漫画『ベルサイユのばら』最終回までネタバレあらすじ解説!フランス革命の恋愛劇を描いた不朽の名作
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少女漫画の歴史的名作『ベルサイユのばら』。1974年に完結してからも長年の間愛され続けてきた作品で、2025年の劇場アニメ公開で再び話題を集めています。 この記事ではそんな本作について、結末も含めてあらすじをネタバレ解説していきます!映画の予習や復習をする際にぜひ読んでみてください。
『ベルサイユのばら』あらすじネタバレ
物語の舞台は18世紀フランス。オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェは女性としてこの世に生を受けましたが、将軍である父の跡を継ぐため「息子」として育てられました。武芸に優れる彼女は王室警護の任につき、やがて自由奔放な王妃マリー・アントワネットと出会います。 そんなある日、アントワネットは仮面舞踏会で運命の恋に落ちました。相手はスウェーデンの貴公子フェルゼン伯爵。ふたりをそばで見ていたオスカルもまた彼に心奪われ、叶わぬ恋に苦しむことになります。 しかしその頃、長い暴政に苦しめられた民衆たちの怒りは頂点に達しており、爆発寸前でした。そんな不安定な時代の中、それぞれの募る想いはどんな結末を迎えるのでしょうか。
『ベルサイユのばら』最終回の結末までネタバレ解説
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オスカルの恋の行方は?
フェルゼンに想いを寄せながらもその恋心を胸に秘めていたオスカル。しかしそんな彼女に対して熱烈な気持ちを向ける者もまたいました。それが、平民でありながらオスカルの幼なじみとして育ったアンドレ・グランディエです。 アンドレは身分の差ゆえにオスカルに想いを打ち明けることができず、ずっと苦しんでいました。オスカルのほうはフェルゼンしか見ておらず、気持ちに気付いてすらくれなかったので尚更です。 やがてアンドレがその激しい恋心を告白すると、オスカルは戸惑いながらも自分にとって彼がいかに大事な存在か気付き、愛するようになっていきます。こうしてオスカルは最終的にアンドレと結ばれる結果となりました。
それぞれが迎えた最期
アントワネットとフェルゼン、オスカルとアンドレという2組のカップルは、結ばれはしたものの悲劇的な結末を迎えます。 革命後、オスカルは民衆側として国王軍と戦うのですが、その戦いでアンドレを失いました。また自身も戦闘中に大量の銃弾を浴び、苦しみながら悲惨な最期を迎えます。しかしバスティーユの陥落を見届け、「フランスばんざい」と言い残した彼女の姿からは、後悔はうかがえませんでした。 一方のアントワネットは、史実通りフランス革命が果たされた後処刑されてしまいます。その恋人であるフェルゼンも民衆の手で惨殺され、そのショッキングな場面で物語は幕を閉じました。
『ベルサイユのばら』の見どころ
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フランス革命前後という激動の時代を舞台としている本作では、燃えるように生きた登場人物たちの生きざまがドラマチックに描かれています。 中でも男装の麗人・オスカルのかっこよさや美しさ、気高さはひときわ目立っており、彼女の存在が本作をこれほどまでに有名にしたと言っても過言ではないでしょう。軍人として、ひとりの女性として懸命に生きる彼女の姿からは片時も目が離せません。 また、オスカルやアンドレの存在はフィクションではありますが、アントワネットの存在や当時のフランス情勢など、史実の要素が巧みに描かれているのも魅力のひとつ。物語を楽しみながらフランス革命にまつわる勉強もできてしまいまいます!
