漫画『声なきものの唄～瀬戸内の女郎小屋～』最新話までネタバレあらすじ！全話無料で読める？rawやhitomiは違法！

漫画『声なきものの唄～瀬戸内の女郎小屋～』は、最下層遊郭に売られた少女が苦難の中でも明るい心を芯に生き抜いていくヒューマンドラマストーリー。 今回の記事では『声なきものの唄～瀬戸内の女郎小屋～』の最新話までのネタバレや見どころを解説！各電子書籍サービスでの配信状況やお得に読む方法もあわせて紹介していきます。

父親が亡くなり借金を返せなくなったサユリとチヌの姉妹は、瀬戸内の故郷から本島にある遊郭の奉公に出ることになります。しかし、実際に2人が連れてこられたのは人身売買をしている女郎屋だったのです。 競売にかけられ、姉と生き別れになったチヌ。「須賀屋」の下女となったチヌは、女将さんにきつく扱かれながらも懸命に働きます。本来なら16歳から女郎になる遊郭の女たち。しかし、チヌはとある客に気に入られ15歳で半ば強引に抱かれることに！ ろくな知識もないまま身体を暴かれ絶望するチヌ。自暴自棄になり見世を抜け出して海に身を投げてしまいます。そんな時、溺れて死にかけていたチヌを助けたのは、若水家の当主・公三郎でした。

須賀屋が潰れ、大店「東陽楼」へ移ったチヌ。遊郭一の有力者である公三郎に気に入られているため先輩遊女たちからは虐められていましたが、決して挫けず曲がらず成長していきます。 そんなチヌの先輩遊女である巴には、悲惨な過去がありました。元々はとある農場の跡取り娘だった巴。しかし、牛が伝染病にかかり次々と死んでいったことで経営は傾いてしまいます。さらに、父親も亡くなったことで、巴は身売りすることになったのです。 悲惨な過去を持ちながらも強く生きるチヌや巴。そんな中、東陽楼に吉本タカという一風変わった女性客が訪れます。チヌを気に入ったタカは店ごと買い取り、ここの楼主になると言い出して……。

チヌの客の1人である後藤田は、かなり強引な手段で他人の会社を乗っ取ることで有名な男。ちょうどチヌが後藤田の相手をしている時に、後藤田に会いたいとやってきた人物・唐沢もまた会社を奪われた人間の1人でした。 唐沢と話すべきではと進言しても女郎ゆえにろくに相手はしてもらえません。そのまま後藤田に抱かれるチヌですが、そこへ乱入者が現れます。やってきたのは後藤田の妹である朱鷺子。女郎嫌いの朱鷺子はチヌを罵倒しますが、その場は後藤田によって収められました。 後日、偶然公三郎と海で舟遊びをしている際、溺れていた朱鷺子を助けたチヌ。何やら事情を抱えている後藤田の家。そんな中、朱鷺子の誘拐・暴行事件、さらに放火事件まで発生し……？

東陽楼の新人女郎・清香は、美しいながら虚言癖や態度の悪さから楼主の怒りを買います。格の高さにプライドをもつ東陽楼は、女郎に求めるレベルも他の見世より高いのです。折檻部屋に閉じ込められ飯抜きになった清香。 楼主に逆らえないのはチヌも同じのため、ただ見守ることしかできません。そんな中、清香が見世に出ないために客の一部が暴走。巴の機転や久目という男性客のおかげで場は収まりますが、どうやら一連の事態には西楼閣が関わっている可能性が出てきました。 東京からやってきた美しい女郎・吉祥は西楼閣に入ることに。吉祥は花魁道中を披露することで注目の的になっていきます。さらに西楼閣には何か黒い繋がりがあるようで……？

公三郎から身請け話を持ち掛けられたチヌ。公三郎のことを好いており願ってもない提案だったのですが、チヌは心から喜ぶことができません。なぜなら、チヌは生き別れの姉・サヨリを未だに探しているからです。 姉への想いを語るチヌに、公三郎は1枚の写真を見せます。そこには女郎となって変貌してしまったサヨリの姿が映っていたのです。最初の頃にサヨリを買った男・瀬島はサヨリを美しい最上級の女郎へと仕立て上げるため、残酷な手段を取っていたのでした。 一方、チヌの客である後藤田には縁談の話が浮上していました。女郎の仕事に辟易しながらも後藤田の相手をするチヌ。当然のように、チヌはこの縁談問題に巻き込まれていくことになり……。

