ドラマ『ラスト・オブ・アス』シーズン1から2まで全話ネタバレ!原作との違いも解説

2013年にアメリカのゲーム開発会社「ノーティードッグ」からリリースされた、PlayStation専用ゲーム『The Last of Us (ラスト・オブ・アス)』、通称「ラスアス」。全世界200以上のゲームアワードを受賞している、全世界で称賛を得た傑作サバイバル・ホラー・アクションゲームです。 そんな超人気ゲームが、アメリカのケーブルテレビ局HBOで実写ドラマ化。本記事では、ドラマ『ラスト・オブ・アス』のあらすじやキャスト、見どころなどを紹介します。
ドラマシリーズ『THE LAST OF US (ラスト・オブ・アス)』作品概要・あらすじ

タイトル | 『THE LAST OF US』 |
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放送局 | HBO |
話数 | シーズン1:全9話 シーズン2:全7話 |
主要キャスト | ペドロ・パスカル , ベラ・ラムジー |
総監督 | クレイグ・メイジン , ニール・ドラックマン |
原作 | ノーティードッグ『The Last of Us』 |
あらすじ【ネタバレなし】
人間を凶暴化させる謎の菌類のパンデミックで文明が崩壊した、近未来のアメリカ。感染爆発から20年が経ち荒廃した世界で、人々は高い壁に囲まれた「隔離地域」に身を寄せ、軍による厳しい統制下で過ごしていました。 そんな中、かつて最愛の娘を失った中年男性・ジョエルが、「密輸品」として託された孤独な少女・エリーを送り届けるため、旅をすることになります。実は彼女は菌類に対する耐性を持っており、人類の希望となりうる存在でした。 しかし、彼らを待ち受けていたのは残酷すぎる現実でした……。
シーズン1『ラスト・オブ・アス』全話ネタバレ!最終話までのあらすじ

第1話「闇の中にいる時こそ…」&第2話「感染」
物語の舞台は凶悪な菌類が蔓延する世界。建設業者のジョエルとその娘・サラは、平凡ながらも幸福な生活を送っていました。ところがそんなある日、彼らが過ごす町にも菌による異変が広がり、大混乱の中でサラは兵士に撃たれて命を落とします。 それから20年後、娘を失ったジョエルはすっかり冷酷な人間となり、相棒のテスと闇取引などで日銭を稼いでいました。そして反乱組織「ファイアフライ」に依頼され、彼らはエリーという少女を隔離地域まで送り届ける仕事を引き受けることに……。 実はエリーは、菌に感染しながらも発症しない特殊な人間であり、治療薬製造のカギとなる存在でした。彼女を運ぶ途中に感染してしまったテスは、彼女とジョエルを逃がすため、自分を犠牲にする選択をします。
第3話「長い間」&第4話「この手につかまって」
ひたすら西へと向かう途中、ジョエルとエリーはジョエルの知り合いであるビルとフランクのもとへと立ち寄ります。このふたりは深く愛し合っており、荒廃した世界の中でも幸福でささやかな生活を送っていました。 しかし、彼らの家には遺書が残されており、ふたりが心中したと明らかになりました。実はフランクは病にかかっており、その「最後の日」にふたりは結婚式を挙げてともに命を絶ったのです。 ジョエルたちはビルの持ち物だった武器と車を使わせてもらうことにし、再び逃亡を続けます。 目的地であるファイアフライの研究施設の場所を突き止めるため、組織の元メンバーである弟トミーを探そうとするジョエル。その道中、キャスリン率いる武装反乱グループと遭遇し、ピンチに陥ります。そこに現れたのが、銃を持った兄弟――ヘンリーとサムでした。
第5話「耐えて生きぬけ」&第6話「親族」
ヘンリーは耳が聞こえない弟のため、密告者となりキャスリンの兄を売った人物でした。そのためキャスリンに追われており、ジョエルとエリーに一緒に町を脱出しないかと持ちかけます。 ジョエルも話に乗りますが、その途中、大量の感染者に襲われてサムが感染者となり、凶暴化してしまいました。ヘンリーはそんな弟を射殺し、自分も後を追って命を絶つという悲しい結末を迎えます。 その後、ジャクソンでトミーとの再会を果たしたジョエルとエリーは、ファイアフライの拠点である東コロラド大学に向かうことに。しかし、実際たどり着いてみるとファイアフライはすでに移動しており、おまけにジョエルは襲われ腹部を刺されてしまいます。
第7話「残されたもの」&第8話「困っている時は」
ジョエルはエリーをひとりでトミーのもとへ向かわせようとしますが、エリーに彼を見捨てることなどできるはずもありません。彼女は必死で看病をしながら、親友で想い人でもあるライリーとの思い出を振り返ります。 衰弱しているジョエルのため、エリーは食料を求めて狩りをします。その途中、彼女は2人の男に仕留めた鹿を横取りされそうになりますが、実は彼らはジョエルに恨みを持つ人物。復讐のためエリーは監禁されてしまいます。 そこで彼女が知ったのは、人々が飢えをしのぐため人間をも食べているという、おぞましい真実。彼女も危うい状況に追い込まれるものの、すんでのところで逃げ出しジョエルと無事に合流できました。
【最終話】第9話「光を探せ」
エリーは、感染者に襲われた妊婦アンナが、死亡する前になんとか自力で出産した赤ん坊でした。そのためエリーには生まれながらにして免疫があり、菌に感染しても発症することがなかったのです。 やがて長かった逃亡生活の最終目的地・ファイアフライの実験施設にたどりついたジョエルとエリー。そこでジョエルが知らされたのは、実験を終えるとエリーは死亡してしまうという残酷すぎる現実でした。 するとジョエルは組織の人間を皆殺しにし、麻酔をかけられたエリーを助け出します。その後、目覚めた彼女に実験は失敗したと嘘をついて、2人でその場を立ち去るのでした。ジョエルにとって娘のような存在であるエリーを失うことは、たとえ彼女に世界の命運がかかっているとしても耐えられなかったのです。
シーズン2『ラスト・オブ・アス』全話ネタバレ!ジョエルは死亡するのか

