漫画『望まれぬ花嫁は一途に皇太子を愛す』の全話ネタバレあらすじを解説！原作最終回の結末は？無料で読めるアプリはどこ？

自国リデアが戦争に敗れ、実質人質として敵国バルディンの皇太子に嫁ぐことになったティナーリア。しかし戦時中にリデアが行った非道の数々を覚えていたバルディンの人々が、彼女を受け入れることはありませんでした。 それは夫となる皇太子・キースファルトも同じ。ティナーリアを花嫁として認めたものの、私生活では一切関わらないようにと突き放したのです。 一方、皇太子妃とは思えない待遇を受けながらも、ティナーリアは一途にキースファルトのことを想っていました。実はティナーリアとキースファルトは幼いころに出会っていて……。

終戦の証として敵国に嫁がされたリデア国の姫・ティナーリア。しかし息を呑むほどに美しい容姿をした姫を歓迎する者は誰一人としていませんでした。 彼女の国であるリデアは、かつて残虐非道な行いによってこのバルディン国を大いに苦しめ、国中から恨まれていたのです。 夫となる皇太子・キースファルトもリデアを憎み、姫を警戒する1人でした。そしてティナーリアを間者と決めつけ、恋人がいるフリをして彼女を遠ざけようと考えます。

結婚早々「愛する気はない」と突き放されたティナーリアでしたが、それでも彼女はキースとの結婚を心底嬉しく思っていました。 というのもキースはかつてリデアの捕虜となっていたことがあり、その時にティナーリアは彼の世話係をしていたのです。 当時とは全く外見が異なるためキースは全く彼女に気が付いていません。それでも初恋の相手の妻として傍に居られることは、ティナーリアにとってこの上ない喜びでした。

城でのティナーリアに対する扱いは酷いものでした。王室から与えられた支度金は侍女に盗まれ、ご飯も質素なものばかり。しかしリデアではもっと冷遇されていたティナーリアは、冷遇を何とも思わず穏やかに暮らしていました。 そんなある日、その美しすぎる容姿が原因でティナーリアは王妃に目を付けられてしまいます。そしてお茶会で粗相をした責任として侍女の代わりに奉仕をさせられることになるのでした。

王妃の開くお茶会で奉仕をするようになったティナーリアは、王妃が妊娠しているかもしれないと思い始めます。 もし王妃の子どもが男の子だとしたら、王位継承者であるキースを邪魔に思うものが現れるかもしれない……。ティナーリアは急いでキースに報告し、気を付けるよう念押しするのでした。 そして彼女の想像通り王妃の妊娠が判明。キースとティナーリアは次第に王位を巡った争いに巻き込まれていきます。

相変わらず周囲からは警戒するようにとは言われているものの、少しずつティナーリアに心を開き始めていたキース。そして孤児院を手伝いたいという彼女の要望を受け入れるのでした。 孤児院の手伝いを始めたティナーリアは、初めこそリデアの姫として憎まれていましたが、献身的な仕事ぶりで徐々に子どもたちから愛されるようになっていきます。 しかし孤児院での時間に幸せを感じる一方で、キースが恋人と一緒にいる姿を見ては密かに心を痛めるのでした。

国王から正式に王妃の懐妊が発表され、キースを支持するもの、王妃の子を支持するもので王宮内は二分化し始めていました。 そんな折、伯父であるジークリードに招かれ、隣国ジグラスへやってきた皇太子夫妻。王宮に居る時よりも心なしか優しいキースの姿を見て、ティナーリアは充足感に浸っていました。 一方のキースはというと、ティナーリアへの思いが加速していき、無意識のうちに他の男に嫉妬するようになっていきます。

キースの妻として晩餐会に同伴したティナーリア。リデアで侍女をしていたころ徹底的に叩き込まれた礼儀作法のおかげで、キースに恥を欠かせずに済んだとほっとします。 そして思いがけず昔のように破顔するキースの姿を見れて、なんて幸せなのだろうと、この穏やかなひと時を噛みしめていました。 さらに彼女が踊れないということを知ったキースは、なんと自ら手を取りダンスを指導。母国から遠く離れた地で、2人の距離は急速に近くなっていきます。

ジグラスから帰国してしばらくしたある日、第二皇子誕生の知らせが王宮中を駆け巡りました。ついにキースたちを巡る王位継承問題が本格的に始まったのです。 そしてキースの身を案じるティナーリアの不安は的中。孤児院へ向かう馬車を降りたところで何者かがキースに襲い掛かってきたのです。 ティナーリアが身を呈して庇ったためキースは無傷でした。しかし腕にキズを追ったティナーリアは、仕込まれていた毒によって意識を失ってしまいます。