チヌとの別れを決意し、早みどりという女郎と関係をもった公三郎。かつて失くした愛する人に似ていることからも公三郎は明らかに早みどりへの執着を見せ始めます。 そんな中、女でありつつ遊郭に出入りしている人物・恵が早みどりと接触。人心掌握に長けた恵は簡単に早みどりの心に滑り込み、親密な関係となっていきます。恵に心を許した早みどりは悩みを吐露していきます。 早みどりは公三郎が自分を通して誰か別の女性を見ていることに薄々気づいていたのでした。 一方、公三郎との縁は切れたものの変わらず女郎を続けるチヌ。すると、客の1人である臼井から求婚されて……？

感情を一部欠落させながらもうさぎ屋という見世で働いていたサヨリ。少しずつ他の女郎たちとも仲良くなり、サヨリを指名する客も増えてきました。しかし、やはり感情の欠落は残っているようで、客同士のトラブルや同僚への関心はどこか空虚な雰囲気を漂わせます。 一方、チヌのいる遊郭では公三郎が強襲される事件が発生。チヌが咄嗟に公三郎を庇い怪我を負ってしまいます。かつて愛した人が死んだときのことがフラッシュバックしてしまう公三郎。それ以来、公三郎は前よりもチヌを気にかけるようになるのです。 病院でチヌに寄り添う公三郎。ずっとチヌを想い続けてきた東陽楼の雇い人・栄太はその様子を見て激しく憤り……。

公三郎の婚約者候補であるたまきは、身を売ってお金を稼ぐ女郎たちを毛嫌いしています。当然、チヌのことも快くは思っていません。むしろ、公三郎を誑かす存在として憎んですらいるのです。 だからこそ、公三郎が気に掛ける女郎が平凡を形にしたような女のチヌであることに動揺を隠せません。さらに初対面から暫く後、様々な事情からたまきとチヌは公三郎の家でともに暮らすことになります。 公三郎はチヌを心配して手元に置きたい様子。たまきはそんな公三郎とチヌとの仲を引き裂こうと画策しているのでした。 そんな中、チヌは栄太が兵役につくため、遊郭を出ていくと知り……。

ずっとチヌの先輩女郎として、そして東陽楼の看板花魁として活躍してきた巴。チヌの復帰を契機として、引退をすることになります。元々年季はすでに明けており、楼主も巴の提案を了承します。 別れを惜しむチヌに対して、巴は自分の跡をチヌに託すのです。巴に何か恩返しがしたいチヌは、後藤田の提案で女郎での婚礼を行います。稀代の花魁として活躍した巴は、華々しく東陽楼から去っていきました。 巴が引退した後、二枚目として復帰したチヌ。そんな中、ついにチヌはサヨリとの再会を果たしました。公三郎はチヌへの想いを示すために、ずっとサヨリの行方を追ってくれていたのです。その事実を知り、チヌは涙を流しながら公三郎へ抱き着くのでした。

めでたく婚礼の日を迎えたチヌと公三郎でしたが、公三郎の母・晴子はチヌのことを決して嫁として認めようとしません。 晴子の嫌がらせからチヌを守るため、公三郎が献身的にチヌをフォローしたことで晴子の嫌味を受け流せるようになっていくチヌ。 しかし、チヌが街に出た際にかつての客だった沼尻と再会してしまいます。沼尻はチヌの不貞をでっちあげてチヌから金をせびろうとしていたのです。 運悪くだれにも頼ることができなかったチヌはひとりでこの問題を解決しようとしますが、意外な救いの手が差し伸べられることに。 チヌはふたたび若水邸にやって来た沼尻に調度品の譲渡を断ったことで「わしの女になれ」と殴られそうになります。しかし、その時「うちの嫁になにをする！」と晴子が沼尻に壺を投げつけてチヌは難を逃れるのでした。 その後病院に入院することになった沼尻のもとに向かった公三郎は「今度うちの妻に手を出したらただではおかない」とキッチリ釘を刺します。 その後長きにわたる戦争が終結し、晴子に嫁として認められたチヌと公三郎の間には男の子が生まれ……。

