リザとキツネと恋する死者たち

リザとキツネと恋する死者たち

LIZA, A RÓKATÜNDÉR
2014年 ハンガリー 98分
2015年12月19日
rating 4.1 4.1

あらすじ

元日本大使未亡人マルタの専属看護師として住み込みで働くリザは、日本の恋愛小説が心のよりどころ。外出する機会もなく、孤独な毎日を送るリザの唯一の友人は、リザにしか見えないユーレイの日本人歌手トミー谷。軽妙な歌でリザを元気づけてくれる。 いつもの通りおいしいスープを作るリザに、マルタは願いを聞いてあげようと上機嫌に話す。その日はリザの30歳の誕生日。日本の恋愛小説にあるような甘い恋愛に憧れるリザは、2時間だけ外出することを許してもらう。さびしそうに見つめるトミーを尻目に、リザは彼女なりのおしゃれに身を包み、うれしそうにお出かけする。憧れのメック・バーガーで、ハンバーガーにかぶりつくリザ。傍らではカップルが、愛をささやきあっているようにリザには見えるのだった。 一方、リザのいないマルタの家、トミーがマルタの傍らに座っているが、マルタには見えない。ふと、クッキー缶に手を伸ばすマルタ。そのときマルタの巨体はベッドから勢いよく転落し、そのままぴくりとも動かなくなる。 マルタの死後、家の中の調度品を根こそぎ持ち出した親族は、リザにマルタの貯金がどこにあるのか聞き出そうとするが、何も答えられない彼女を見てマルタを貯金目当てに殺したのではと警察に訴える。悲しみにくれるリザに、追い打ちをかけるように疑いの目を向ける警察は、地方から転勤してきたばかりの刑事ゾルタンに捜査をまかせる。 マルタのいない家に一人住むことになったリザ。新たな人生を歩むべく改めて小説のような恋を探すのだが、出会う人すべてが次々と個性的。鯉のメープルシロップ煮などのまずそうな料理ばかり好む男、棚に閉じこもらないと落ち着かない男、そして女と見れば誰でも近づく男…。しかし、恋を始めようとすると男たちにはキツネの影が忍び寄り、次々と死んでしまう。 ますます疑われるさなかに、リザはまずい料理を好む男のため、貯金をすっかり使い果たしてしまい、下宿人を募集することを思いつく。そこにちょうどよくおさまったのが、刑事ゾルタンだった。リザの生活を知るにつれ、殺人の影がみじんもないことに気付くゾルタン。いつしかゾルタンの眼差しは疑いから温かいものへと変化していた。そんなゾルタンを見るトミーの目には、リザを渡すまいとする嫉妬の炎が燃え上がるのだった。