
『殺し (1962)』のスタッフ・キャスト
『殺し (1962)』の感想・評価・ネタバレ
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或る女が河川敷で殺された。容疑者として浮上した人々の聴取が行われるが、供述は少しずつ食い違う。 ベルナルド・ベルトルッチ21歳の処女作。パゾリーニからの原案を元にした本作は、どうみても黒澤明『羅生門』からの影響を受けた構成。しかし『羅生門』ほどのエンタメ性はなく、やや退屈にも見受けられる。しかし本作ではベルトルッチの才能は遺憾無く発揮されています。 面白いのは突然の雷と豪雨。証言により同時刻を繰り返す構成により、雷と豪雨は全ての主人公に等しく訪れ、鑑賞者の時間感覚を正してくれる。雷鳴の後、女が身支度をする映像が挿入され、こちらも反復が効き映画のエッセンスになっています。 カメラも大変高級で、様々なアイディアが盛り込まれています。ぶらぶら歩くだけの兵士が、トンネルで意味もなく高笑いをする映像など意味がわからないけど迫力がすごい。ラストのダンスシーンは『暗殺の森』に接続されているのかな。
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ベルナルド・ベルトリッチ監督 1962年作
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1962年のベルナルド・ベルトルッチ21歳の処女作。語り口は黒澤の羅生門からのアイデアなのでしょう。それより相米まではいかないかもしれないが長回しのカメラワークにびっくりです。21でこんなに風格ある画撮ってたとはちょっと凄いですね。 デパルマのミッションインポッシブルの種明かしシーンはここからの着想ではないですかね。