今や“若水家の夫人”として堂々とした振る舞いを見せるチヌでしたが、彼女がここにたどり着くまでには不妊や周囲の奥様達との身分の違いなど乗り越えなければならない問題ばかりでした。 公三郎とともにそれらの難題を乗り越え、つつがなく暮らす彼女のもとに警官が訪れます。警官が姉・サヨリのお守りを持っていたことから“姉の身に何かあったんだ”と身構えるチヌ。 「安藤サヨリがコロシをやった」 女衒だった瀬島を殺害したとしてサヨリが捕まったと聞かされたチヌは目の前が真っ暗になりますが、幸いサヨリのことが新聞に書かれることはありませんでした。 愛する男を追って乞食にまで身を落とし、最期は愛する男まで手にかけてしまった姉の生涯を思いながら、チヌはかつてウサギ小屋にいたセンの元へ向かいます。 チヌをいたわり、「お香は幸せだったろう」とサヨリの壮絶な最期に想いを馳せたセン。センの言葉に、心の痛みが和らいだチヌは……。

サヨリと瀬島が再会したシーンは106話で描かれています。 チヌと別れた後女郎屋を転々としながら瀬島を探していたサヨリでしたが、そのうちサヨリの身体は梅毒によって蝕まれていきます。 腫瘍によって顔が変形し、かつての面影がなくなってから偶然瀬島と寺で再会したサヨリ。梅毒に蝕まれる前のサヨリとよく似た少女を連れていた瀬島は「誰や」とサヨリに言い放ち、その一言がサヨリの怒りに火をつけるのでした。 大工が残していったノミで瀬島を一突きしたサヨリの顔を見た瀬島は今際の際、自分を刺したのがサヨリだと知って息を引き取ります。

サヨリは事件の後収監され、そのまま獄中死してしまいます。 姉の最期を不憫に思ったチヌはサヨリの遺骨を故郷の伊之島へ葬ってやることに決め、その前にうさぎ屋を営んでいたセンの元へ向かいます。 センはサヨリが瀬島に再会して復讐を遂げたこと、最期は梅毒で亡くなったことを聞いて「きっと本人は幸せだったろう」と言葉をかけていて、その言葉にチヌは少し救われることに。 故人として故郷の地を踏むことになったサヨリは、これからはチヌのことを見守ってくれるのではないでしょうか。

チヌとサヨリは、84話で悲願の再会を果たします。 サヨリのことが書かれた新聞記事を読んだ公三郎が2人を引き合わせてくれたのですが、サヨリはこの時すでに人相が変わっていました。 痩せこけて歯がないサヨリにかつての美しさはなく、たった１人の妹にかけられた言葉でもサヨリの心を動かすことはできません。 その後チヌが公三郎との間に子をもうけた後、サヨリはチヌの手によって故郷の地に埋葬されることになります。

漫画「声なきものの唄」はまだ完結していません。 2024年5月に108話がコミックシーモアで読めますので、予約しておくと安心ですね！

漫画「声なきものの唄」は単行本もコミックシーモアで読むことができます。 単行本は現在29巻目が発行されていますので、一気読みなら単行本がオススメです！

現実の遊郭を彷彿とさせるようなシビアな女郎たちの世界が描かれている本作品。チヌが少女から女となっていく過程や人間のドロドロとした感情が丁寧かつ鮮やかに描写されているため、感情移入しすぎて胸が熱くなっていきます。 悲惨な過去や境遇がありながらもまっすぐ生きるチヌ。そこには彼女自身の心の強さだけでなく、周囲の人々との関係も影響しています。人間ドラマと遊郭の現実、女たちの力強さを味わうことのできる作品です。

漁師だった父を亡くし、姉のサヨリと共に“出稼ぎ”をするため14歳で生まれ育った島を離れることに。落ち着いている姉とは違い、感情のふり幅が大きく泣き虫な一面があります。 情に厚く、困った人を見捨てておけないお人好しな一面も。

チヌより3歳上の姉で、母親に似て整った見た目をしています。島を出た日に女衒の瀬島に買われ、そのまま女郎として働き始めることに。 梅毒に体を蝕まれながら瀬島を刺し、「これでうちのもんや」と瀬島の局部を切り取るという残忍な手段で復讐します。

須賀屋での生活が嫌になり、海を泳いで生まれ故郷に帰ろうとしていたチヌを助けた人物です。のちにチヌの夫となる人で、遊郭の中での呼び名は若様。 須賀屋がある土地の地主でもあるため、公三郎の一言で遊郭が営業できなくなるほど力を持つ人物でもあります。

売られて来たばかりのサヨリを買っていった女衒です。 ある理由から若いころに女衒として働きはじめ、“流れの瀬島”と呼ばれることも。金は出すもののやり方はえげつなく、瀬島に惚れてしまったサヨリは彼のせいで身を持ち崩すことになってしまいます。