第1話「未来の日々」&第2話「谷を抜けて」

シーズン1の最終話から5年が経ったある日。ジョエルとエリーはトミーがいるジャクソンで暮らしていました。しかし、思春期のエリーと過保護ぎみなジョエルの関係性は、かなりぎくしゃくしています。そこには、ジョエルがエリーに隠し続けているあの秘密も影を落としているようです。 そんな中、5年前のあの日に父親を殺害されたアビーが、ジョエルに復讐するためやってきます。彼女は抵抗しないジョエルを痛めつけたうえで、そこに現れたエリーの目の前で彼にとどめを刺しました。父親のような存在を無惨にも奪われたエリーは、アビーへの復讐を誓います。憎しみの連鎖が広がっていくのです。
第3話「道」&第4話「1日目」

エリーは復讐のためアビーを追おうとしますが、周りの猛反対にあいます。しかし、アビーが所属するグループ・WLFの行き先を知っていたディーナとともに、旅に出ることにするのでした。 やがてWLFの拠点であるシアトルに到着したふたりは、そこでWLFによって殺された人々の遺体を目の当たりにします。おまけにWLFはエリーたちが想定していたような小規模なグループではなく、軍隊レベルの団体だったのです。 道中、エリーは自身が免疫者であるという秘密、ディーナは妊娠しているという秘密をお互い告白し、より強い絆で結ばれていきます。しかし、幸せなひと時は長続きしないもので、WLFとの激しい戦いが始まってしまうのでした。
原作ゲーム「The Last of Us」との違い
感染者の設定!発生源が明確に
ドラマ「ラスト・オブ・アス」は基本的には原作のゲームに忠実に進んでいきますが、設定や描写などにところどころ変更がくわえられています。 根本的なところで異なっている部分といえば、感染者の設定。ゲームでは発生源や原因について詳しく描かれることはありませんでしたが、ドラマでは「食事を媒介として菌が広がった」ことが明言されています。また、感染者が「根」というネットワークを築いているのも特徴です。
人間模様が濃くなったドラマ
ドラマ版ではゲーム版のストーリーに描写が加えられており、より濃くドラマチックな展開になっています。たとえば、冒頭にサラがジョエルに腕時計をあげる場面では、「動かなくなった時計を直してプレゼントした」という細かな補足が足されていました。 またエリーが軍に捕らえられたとき、ジョエルが彼女をサラに重ねるような描写も。こうした追加要素により、ジョエルのサラに対する愛情や、彼女を失ってからエリーを娘のように思っていることなどが、より感じとりやすくなっています。 ゲーム版のファンは、そうした違いを探してみるのもまた面白いかもしれませんね。
シーズン1第3話はドラマオリジナル!ビルの完全スピンオフ
ドラマでは設定や描写の変更だけにとどまらず、新規エピソードの追加もあります。第3話で、ビルの完全スピンオフが描かれているのです。原作の描写をより掘り下げるようなストーリーで、ファンからも絶賛の声が寄せられています。
ドラマシリーズ『ラスト・オブ・アス』キャスト紹介
ジョエル役/ペドロ・パスカル
