりディズニープラスで独占公開 © 2020 Disney

原作の「アイヴァン」では、野生動物の保護に関するメッセージが強く打ち出されています。アリアナ・グリーンブラットは本作への出演で伝えたいことを力強く語りました。

グリーンブラット:私は子供として、同じ世代の子供たちに動物を助けようというメッセージを伝えたい。 私もこの本を読むことで、それを教わったのだから。ストーリー自体も面白いと思う。(原作者の)キャサリン・アップルゲイトに会えたとき、私は「子供たちに大切なことを教 えてくださってありがとうございます」と感謝を伝えたのよ。

また、アンジェリーナ・ジョリーは制作を兼任するほど本作への思い入れが強かった理由について、本作の持つメッセージを若い世代への期待を込めたと明かしています。

アンジー:若い世代の人たちは、今世界で何が起こっているかをとてもよく知っている。

動物たち、自然の生態、コンゴ、ゴリラ、ゾウなどに何が起こっているのかを。そして彼らはそのことに怒っている。動物をどう扱うべきなのかについて、はっきり物言いをしたいと。捕獲するならどうするべきなのか。密猟はもちろん反対。この映画は、彼らの言葉を代表するものなのよ。アイヴァンのキャラクターが、それを象徴するの。

(この映画を通じて)自分たちの行動で何かが変わるというのを見られるのは、とてもパワフルだと思う。

『ゴリラのアイヴァン』
『ゴリラのアイヴァン』9月11日(金)よりディズニープラスで独占公開 © 2020 Disney

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、オンラインで開催された今回の会見。キャストたちはこの経験が「アイヴァン」に通じるものがあるとも語っています。

ロドリゲス:僕らは(コロナで)家の中にこもることを強いられ、アイヴァンに通じる体験をすることになった。そこには、あらためて成長するような要素もあった。

そして、この映画で、アイヴァンは、人生の遅いステージになってから自分自身を発見することはあるのだと教えてくれる。僕らはまだこのジャーニーの途中にある。今はとても奇妙な時だ。パンを焼いたり、料理をしたりという人もいるし、僕はというと植物の世話をしている。そして自分の内側を見つめたり、この国自体を見つめたり。

今はすごく普通でない時。これを乗り越えた後、僕らが少しだけでも成長していることを願うよ。アイヴァンはまさにそれを経験したと思う。ということで、この話は、今語るのに、とてもパワフルなものなんだ。

デヴィート:こういうパンデミックの中ではとくに、普段親しくしている友人や家族とつながりたくなるよね。ソーシャルディスタンスをしなきゃいけない人たちとね。それが安全だから。

家族で楽しめる感動作『ゴリラのアイヴァン』は9/11からディズニープラスで配信開始!

『ゴリラのアイヴァン』
『ゴリラのアイヴァン』9月11日(金)よりディズニープラスで独占公開 © 2020 Disney

コロナウイルス感染症が世界中に広がり、劇場公開からディズニープラスでの配信に切り替えられた『ゴリラのアイヴァン』。自然の大切さや野生動物の保護をはじめ、勇気や自分自身を探求する旅を描いた本作は、奇しくも現在のコロナ禍で私たちが痛感している、孤独や人とのつながりについても重要なメッセージを発しています。 多くのスターが共演しているだけでなく、今の世の中にこそ訴えかける本作は2020年9月11日からディズニープラスで配信開始。子供も大人も、楽しみつつ考えさせられる作品になっています。

提供:ディズニープラス