漫画『傍観者の恋』最新話まで全話ネタバレあらすじ＆感想！恋と友情が絡み合う偽装婚ストーリー

思いを寄せる男性とその実の姉との間で揺れ動く1人の女性の人生を描いた漫画『傍観者の恋』。この記事では『傍観者の恋』のストーリーをネタバレ込みで最新7話まで解説していきます！ また記事後半では作品の見どころや電子書籍サービスでの配信状況の調査をして紹介しています。ぜひ購入する前の参考としても読んでみてください！

20歳を迎えたばかりの秋、長年慕い続けてきた幼なじみのノアと結婚した主人公のレイチェル。これ以上ない祝福を受けながら、レイチェルは胸の内に広がる罪悪感を必死に打ち消そうとしていました。 実はノアが本当に愛しているのは彼の実の姉であり、レイチェルの親友でもあるアリシア。レイチェルはそのことを知りながらも、自らの欲望のため偽りの愛を誓ったのでした。 2人の出会いは今から6年前。ノアたちハーシェル家の隣に越してきたレイチェルは2つ年下のノアとすぐに仲良くなり、いつからか彼を特別視するようになっていました。そして自然とノアの心が、美しく病弱な姉・アリシアに向けられていることにも気が付いたのです。

例え恋が叶わなかったとしても、アリシアとノアの良き友として2人の傍にいることを選んだレイチェル。ある日貿易商を営む父親からブライアンという部下を紹介されます。 父親の猛プッシュを受け、レイチェルはもしかしたら彼のような人を好きになれるかもしれないと思う一方で、性懲りもなくノアにときめいてしまう自分の愚かさに辟易していました。 結局心変わりすることはなくレイチェルは19歳に。相変わらずアリシアの元に通っていたレイチェルは、彼女の体がどんどんやせ細っていくのを実感していました。さらに度々重い発作を起こしては寝込むようになり、もはやアリシアに残された時間が僅かであることは明らかでした。

アリシアの容体を心配したノアに頼られる喜びと同時に、自分が心のどこかで親友の死を待ち望んでいると気が付いてしまったレイチェル。決してそのことをノアにもアリシアにも知られまいと、今まで以上にアリシアに尽くすようになりました。 そんな矢先、アリシアを療養のためミヴェという町に連れていくという話が持ち上がります。提案したのはレイチェルの父。ブライアンをレイチェルと結婚させ、彼にミヴェの支社を任せようと考えていたのです。 ミヴェに行けばもちろんノアとは離ればなれ。それだけは受け入れられなかったレイチェルは、ノアの気持ちを知っていると明かしたうえで「アリシアの傍にいたいなら私と結婚して」とノアに偽装結婚を持ち掛けました。

結婚の約束を交わして以来、ノアのレイチェルに対する扱いは随分と優しくなっていました。というのもノアの中にはアリシアから離れたくないがためにレイチェルを利用しているという罪悪感があったのです。 その後2人の結婚の話はとんとん拍子に進み、各方面への挨拶を終えた後すぐさま式を挙げることに。そして2人はアリシアを連れ、馬車でミヴェへと向かったのでした。 道中、ノアとアリシアが2人で微笑む姿を見て、レイチェルはなんてお似合いな2人なんだと改めて実感します。そして「迷惑をかけているのはわかっているけど、あなたと旅行ができて嬉しい」とアリシアに言われ、その純粋さと自分自身の浅ましさに打ちひしがれるのでした。

長い馬車での旅を終え、無事にミヴェの屋敷へと到着したレイチェルたち。「夫婦の寝室」となる場所で1人眠りについたレイチェルは、翌朝部屋のソファーにノアが眠っていることに気が付きます。 お互い何の感情もないのだから一緒のベッドで寝ればいいというレイチェルの言葉に、どこか不服そうなノア。彼の不満の理由が分からないレイチェルは、最近のノアは少し変だと漠然と思うのでした。 それから暫く経ち、結婚生活も板についてきたころ、医師からアリシアの余命が半年しかないと知らされたレイチェルとノア。ショックで取り乱すレイチェルに反して、ノアは意外なほど冷静に言葉を受け止め「好きなことをやらせてあげたい」と思いを口にします。

ミヴェに冬がやってきました。アリシアの冬越しの支度や新年の準備でレイチェルは大忙し。さらに新年のお祝いとして思いがけずノアからアクセサリーのプレゼントを貰います。自分の瞳と同じ色をした石のイヤリングを贈られ、レイチェルの心はノアへの想いでいっぱいになるのでした。 年が明け暫く経った後、父親の差し金で本社からブライアンが偵察にやってきます。2人は偽装夫婦と見破られないよう、ブライアンの前では夫婦らしい演技をすることに。しかし想像以上に距離感の近いノアの演技に、レイチェルは思いっきり心をかき乱されてしまいます。

ブライアンの登場により、些細なことからケンカになってしまったノアとレイチェル。幸いアリシアのおかげですぐに仲直りできましたが、ノアの明らかな変化にレイチェルは内心戸惑っていました。 最近のノアはアリシアのことで引け目を感じているのか、やたらとレイチェルを気に掛けるようになっていたのです。そして決して振り向いてくれはしない相手に優しくされ、レイチェルは無意識に湧き出る期待と喜びに振り回されていました。 そしてブライアンが帰ってから少し経ったある日のこと。今度はノアの実家から手紙が。そこには近々ノアの母親と、ノアの兄でありレイチェルの天敵・オースティンがやってくるということが書かれていました。

それぞれが相手のことを大切に思い、自己犠牲の精神を持っているからこそすれ違っていく本作のメインキャラたち。打算的なように見えても結局は相手のためという、彼らの愛情深さには心底驚かされます。 そしてその優しさゆえにすれ違い、苦しむことも。事情が事情なだけに素直になるのも簡単ではなく、さまざまな思いを抱えながらも心に錠をかけてしまうのです。 どうか優しくて健気な彼らが幸せな運命を導き出せるよう、ついつい祈りながら読み進めてしまいますよ。