襲撃によるティナーリアの負傷をきっかけに、今まで寄り付かなかった彼女の部屋まで顔を出すようになったキース。その様子を見ていたクリアーナは、どうにかしてティナーリアを陥れようと画策します。 ずっと皇太子妃候補として育てられ、キースの恋人役まで買って出ていた彼女にとって、ティナーリアはこの上なく邪魔な存在。そしてクリアーナの流した噂により、今回の襲撃がリデアによるものとされ、ティナーリアにも共犯の嫌疑がかけられてしまうのでした。

キースのためを思って動いた結果、あらぬ誤解を生んでしまったティナーリア。せっかく深まったキースとの絆に再び溝ができてしまいます。 さらにクリアーナの噓の証言によって、キースの怒りと嫉妬心が爆発。そして憤りに任せて乱暴にティナーリアを抱いたのでした。

想い人と体を重ねたにも関わらず、ティナーリアの心は暗く沈んでいました。キースが自分を信じてくれていないことが悲しかったのです。 一方のキースは、クリアーナにそそのかされ理性を失った自分を恥じていました。体を重ねてやっと、彼女が処女だったことに気が付いたのです。

ジークリート率いるジグラス軍が、裏切者の手引きによってバルディン国へと侵攻してきました。キースは毒で床に伏し、ティナーリアは国民とキースを守るためジークリートの求婚を承諾。自分の身と引き換えに、暴君ジークリートの手からバルディンを取り上げることに成功します。 そしてこれから悲惨な運命が待ち受けていると知りながらも、1人ジグラスへと乗り込むのでした。

結論からいうと、原作『もう一度会えたなら、いっぱいの笑顔を〜望まれぬ花嫁は一途に皇太子を愛す』では終盤までティナーリアは不遇を強いられ続けます。それどころかキースファルトのために自ら犠牲となる道を選び、肉体的にも精神的にも酷い苦痛を強いられることになるのです。 そしてボロボロになったところをキースファルトに助け出され、やっとティナーリアに平穏の日々がやってきました。とはいえ彼女の受けた苦痛は相当なもので、一時は初恋の人である皇太子さえ拒絶してしまいます。 そしてここからはキースファルトの挽回ターンに突入。彼の溺愛を受け少しずつ回復していったティナーリアは、長い時間をかけてやっと幸せを手に入れます。 さらに単行本版の描きおろしとして収録された後日譚では、本編では見れなかった2人の激甘結婚生活の様子も。読者がきちんとティナーリアの幸せを見届け、納得できる終わり方となっています。

本作は小説投稿サイト・小説家になろうにて連載されていた古池マヤのWeb小説が原作となっています。2022年12月には書籍版も発売されました。 2024年7月現在、小説家になろうでの無料公開は終了していますが、一部のネット書店や電子書籍サービスにて書籍版が配信中です。

2024年7月の時点では、漫画のストーリーは原作に忠実に進んでいます。そのため最終回も原作と同じ展開を迎えることになりそうです。 最新19話でやっとティナーリアを敵国から救い出したキースファルト。しかしティナーリアの容体は深刻で、ここから数話かけて彼女が回復していく様子が描かれるでしょう。 そして最後には2人が本物の夫婦として仲睦まじく寄り添う、そんなハッピーエンドになってくれるはずです。後日談の甘々結婚生活もぜひ漫画化してほしいですね！

本作のヒロイン・ティナーリアは、清らかで優しい人物ながら敵国の姫として理不尽な扱いを受けています。しかしそんな境遇に不満を漏らすどころか、皇太子のそばに居れることに感謝し健気に尽くす彼女の姿は正に天使。慈愛に満ちた一挙手一投足に胸を打たれます。 対する皇太子も彼女の人柄に少しずつひかれていきますが、一筋縄では行かないのが切ないところ。夫婦でありながら、公に愛し合うことを許されない2人にホロリとしてしまいますよ。

ティナーリアに次々と襲い掛かる悲劇的な展開からも目が離せません。 好きな人から憎まれているというだけでも辛いのに、肉体的にも精神的にも追い込まれることになっていくティナーリア……。あまりの容赦の無さに、正直読んでいるのが辛くなる場面もありました。 それでも彼女が希望を失わず、ずっと清く正しいままでいられたのは、皇太子・キースファルトへの愛があったから。その想いが皇太子へと通じる瞬間は、きっと涙なしでは読めませんよ。

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