
『三十九夜』の感想・評価・ネタバレ
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偶然知り合った女に重大な秘密を握らされ、その上に女を殺した罪を着せられ逃亡するハメになる。 ヒッチコック、イギリス時代の監督作。この頃はスパイ映画を量産しており、この映画も例に漏れない。ただこの映画も他の映画と同じようにその後の映画に大きな影響を及ぼしていると言えるだろう。最も影響を受けた映画監督にデ・パルマがおり、本作は『ミッション・インポッシブル』といくつかの類似点を見ることができる。巻き込まれの巻き込まれ。3人の女が男の前に現れる。88分という間でこのテンポはすごい。誰がヒロインになるのか、ここにはおそらく意図されたフェイクがあるのだろうと思う。「お前、一緒に逃げないんかい!」と思わずツッコミを入れそうになった。
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全く関係ない主人公が犯人として事件に巻き込まれていく。 列車での逃走、劇場からの脱出など面白かったです。 ヒッチコックのイギリス時代の最高傑作
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女スパイが暗殺され、犯人として追われる男。謎の言葉「39steps」とは?盗まれた国家機密とは?その明かし方がニクい。後半はひょんなことからヒロインと反目しながら逃亡するロマコメになってて、マデリーン・キャロルが可愛いし、手錠やストッキングの使い方も色っぽい。そしてコミュニティホール、劇場といった群衆シーンの巧さ。当時流行った講演会やレビュウショウの様子が見られて面白かった。小指のない男から繋がれた手へと、ラストもお洒落。途中で寄った田舎夫婦の顛末が怖いんだけど、ここの残酷描写が一番ヒッチらしいかも。何故邦題は「夜」に?
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ヒッチコック戦前の作品なのですがテンポの良さやユーモアの散りばめ方が流石で 今となっては定石通りなスパイ物ですが演出やカメラワークなんかが観ていてニヤリとしてしまう位上手くて正直ストーリーなんかどうでも良く 映画の作りを楽しんで観れます。
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こちらも英国時代のヒッチコックの作品 非常に面白く上手く伏線を鏤めながら最後にズバッと回収をして結末を迎える辺りはヒッチコックらしいね スパイものだけどハラハラドキドキというよりはちょっとコメディタッチで約一時間半があっという間に感じた 英国時代のヒッチコックも観ていきたいな