ベルファスト71
ベルファスト71
'71
2014年製作 イギリス 99分 2015年8月1日上映
rating 3.8 3.8
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『ベルファスト71』のs_p_n_minacoの感想・評価・ネタバレ

s_p_n_minaco
s_p_n_minaco 0 2016年8月10日

カトリックとプロテスタントの対立が激化する71年のベルファストに、たった1人取り残された治安維持部隊のイングランド人新兵。住民に取り囲まれ立ち往生する場面は『ブラックホーク・ダウン』と似てた。そこから一晩の戦場サヴァイバル、街灯でオレンジ色に染まった街の闇から闇へ彷徨う主人公の緊張と恐怖が続く。そして最後まで重く虚しい。 アイルランド紛争について無知だと何が何だかわからないと思うが、哀しいことにただ訓練を受けて派遣されただけの主人公もよくわかってないのだ。同じ住民同士でも立場が入り組み、大人も子供も関係なく巻き込まれていて、敵と味方を見た目で判別出来るものでもない。全くのアウェイでルールもなく、どこがゴールかもわからない。彼はフットボールにおけるダービーとノッティンガムのライバル関係の由来も知らないが、ただ争いに参加してる。ベルファストの若者も同じように銃を取る。そんな不条理とカオスが当時の現実そのものと重なり、同胞でなくイングランド人の視点にしたことでより俯瞰的に見える。殆ど語らず殆ど逃げ惑うだけのジャック・オコンネルが、実質雄弁な演技だった。