漫画『カモフラージュ夫婦』(『キャンディみたいな……。』)最終回までネタバレあらすじ紹介！原作小説の結末はどうなる？

小説投稿サイト「エブリスタ」で大人気となった、ある夫婦の再生を描いた感動作『キャンディみたいな……。』が、タイトルを『カモフラージュ夫婦』に改めてコミカライズされています。 本記事では、一度読むと止まらない本作のあらすじを最終話の分までネタバレ解説を読むことができますよ！ぜひ面白そうだと思ったら、コミックシーモアでお得に作品を読んでみて下さいね。

結婚して6年になる愛子は、毎朝決まった時間に夫の誠一を起こさないように起きて身支度をする毎日を送っていました。 愛子がダメ元で受けた一流企業で二人は出会い、彼女が入社1年目で寿退社してからは専業主婦として生活しています。 本当は子供が生まれるまで仕事を頑張りたかった愛子でしたが、夫から肩身が狭くなると言われてしぶしぶ退職した彼女。 しかもなかなか子宝に恵まれず、病院に行こうと夫を誘ってみてもやんわりと断られてしまいます。友人に「のんびり暮らしてれば忘れたころにできるわよ」と言われたこともあり、その頃はあまり大事に考えていませんでした。 しかし彼女は、あるキッカケで夫が浮気していることに気付いてしまうのです。

愛子が夫の浮気を知ったのは結婚1年目。キッカケはPCで閲覧することができるスマホの位置情報でした。 「ここに夫がいる」と表示されていたのは、全く知らないマンションの一室。この事で夫の浮気を疑い始めた彼女はPCからスマホのメールを盗み見るのが日課になり、夫が浮気相手と交わしたメールの中には、彼女のことを憐れんでバカにするような内容のものも。 そんなメールを見ているるうちに、愛子が抱いていた夫への罪悪感と信頼はどこかに消え去っていきました。その後、女性弁護士の山岡に詳細な調査を依頼した彼女は、夫のとんでもない裏切りを知ることに。 夫の不倫相手は同じ会社に勤める安藤という女子社員で、愛子も彼女の存在は知っていました。調査結果の中の、彼らは愛子と誠一が出会う前から関係が切れたことはないという文言に愛子は衝撃を受けます。 帰宅してから今まであった事と自分の考えを整理していくうち、自分がいいように利用されていることに激しい怒りを覚えた愛子は、とうとう誠一との離婚を決意します。

それからは自分がしていることを決して悟られないよう態度を変えず夫と接し続ける愛子でしたが、夫が夜の営みの後必ずスマホを持って洗面所に行くことに気づき、見つからないようにICレコーダーを仕掛けることに。 録音されていた音声には、夫との間にできた子供を中絶しようとする安藤を必死に説得しようとする通話音声が残っていました。夫の願いは叶わなかったようですが、明らかに落ち込む夫を見ても愛子には何の感情も湧きません。 それどころか子供が欲しかった自分ではなく、不倫相手と子作りをした夫に急速に感情が冷めていくばかり。夫と安藤の子供は可哀想ですが、それより彼女は最近胸がむかつくことが増えた事が気になっていました。自分も妊娠したのではないかと感じた彼女は、早く決着をつけようと急ぎます。 そして安藤の妊娠が発覚する少し前に依頼していた内容証明が自宅と安藤の家に届き、いよいよ戦いの火ぶたが切って落とされるのでした。

帰宅して早々に愛子をソファに座らせた誠一は、どういうつもりで安藤のもとに内容証明を送ったのかと愛子と問い詰めます。 そこで口論になり、殴られたばかりか「最低な女」だと罵倒された彼女。殴られて色が変わった頬の写真を撮影し、夫に自分の気持ちをぶちまけるのでした。 翌朝、話し合いの場には参加すると夫に確約させたものの、再び殴られてしまった愛子。再び証拠として殴られた顔を撮影した後、その足で弁護士事務所に向かいます。録音しておいた口論の内容も特に問題はないということで、調停での細かい作戦を弁護士と話し合うことに。 「安藤に請求した慰謝料950万円については口を挟まない事」と弁護士から釘を刺され、愛子は弁護士の結城、山岡と共に話し合いの場に向かうのでした。

喫茶店にやって来た誠一と安藤ですが、堕胎したばかりの安藤はどう見ても体調が悪そうな様子。そんな彼女を引きずり出してきた夫の甲斐性のなさにうんざりする愛子でしたが、この期に及んで不倫を否定する神経に呆れてしまうのでした。 調査結果を見せて認めるように説得しても首を縦に振らない2人の様子にらちが明かないと判断した山岡は「あとは裁判所で」と言って席を立とうとしますが、大事にしたくないと観念した2人はとうとう不倫を認めます。 大まかな所は愛子が予想した通りだったものの、出世した自分と結婚するための腰掛として愛子を指名したのは安藤だったことが判明。 離婚についての話合いはまた2週間後に行うことを決め、帰宅した愛子ははじめて夫から彼の本心を聞かされるのでした。

