タクシデルミア ある剥製師の遺言
タクシデルミア ある剥製師の遺言
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『タクシデルミア ある剥製師の遺言』のGinの感想・評価・ネタバレ

Gin

ストーリー モロジュゴヴァーニという男は寂れた前哨地で上官に扱き使われていた。上官の住まう邸宅の隣にひっそりと建てられた小屋で、彼は夜な夜な蝋燭の火で身を焦がしながら妄想と自慰に耽る。ある晩彼は欲に駆られ上官の妻と寝てしまい、上官は彼を撃ち殺す。しかし彼は子どもを残していた。 産まれた息子・カルマンは巨漢の早食い選手となり、類稀なる才能を発揮していく。そのカルマンが授かった子どもは寡黙で華奢な男のラヨシュ、彼は剥製造りを生業とした。 親子三代の"欲の物語" なかなか珍しいハンガリー映画 祖父のモロジュゴヴァーニで描かれるのは"性欲" 彼が蝋燭を手に耽る妄想は非常にメルヘンチック。飛び出す絵本の世界に入り込むように描かれる妄想は綺麗にすら見える。他にも上官の妻と寝ると、肥えた彼女の顔が豚と重なりまさに動物的。 父のカルマンで描かれるのは"食欲" 早食い選手養成所で横並びに座る訓練生、彼らの前には仕切りのついた大きな樋があり、種目に応じたメニューが流し込まれる。一心不乱に食べるシーンは観てるこっちの喉が窮屈になる。 そんな彼は際限なく食べ続け、晩年は自分で動くことすらままならない。そんな彼を世話するのが息子・ラヨシュ 息子のラヨシュで描かれるのは"物欲"あるいは"愛情欲"なのかな。 彼は過去の栄光にすがり威張り散らす父の世話をする傍ら、剥製屋を営んでいる。 一心不乱に剥製造りをするラヨシュが創る、"最高の剥製"とは。 ラヨシュ役は狂気だね。この役にこの役者さんはベストマッチだと思う。 ところどころに魅せるメルヘンチックな演出と、これでもか!ってほどにエゲツないシーンが見事!