漫画『処刑された賢者はリッチに転生して侵略戦争を始める』最新話まで全話ネタバレあらすじ＆感想！不死者の哀しき戦争譚

漫画『処刑された賢者はリッチに転生して侵略戦争を始める』は、無実の罪で処刑された元賢者が不死者として蘇り、腐りきった世界を平和に正すべく戦争を開始する異世界転生アンデッド復讐ストーリー。 今回の記事では『処刑された賢者はリッチに転生して侵略戦争を始める』のネタバレやお得に読む方法を紹介していきます。

魔王を打倒した稀代の英雄、勇者・クレアと賢者・ドワイト。世界に平和をもたらした2人でしたが、強すぎる力ゆえに民衆から恐れられるようになり、最終的に無実の罪で処刑されてしまいました。 谷底で亡骸となったクレアを抱えたまま、不死者となって永い時を過ごしたドワイト。クレアを見捨てたすべてを恨んだドワイトは、間違った世界そのものを修正すると決意します。 ドワイトは死者の谷の瘴気をすべて食らいつくし、スケルトンの軍勢を率いて王都を蹂躙。国王がかつてクレアの力を恐れて処刑に追いやった事実を暴き、人間の国を乗っ取りました。そして、ドワイトは人類の巨大な害悪「魔王」として君臨。 人類が団結するための必要悪となるべく、ドワイトは侵略を開始していき……。

王都奪還のため、近隣領地の軍が進撃を開始。しかし、ドワイトの強大な魔力によって兵たちは次々とアンデッドと化していきます。死者の谷に死体を捧げることでドワイトの力はさらに増していくため、数で攻めれば攻めるほど、ドワイトに有利な状況になっていくのです。 忠臣・グロムによる城の改造など頭を悩ませることはありつつ順調に魔王としての名を人類に知らしめていくドワイト。そこへ先代魔王の配下・サキュバスのルシアナが魔族を率いてやってきます。 先代の死後、人間に殺戮されつつあった魔族にとって新たな魔王の登場は願ってもないことだったのです。かつては敵同士だったドワイトとルシアナは、互いの利のため手を組むことを決めて……。

武力をもつ近隣小国の滅亡に乗り出した魔王軍。順調に侵略が進む中、英雄に匹敵する実力者・へんりーがドワイトたちの前に現れます。元々荒っぽい性格で規律無視を繰り返し投獄されていたヘンリー。久々の外にはしゃぐ彼はドワイトとの勝負を望みました。 そこでドワイトはヘンリーと賭け勝負をします。激しく獰猛な戦いの末、ドワイトはヘンリーを倒して賭けに勝利。戦闘狂のヘンリーはドワイトの部下になるのでした。 一方、魔物たちが周辺領地を侵略する中でとある兄妹に悲劇が起こります。たった1人の妹・ニナをアンデッドにされた兄・レイド。悲しみの中、レイドは妹を殺す決断をとりました。 激情の末、レイドは勇者として覚醒。ドワイトたちの下にも、勇者の情報は入ってきていて……。

勇者・レイドと一騎打ちをするドワイト。今の世界ではレイドが魔王の自分を滅ぼしても同じ悲劇が繰り返されるだけとわかっていたドワイトはレイドを殺害します。世界修正のため、ドワイトはどん底まで堕ちていく覚悟を決めるのでした。 かつて自分たちを殺した王国を完全に掌握したドワイト。最も厄介な敵である帝国への対処を考える中、精霊の加護をもつエルフたちが助けを求めてきます。エルフたちは帝国の暴虐で住処を蹂躙されつつあったのです。 エルフの隷属化を条件に助力を決めたドワイトは、エルフの森でかつての友人・ローガンと再会。たとえ魔王に身を落として友であることは変わらないと言うローガンに、ドワイトは己の迷いを払拭し突き進むことを決めるのでした。

エルフの森を侵攻していた帝国軍を退けた魔王軍。見返りとしてローガンたちエルフは魔王の隷属化することとなります。ドワイトは魔王領にエルフの森と世界樹を転移させ、自らのものであると世界に公言するのでした。 帝国領への侵略を開始した魔王軍。技術力の高い帝国の兵器を知識ごと強奪したうえで、帝国上層部の殺害を目論むドワイトは、帝都へはグロムとともに乗り込んでいきます。 そこへ、ドワイトが賢者だったころに悪逆非道の大海賊として名を馳せていた強者・雷轟のドルタが乱入。グロムとドルタの一騎打ちが始まります。 魔王の右腕とドワイト本人から認められたグロムは、圧倒的な魔力を発揮。互いの実力を認め合う戦いの末、グロムはドルタを撃破するのでした。

不死者の王として蘇った元賢者・ドワイトが配下たちとともに世界を侵略していく本作品。ドワイトの目的は人間への復讐ではなく、愛しい勇者クレアを見捨てた世界そのものを正しく修正することにあります。 ドワイトは人類が団結するための必要悪になるために戦争をしているのです。決して殺戮や戦争が好きなわけではないため、理性的に侵攻をどこか切なさが伴う戦い。そんなドワイトや配下たちの戦争は決して平和な終わりを迎えないと予想もできて、胸が苦しくなってくる作品です。