人として、夫として最低なことをしたのにも関わらず「最後まで妻としての務めは果たすわ」と言って自分の世話を焼いてくれる愛子の姿に、誠一の心は揺れていました。 一方、いつかこうなった日のために慰謝料を貯め込んでいたと語る安藤に恐怖を感じた誠一は、もはや何が自分にとって大切なのかも分からなくなっていたのです。 自分との不貞を止められなかった理由としてあっさり堕ろしたお腹の子の事を涙目で語った安藤と、あっけらかんと慰謝料の話をする彼女が同一人物なのかすら誠一には分からなくなっていました。 皮肉なことに、正式に離婚が決まるまでの間に6年の結婚生活中で一番さまざまな事を語り合った誠一と愛子。最後には涙をこぼして愛子と離れるのを嫌がった誠一ですが、あっという間に離婚届に判を押す日がやって来ます。 愛子は忘れ物が無いか確認し、もう二度と戻らない家から新たな一歩を踏み出すのでした。

離婚と慰謝料についての話し合いが行われ、誠一は1200万、安藤は600万で伴が押されました。最後に幸せになって欲しいと呼びかけた愛子に対して勝ち誇ったような笑みを見せた安藤に、愛子は「誠一を盗られまいと不安だったのは彼女の方だったのかもしれない」と感じるのでした。 会社には誠一が離婚したという事実のみが伝わったものの、昇進を逃した安藤は荒れに荒れるように。口を開けば愛子への恨み言を吐き捨てる彼女に、誠一は段々と愛情が目減りしているのに気づきます。 一方、元姑の明子は愛子が働くコーヒーショップに今回の騒動について詫びるために足を運ぶのでした。それから2人は連絡を取り合うようになり、愛子のお腹に赤ちゃんががいることも知るように。 その頃、左遷が決まった誠一は最後の仕事として安藤を昇進させる手助けをし、彼女に別れを告げます。そのことで結局自分のことが一番大事だったんだと思い知った安藤は、去ってゆく誠一を見つめることしかできませんでした。

子供を保育所に預けながら働き、周囲の助けを借りながら生活する日々にも慣れ始めた愛子ですが、急に明子から「腰を悪くしてしまい、知り合いの手伝いに行けそうにない」と連絡が入ります。 そこで愛子がピンチヒッターとして明子の代わりをする事になったのですが、送られてきた住所は現在誠一が住むマンションでした。とっさに断ろうとするものの電話が繋がらず、仕方がないので誠一の住む部屋へ。呼び鈴を鳴らして出てきた彼の顔はやつれ、全く生気が感じられません。 愛子の顔を見た誠一は驚きながらも彼女を招き入れ、愛子と同じ空間にいることの喜びと安心感で呆然としてしまうのでした。 しかし、愛子はあくまで明子のピンチヒッター。やるべき事を終えて帰ろうとする彼女を引き留めるものの、彼女はさっさと帰宅してしまうのでした。

子供が1歳になるまでの間、時短で復職することが決まった愛子。来年からは新店舗で店長を任されるということもあり、一層気合が入っています。 そんな中、誠一と愛子の職場でばったり出会ったことで現在の職場がバレてしまう事に。さらにはとうとう子供の存在までもがバレてしまいます。道の真ん中で誰の子か教えて欲しいと土下座されてしまった愛子は、仕方なく子供と暮らす家に誠一を連れていく事にします。 離婚の話し合いでこじれていた時には既に子供がお腹の中にいたことを知った誠一は土下座し、殴ってしまった事も含めて許しを請います。 「どれだけ頭を下げても自分のしたことは許されない」と思った誠一は、行動で誠意を示すことに。その甲斐あってか、週一回なら息子に会いに来ても構わないと愛子からお許しが出ます。 本心から「子供もそうだけど、俺は愛子にも会いたいんだよ」と気持ちを伝える誠一でしたが、そんな彼の言葉を愛子はまだ信じ切れずにいました。

曲がりなりにも順調な愛子と誠一に引きかえ、安藤は仕事がうまくいかずイライラする毎日を送っていました。「このままではせっかく手に入れたポストを失うことになる」と考えた彼女は、以前誠一が忘れて言った名刺入れから大手商社の名刺を発見します。 これだと思った彼女はさっそく誠一に「中川商事の新庄という人物ににアポを取って欲しい」といきなり連絡をします。面食らった誠一は「今その会社とは付き合いもないし、そこは愛子のコネで紹介してもらったんだ」と正直に伝えるのでした。 実際、その会社とは愛子がまだ会社員だった頃に丁寧にもてなしたことで好印象を与え、名刺交換にまで至ったということがあったのです。誠一が一応愛子に報告すると、「自分が口添えする」とまさかの返答をした彼女。 愛子は胸に引っ掛かるものを感じながらも、中川商事の新庄におよそ8年ぶりに連絡を取ってみることにするのでした。