娘を失った苦しみを抱える主人公のジョエルを演じるのは、1975年チリ出身の俳優ペドロ・パスカルです。 HBOのドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』のウェスタロス大陸南部ドーンの貴族オベリン・マーテル役で注目を集め、映画『ワンダーウーマン 1984』(2020年)ではヴィランのマックス・ロード役で抜群の存在感を発揮しました。 また、ディズニープラスにて配信されているドラマ『マンダロリアン』では主演を務めています。
エリー役/ベラ・ラムジー
寄生菌に感染しているにも関わらず発症していない、謎多き14歳の少女エリー。原作ゲームにおいて物語の鍵を握る彼女を演じるのは、2003年イギリス出身の女優ベラ・ラムジーです。 ペドロ・パスカルと同じく、ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』に出演して注目を集めました。また、Netflixでも配信されているドラマ『ミルドレッドの魔女学校』では主人公のミルドレッド・ハブル役を演じ、2019年に英国アカデミー賞ヤングパフォーマー賞を受賞しています。 ジェシー・アイゼンバーグ主演の伝記映画『レジスタンス』(2020年)にも出演するなど、着々とキャリアを積んでいる注目の女優です。
シーズン2『ラスト・オブ・アス』キャスト

シーズン2でも、ジョエルやエリーらメインキャストは変わらず、新しいキャラクターが追加されています。
ドラマ『ラスト・オブ・アス』脚本・製作陣を紹介!

ドラマ『ラスト・オブ・アス』の見どころは、何と言ってもストーリー! 原作ゲームも単なるゾンビアクションではなく、作りこまれた世界観と心をえぐる重いストーリー展開に惹きつけられる名作です。また、ジョエルとエリーの信頼関係や絆に重きを置いた内容になっており、謎が明らかになるにつれ、より作品に魅了されていきます。 ドラマ版『ラスト・オブ・アス』のシーズン1で脚本を担当したのは、未曾有の大事故・チェルノブイリ原発事故を描いた社会派ドラマ『チェルノブイリ』(2019年)のクレイグ・メイジンです。彼は原作ゲームの大ファンなのだとか。 また彼とともに、原作ゲームディレクターとして知られるニール・ドラックマンが、脚本・製作総指揮を担当しています。このことからも、ドラマ版『ラスト・オブ・アス』が、原作ゲームの世界観をとても大切にしながら製作されていることが伺えますね。 シーズン2ではこのふたりがショーランナー(現場総指揮)を務め、脚本はハレー・グロスが担当。インタビューにて「嫌われても構わない」という発言をしている通り、挑戦的な仕上がりになっています。
ドラマ『ラスト・オブ・アス』シーズン3制作決定!ゲーム実写化の神作を見逃すな

原作ゲームのファンも、原作ゲームをプレイしたことない人でも楽しめる、ドラマ『ラスト・オブ・アス』。シーズン2の配信に先駆けてすでにシーズン3の制作も発表されており、今後ますます盛り上がりを見せそうです。 シーズン3のリリース日や詳しい内容はまだ発表されていません。今後の続報が今から楽しみですね!