
『サムライ (1967)』のスタッフ・キャスト
『サムライ (1967)』の感想・評価・ネタバレ
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ノワールにおける傑作の名を恣にする映画『サムライ』。メルヴィルが武士道を刹那性をもって解釈したことがよくわかる。この映画は敏腕暗殺者が足元を掬われてから映画が始まる。持ち前のポテンシャルで物事を解決していくかに見えるが、巨大組織に包み込まれていくのだ。アラン・ドロンの精悍な顔つきは一切表情を変えないが、映画の展開がその表情に色付けしていく。主人公はもしかすると最初の方から自らの破滅を悟っていたのかもしれない。そうした内面描写の徹底的な排除に、この映画がノワールの傑作たるところがあるのではなかろうか。
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