漫画『ずたぼろ令嬢は姉の元婚約者に溺愛される』最新話まで全話ネタバレあらすじ＆感想！不憫令嬢のシンデレラストーリー

漫画『ずたぼろ令嬢は姉の元婚約者に溺愛される』は、親から蔑ろにされ続けてきたヒロインが事故死した姉の身代わりとなって伯爵に嫁ぎ、想定外の溺愛を受けるようになっていく勘違いばかりのシンデレラストーリー。 今回の記事では『ずたぼろ令嬢は姉の元婚約者に溺愛される』のネタバレやお得に読む方法を紹介していきます。

シャデラン男爵家の次女として生まれたヒロイン・マリー。社交的で美しい長女・アナスタジアは両親から愛されていますが、長身で愛想のないマリーは幼い頃から虐待に近い扱いを受けていました。 そのため、マリーの誕生日会として開かれた舞踏会も、両親にとっては姉のお披露目パーティでしかありません。裏庭で1人、落ち込んでいたマリー。すると、異国の青年に声をかけられます。閉鎖的な国の生まれながら、異国の文化に興味のあったマリーは青年と意気投合。楽しい時間を過ごしました。 それから暫くして、アナスタジアが不慮の事故で亡くなってしまいます。アナスタジアの政略結婚で男爵家の再興を画策していた両親は、マリーを身代わりとして嫁がせることに決めて……。

誕生日会の夜に出会った異国の青年が、姉の元婚約者であるキュロス伯爵だと判明。当初、キュロスは背丈の大きいマリーのことを男爵家の長女だと勘違いしており、誤ってアナスタジアに婚約を申し込んでいたのです。 双方の勘違いを正し、キュロスはマリーに好意があること、アナスタジアではなくマリーとの婚約を望んでいることを話してくれます。突然の展開に困惑気味のマリー。 しかし、時間は待ってはくれずマリーはキュロスの新たな婚約者として伯爵家で過ごすことになっていきます。貧乏男爵家で蔑ろにされてきたマリーにとって貴族の生活は慣れないことばかり。さらに、キュロスが付けてくれた侍女の一部がマリーに冷たい態度をとっていて……。

キュロスの友人の王太子・ルイフォンに連れられ、剣術大会を見学することになったマリー。あまり武闘に興味がない上、ルイフォンに「何のためにキュロスの婚約者となったのか」という質問が頭を巡り観戦に集中できません。 そんな中、黒の甲冑を身に着けた青年が剣術大会を圧倒的な実力で制覇しました。強いながら対戦相手にも誠実な態度を見せる騎士に好感を覚えるマリー。すると横にいたマリーの次女から、騎士の正体はキュロスであることを告げられます。 見目麗しく有力な伯爵でもあるキュロスは、貴族女性たちの格好のターゲット。同時に、異国の血が混ざった彼を嘲る人々も少なからずいました。マリーは彼が悪く言われることに強い怒りを感じるようになっていて……。

マリーへの好意を隠さないキュロスは、マリーが望むことならなんでも叶えようとしてくれます。キュロスの優しさに心動かされつつあったマリーですが、自分ばかりしてもらって何もキュロスに返すことができていないと感じるようになっていました。 与えられるばかりで、自分は必要とされているのか不安になっていくマリー。幼い頃から愛情の乏しい生活だったゆえに、キュロスの見返りを求めない無償の愛情がマリーにとっては負担となっていたのです。 微妙なすれ違いから再び2人の間には距離ができ始めます。自己肯定感の低いマリーはキュロスの好意も信じることができなくなり、最初の頃にような暗い表情を見せるように。そんな中、キュロスはやや強引にマリーをデートに連れ出して……。

「マリーの姉・アナスタジアは事故死ではなく殺されたのではないか？」 そんな疑問がキュロスの中で芽生え始めました。アナスタジアが伯爵家へ嫁ぐ際の過程やお付きの雇われ御者などに不審な点がいくつも見られ、彼女が本当に男爵家で愛されていたのかすらよくわからなくなっていきます。 姉が殺されたのではないかという可能性に驚くマリー。両親と違って自分に酷い仕打ちをすることはなかった姉のことをマリーは憎からず想ってはいたのです。 さらに、キュロスが捕まえてきた出稼ぎの外国人御者は、まるで父親がアナスタジアを陥れたかのような話を語ります。父親の思惑が見えずただ話を聞くことしかできないマリーでしたが……。

勇気を振り絞ってキュロスに告白したマリー。しかし、ようやく彼女の無事を確認し安堵していたキュロスにはその言葉が聞こえていない様子。マリーがどうしようかと狼狽えている間に、キュロスは現状を話し始めます。 生き残った姉がアーサーと名乗る男性に扮しているにではないかと考えていた2人。そのアーサーが騒動の中、失踪し行方不明になったとキュロスは語ります。 姉の行方を心配するマリー。しかし、キュロスはそんなマリーを諫めるように厳しいことを話します。たとえアナスタジアが生きていたとしてもアーサーとして生きているならそれが彼女の望んだ人生なのではないか、と。 キュロスの言葉に、マリーは自分のまた姉に生き方を押し付けていたのではないかと考え始め……。

幼い頃から両親に冷たくされ、挙句姉の身代わりとして政治の道具にされかけたマリー。しかし、そんな辛い人生でもマリーは決して人を憎むことなく、優しく聡明な女性のままでした。そんなマリーだからこそ、キュロスは一目で恋に落ちたのでしょう。 よくある王道溺愛ストーリーと違い、マリーは溺愛されればされるほど不安になってしまうこともあります。すれ違いや波乱も多々ありなかなか進展しない2人にじれったさを感じつつ、穏やかに進んでいくキュロスとマリーの恋物語に胸がほっこりする作品です。