まだ愛子が新入社員だった頃、大事な商談を控えているときにコーヒーをこぼされてしまった新庄のスーツをしみ抜きしたことがありました。その時のことを昨日の事のように覚えていた彼は、愛子が連絡すると2つ返事で安藤に会うというのです。 当日、愛子が新庄ともう1人の社員に挨拶を済ませると安藤も挨拶をします。しかし、そこで愛子から「もう退職した人間にこのような事は二度とさせないで下さいね」と釘を刺されることに。 のちに新庄から「ああいった人間とは一緒に仕事はしたくない」と言われ、恐らく安藤の商談は失敗に終わるだろうと思う愛子。予想通り商談が失敗に終わり、代替案を考えるも全てが空回り状態に陥った安藤は、再び誠一に電話をかけるのでした。

電話の内容は、予想通り「部品の発注が間に合わないから誠一からも頼んで欲しい」というものでした。 はじめは隣で黙って聞いていた愛子は途中から安藤が聞いたことのない大声で、「女性初の課長が女性の期待を裏切るな！」と安藤を鼓舞したのです。その時はっきりと自分が愛子に完全敗北したことを悟り、彼女は大声で泣き崩れるのでした。 それからプライドを捨て去り、もう一度中川商事に直談判した彼女。すると契約が決まり、誠一に「鮎川さんにもお礼を言っておいてほしい」とメールが来ます。その後誠一の連絡先を消去し、これからはただ前を向いて歩こうと心に誓う彼女。 そして誠一も同じタイミングで彼女の連絡先を消去し、ようやく長すぎた恋にピリオドが打たれたのでした。

季節は変わり、クリスマスの時期に。なじみの店でケーキを頼み、3人で食卓を囲む聖夜は穏やかに過ぎていきます。そして、愛子の頭には「復縁」の二文字が浮かぶようになっていました。離婚前とは人が変わった誠一と、今度こそはうまくやっていけるのではないか。 そう思った矢先に、誠一に転勤話が舞い込みます。「今度彼が辛い思いをしたら、側で支えてやりたい」と感じた彼女はもう一度誠一の妻になる決意をするのでした。 今の仕事を辞めるつもりはないとキッパリ宣言する彼女の姿を見て、改めて逞しくなったと感心する誠一。結局誠一は転勤先が海外だと聞いて二の足を踏み、出世の大チャンスを蹴って出向先の文具店にとどまることにします。 その後第二子に恵まれた2人は、幸せになるための努力を欠かさないようにと心に誓いながら選んだ道を歩み始めるのでした。

この作品は一つの夫婦が壊れ、再生していくまでの道のりをとても丁寧に描いた作品です。その中で逞しくなっていく愛子と、自分の過ちとまっすぐ向き合った誠一の成長が頼もしく感じますね。 中でも強くなった愛子が真っ当な手段で安藤に勝利する瞬間は、思わずガッツポーズしてしまうほど爽快。この頃になると誠一が愛子しか見ていないのもはっきり分かりますし、夫の浮気に腐らずちゃんと生きてきた愛子の生きざまに勇気をもらえます。 ラストには幸せなエンディングが待っている作品ですので、頑張った人が報われるサクセスストーリーが読みたいときにぜひ読んでみて下さいね！

エブリスタで公開されている小説原作では本作の続編「アイスみたいな…。」や誠一視点の話などが綴られているので、連載中の漫画版の先の展開が気になる人はこちらをチェックしてみると良いでしょう。 シリーズ最終話「ビー玉みたいな…。」では誠一が早逝した悲しみに暮れる愛子のその後と彼女の結末が語られていますが、『カモフラージュ夫婦』は「キャンディみたいな…。」のコミカライズと明記されているため別名の続編や最終話が本作で描かれる可能性は低いと思います。

『カモフラージュ夫婦』は2024年3月現在、めちゃコミックやLINEマンガで配信されていることがわかりました。 アプリでは無料で読める話数や1日に読める話数に制限があるため、すぐに最新話まで読みたい方にはやはりコミックシーモアで読むことをおすすめします。

この記事では、話題の女性マンガ『カモフラージュ夫婦』のあらすじをネタバレ解説しました。徹底的にやり込められた主人公がリベンジする爽快感が味わえるだけでなく、前向きに人生を生きる勇気をもらえるような本作を、ぜひお得な方法で読んでみて下さいね。