2026年4月1日更新

『九条の大罪』と『闇金ウシジマくん』のつながりは?真鍋昌平作品の共通点

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九条の大罪

真鍋昌平の人気漫画『九条の大罪』がNetflixでドラマ化されます。原作者の真鍋昌平の代表作といえば、『闇金ウシジマくん』。この2作にはつながりがあるのでしょうか。 この記事では、『九条の大罪』と『闇金ウシジマくん』の共通点を紹介します。

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真鍋昌平とは?『九条の大罪』『闇金ウシジマくん』を生んだ漫画家

漫画家・真鍋昌平は、1993年にのGOMES漫画グランプリで『ハトくん』がしりあがり寿賞を受賞し、デビュー。その後、グラフィックデザインのアルバイトを経て、1998年に『憂鬱滑り台』がアフタヌーン四季賞夏のコンテストの四季大賞を受賞し、再デビューしました。 デビュー以来、社会から取り残された人間を主軸に置いた作品を描いており、過激な暴力描写と繊細な心理描写が同居する作風が特徴です。

『九条の大罪』

『九条の大罪』は2020年から『ビッグコミックスピリッツ』(小学館)に連載されています。2025年9月時点で、累計発行部数は400万部を突破しています。 裏社会の人間の弁護を多く引き受ける弁護士の九条間人。周囲からの批判をものともせず自分の信念を貫く彼とその依頼人、さまざまな思想信条を持つ弁護士、弱肉強食の半グレのヤクザや彼らから搾取される弱者など、さまざま視点から社会の闇が描かれます。

『闇金ウシジマくん』

『闇金ウシジマくん』は、2004年から2019年にかけて『ビッグコミックスピリッツ』(小学館)で不定期連載された漫画です。累計発行部数は2022年時点で2100万部を突破し、2022年には第56回小学館漫画大賞一般向け部門を受賞しました。 利息が10日で5割(トゴ)の超暴利金融「カウカウファイナンス」の経営者である丑嶋馨。彼や会社の従業員の日常を中心に、闇金を訪れる客およびその関係者の人間模様や社会の闇を描いたストーリーです。

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共通点①主人公のブレなさ!強固な軸を持つ

『九条の大罪』の主人公・九条は依頼人を貴賎で判断せず、基本的にどんな依頼でも受けます。依頼人がどんな悪人であっても、どんな犯罪を犯したとしても最善を尽くし、できる限り刑が軽くなるよう立ち回ります。 一方、『闇金ウシジマくん』の丑嶋は極端な弱肉強食の思考の持ち主で、裏社会の修羅場をいくつも乗り越えてきたアウトローです。冷静沈着で何事にも動じない性格で、若いころから闇金業を営んできました。 どちらも自分の信念を曲げず、周囲に流されない強い芯を持った人物です。

共通点②犯罪者・裏社会が舞台!真鍋昌平が描かく理由とは?

犯罪者視点で裏社会の闇を描いた『闇金ウシジマくん』は、嫌悪感を持たれることも多く、描いていてグッタリ疲れることもあったという真鍋。しかし『九条の大罪』は同じ世界が舞台ではありますが「弁護士」の立場から描いているため、「ウシジマくん」よりも読みやすくできるだろうと思っていたと語っています。 真鍋は「社会ってお金があるから幸せ、貧乏だから不幸、という単純な構造ではないと思います」、「自分が受け入れられた感覚がない人は苦しさを抱えています」と語っており、そういった苦しさを抱えた人々を描いているのです。

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共通点③テーマは「暴力の構造」「正しさ」

『九条の大罪』と『闇金ウシジマくん』は、視点は違えど、ともに現代の日本社会が抱える「暴力の構造」を描いています。 犯罪に手を染めなければ生きられない社会的弱者や、彼らを搾取する半グレやヤクザ。『闇金ウシジマくん』では内部から絶望的なその構造が描かれ、『九条の大罪』では外側から俯瞰した「暴力の構造」が法律のバグとして描かれています。 また、『闇金ウシジマくん』には救いがありませんが、これは丑嶋の個人の意思ではなくシステム的な「正しさ」を描いています。一方で、『九条の大罪』ではシステムの「正しい」利用方法を描いているのです。

共通点④リアリティのある描写・ストーリー

『闇金ウシジマくん』も『九条の大罪』も、そのリアリティのある描写やストーリーが作品の要となっています。これは作者の真鍋昌平の入念な取材に基づいたものです。 「ウシジマくん」の初期は取材をせずに漫画を描いていたという真鍋ですが、知人を通じてさまざまな人物を紹介してもらい、「『人間っておもしれえな』って気づいたんです」と語っています。 裏社会の人々は日程を調整しても当日来るかわからないので、会えるとなれば作画中でも1人で会いに行くフットワークの軽さを意識しているとか。

『九条の大罪』『闇金ウシジマくん』世界線は異なるが共通点の多い2作品

『九条の大罪』と『闇金ウシジマくん』は世界線は異なっていますが、裏社会を描いていることや、芯の通った主人公、テーマや入念な取材に基づくリアリティのある描写などが共通しています。 社会の理不尽さを容赦なく突きつけてくる2作ですが、それ以上に読めば得るものの多い作品といえるでしょう。