『ベルサイユのばら』登場人物解説
オスカル・フランソワ・ド・ジャルジェ
由緒ある将軍家に生まれ、「跡取り息子」として育てられたオスカル。いわゆる男装の麗人ですが女性を自認しており、周りに男性扱いされると「わたしは女だ」と訂正します。 豊かな金髪とダークブルーの瞳が特徴で、中性的かつ凛々しい美しさを持つため、男女問わず(特に女性の)憧れの的となることが多いです。 跡継ぎとしての教育を受けているため、武芸はもちろん勉学や芸術にも通じており、作中で楽器を披露する場面もあります。聡明で冷静沈着、しかし内には激情を秘めるなど、性格的にも魅力あふれる人物です。
マリー・アントワネット
マリー・アントワネットは世界史的にも有名なフランス王妃で、愛らしさと誇り高さをあわせもつ女性です。護衛を務めるオスカルに信頼を寄せ、なんでも相談するなど無邪気な一面もあります。 浪費癖がありそのせいで国の財政を悪化させていきますが、その裏には王妃として周りからかけられる多大なプレッシャーもありました。フェルゼンに恋したのも、政略結婚の苦しみから逃れたいという気持ちがあってのことでしょう。 しかし、苦しむ民衆には彼女の葛藤など関係ありません。最終的には彼らの怒りや憎しみを一身に受ける結果となってしまいます。
ハンス・アクセル・フォン・フェルゼン
フェルゼンはスウェーデンの貴族で、容姿端麗かつ知的で人好きのする青年。アントワネットと恋に落ち、一時はオスカルにも想いを寄せられていました。本人はオスカルを男性だと思い込んでいたうえ、親友としてしか見ておらず、彼女の気持ちにも長らく気付きませんでした。 アントワネットを心から愛しており、フランス革命の嵐に翻弄される彼女を気にかけ、支えようとし続けました。また民衆の手が迫る頃には、どうにか彼女を含めた王家を救おうと奔走します。
アンドレ・グランディエ
アンドレは平民の子で、若くして両親を失ったため縁あるジャルジェ家で育ちました。オスカルの遊び相手兼護衛として迎えられ、成長してからも従者として彼女のそばにい続けています。 幼なじみであるオスカルにずっと想いを寄せていますが、身分の違いやオスカルの鈍さのせいで長らく苦しんできました。結果、オスカルを無理やり押し倒す、思い詰めた挙句心中をはかるといった、なかなかぶっ飛んだ行動に出てしまってもいます。 原作では黒髪黒目ですが、アニメでは目が緑になったり髪が茶色っぽくなったりしています。
ロザリー・ラ・モリエール
ロザリーはひょんなことからオスカルに引き取られ、一時的にジャルジェ家で過ごした少女。ぱっちりとした目と美しい金髪が特徴で、可憐な印象を与えます。オスカルにとっては妹のような存在です。 オスカルに「死ぬほど好き」というほど強い想いを寄せており、後にジャルジェ家を去ることになったときも、そこで過ごした思い出を生涯で一番しあわせだったと振り返っています。 オスカルの最期を見届け、投獄されたアントワネットの世話を彼女が処刑される日までするなど、物語上かなり重要な立ち位置にあるキャラです。
ルイ16世
アントワネットの夫でありフランス国王でもあるルイ16世。おとなしく優柔不断な一方、真面目で心優しいため、国民からも支持を集めていました。しかし、一家で国外逃亡をはかったヴァレンヌ事件をきっかけにその信頼を一瞬で失ってしまいます。 密告の手紙によってアントワネットとフェルゼンの関係を知るも、彼らを責めることはしていません。アントワネットを愛しながらも、彼女の美しさや魅力に引け目を感じてか、それを口に出すことはありませんでした。
劇場アニメ『ベルサイユのばら』2025年1月31日公開!
『ベルサイユのばら』の新作劇場版が2025年1月31日から公開されました。あの不朽の名作が50年以上の時を経て劇場アニメ化ということで、名場面の数々がどう蘇るのか見逃せません。 声優はオスカル役沢城みゆき、アントワネット役平野綾、アンドレ役豊永利行、フェルゼン役加藤和樹と実力派が勢ぞろい。アニメーション制作を務めるのは『呪術廻戦』や『チェンソーマン』で知られるMAPPAとあって、映像美にも期待の声が寄せられています。
『ベルサイユのばら』オスカルたちの生きざまから目が離せない
2025年1月31日に劇場版アニメが公開され、改めて話題を呼んでいる『ベルサイユのばら』。華やかで美しいフランスを舞台にした激動のドラマは、長い時が経っても色あせることなく多くの人々に愛され続けています。 今回の映画公開を機会に原作漫画や過去のアニメもあわせてチェックしてみるのはいかがでしょうか。