漫画『モンスターマザー』の全話ネタバレ＆感想！無料で読める？rawやpdfはやめよう【実話の事件が原作】

いじめが原因で一人の生徒が命を落とした学校を舞台に、被害者の母親が法廷で事件の真相を知るストーリーの青年漫画『モンスターマザー』。 ここからは作品の配信情報や無料で読めるか、ネタバレ・あらすじを紹介していきます。結末のネタバレもしているので、最終回の展開が気になる人はぜひチェックしてみてください！

主婦の桜井久美子は、朝になっても部屋から出てこない息子・大翔のことを心配していました。名前を呼びながら部屋へと向かうと、そこには首を吊って自ら命を落とした大翔の姿が。 しばらくして、世間では大翔の事件が広まり、学校でいじめられていたことや酷い暴力行為を受けていた事実が明らかになります。そして久美子は、大翔がいじめを受けていた事実を世間に公表し、学校側に説明と謝罪を求めるのでした。 一方、学校側はいじめはなかったと主張。責任は一切ないことを説明しただけではなく、問題は久美子にあったと話し始め……。

家にやって来たルポライターの銀川に大翔のことを話す久美子。 高校に入学した大翔は、大好きなバレーをするために部活へ加入します。入学した高校のバレー部は強豪校として知られており、これからの学校生活に期待していました。 しかし日が経つごとに大翔は元気を失い、無理に笑顔を作ったり食事を取らなかったりと、体調が深刻化していくことに。実は大翔は声を上手く出すことができず、周りと違うことに悩んでいたのです。 一方の久美子は、大翔の異変を心配しながらも対処できずにいました。そしてある日、反抗的な態度を取る大翔を怒鳴ってしまい……。

大翔から反抗的な態度を取られ、ついカッとなって「勝手にしなさい」と突き放してしまった久美子。その結果大翔は家出をしてしまい、取り乱した久美子は学校に連絡して教師たちにも探すのを手伝ってもらいました。 幸いにも大翔はすぐに見つかり、その後は特に問題もなく平穏な日々が続きます。久美子の目から見ても大翔は学校も部活も順調そうに見えました。 しかしその矢先、大翔が再び家出をしてしまいます。久美子は担任の赤羽に捜索を手伝って欲しいと連絡しますが、赤羽はあからさまに面倒そうな発言を繰り返したうえ、大翔にも酷い言葉を言っていたことが判明するのでした。 大翔が警察に保護されたのは家出から1週間後。その後赤羽から謝罪を受けた久美子でしたが、到底許す気にはなれませんでした。

大翔は無事に帰ってきたものの、担任の赤羽の対応がどうしても許せずにいた久美子。そんな折にテレビで教師の不祥事のニュースを目にし、教育委員会に相談の電話をします。しかし委員会からは誠実な対応をしてもらえず、久美子の怒りはますます膨らんでいきました。 さらに久美子は、大翔が緑川という生徒に声のことをからかわれ傷付いていたことを知ります。すぐに学校に報告し緑川への聞き取りとしてもらいましたが、やはり学校の対応は納得のいくものではありませんでした。 結果的に学校からも教育委員会からも対応してもらえず、大翔は不登校になってしまいます。そして担任や校長がこのままでは退学になってしまうと忠告しに来た日の夜、大翔は首を吊ってしまったのです。

物語前半では大翔の自死の原因は学校側にあると主張を続けてきた久美子側の視点だけが描かれてきましたが、後半では外側から見た事件の全容が明らかになっていきます。 いじめを行っていたとみられるバレーボール部員や、学校の校長に対して訴訟を起こした久美子。しかしその中で久美子が大翔を虐待していたことや、教師やバレーボール部員に対する嫌がらせ行為をしていたことが判明します。 結局いじめが自死の最大の原因とは認められず、久美子は逆に校長や部員の保護者たちから損害賠償を求め提訴されてしまいました。 そして結果的に久美子は裁判所から学校側に対する支払いを命じられることに。マスコミの偏向報道によって久美子が被害者だと信じていた世間に大きな衝撃を与える幕引きとなりました。

漫画『モンスターマザー』は、作家・福田ますみの著書が原作の作品です。原作のタイトルは『モンスターマザー―長野・丸子実業「いじめ自殺事件」教師たちの闘い―』で、2016年2月に発売されました。 原作はコミックシーモアでも配信されています。初回会員登録時にはお得なクーポンももらえるので、気になった人はぜひチェックしてみてください。

原作となった小説『モンスターマザー:長野・丸子実業「いじめ自殺事件」教師たちの闘い』は、ジャーナリストである作者・福田ますみが、実際に起こった事件を取材しまとめたノンフィクション作品です。 題材となった事件が起きたのは2005年。長野県にある実業高校に通っていた当時1年生の男子生徒が自宅で自殺した事件で、通称「丸子実業高校バレーボール部員自殺事件」と呼ばれています。 事件発覚当初は涙ながらにマスコミの取材に応じる母親に多くの同情が集まり、いじめを隠蔽した学校や加害者生徒に対する誹謗中傷が多く寄せられました。 しかし裁判を通して母親の虚言癖や虐待、マスコミのずさんな取材が明らかに。最終的に母親は学校側に対する損害賠償金の支払いを命じられています。