『見上げてごらん』森本晶一×佐藤快磨監督の生涯ベスト映画4選!映画人生を変えた名作とは?
タップできる目次
- 映画『見上げてごらん』作品概要
- 森本晶一監督/佐藤快磨監督プロフィール
- 【生涯ベスト映画4選】森本晶一×佐藤快磨監督が選ぶ、何度でも観たい珠玉の映画たち
- 【映画の原体験】文化祭で再現した『ウォーターボーイズ』と、4歳の記憶に残る『グーニーズ』
- 【映画に目覚めた瞬間】山下敦弘作品の衝撃と、ゴダールから『鉄男』へと広がった映画の世界
- 【映画監督を志したきっかけ】実習で知った映画づくりの楽しさ
- 【映画の鑑賞スタイル】1日3本の佐藤監督と、1日1本の森本監督――対照的な映画の楽しみ方
- 【映画館でのルーティン】背中にタオルを仕込む佐藤監督、予告中にシャドーボクシングする森本監督?
- 【注目の映画監督】空音央・山中瑶子・ショーン・ベイカー・ベネット・ミラー
- 【『見上げてごらん』の魅力】「切り落とされたフィルムを繋ぎ合わせたような映画」に込めた思い
映画『見上げてごらん』作品概要
| 公開 | 2026年10月30日(金) |
|---|---|
| 監督 | 森本晶一 & 佐藤快磨 |
| 原案・脚本 | 森本晶一 |
| 音楽 | 池永正二 |
| 出演 | 土屋輝一/森田剛 , 潮田ユキ/森川葵 , 山田ぽてと/川上友里 , 馬場明/阿部寛 , 土屋莉花/松本まりか , 吉住はるを/武田鉄矢 , 土屋ひかり/早瀬憩 , 中江カンパチ/伊島空 ほか |
| 配給 | ギャガ |
| 公式サイト | 公式サイトはこちら |
マンガ家になる夢を抱いてこの世界に入ったはずが、気づけば20年近くアシスタントを続けている42歳の土屋輝一(森田剛)。巨匠マンガ家・吉住はるを(武田鉄矢)の右腕的な立場ですが、かつての後輩がマンガ家として活躍する姿や、声優としてブレイクした別居中の妻・莉花(松本まりか)のこととなると、嫉妬や苛立ちといった“こじらせ感情”が漏れ出してしまいます。一緒に暮らす高校受験を控えた娘・ひかり(早瀬憩)とも、近ごろはすれ違いがちです。 一方、吉住を担当するマンガ編集者・潮田ユキ(森川葵)は、同僚たちのマンガへの熱量に及ばない自分を自覚し、密かに場違いな感覚に悩んでいました。ある日、描き上げたマンガを持ち込んできた土屋と再会した潮田は、「私とマンガを作りませんか?」と声をかけます。彼女が思い描いたのは、土屋と、プロのマンガ家を目指す40歳の新人アシスタント・山田ぽてと(川上友里)のコンビでマンガをつくることでした。 助監督として長く映画に携わってきた森本監督が、自身の経験から着想を得たオリジナル作品。夢と折り合いをつけながら生きる人々の姿を、人間の可笑しみや日常の愛おしさとともに描き出します。
森本晶一監督/佐藤快磨監督プロフィール

森本晶一(もりもと しょういち)
| 生年・出身 | 1981年生まれ、京都府出身 |
|---|---|
| 経歴 | 同志社大学卒業後、アメリカで映画制作を学ぶ。2006年よりフリーランスの助監督として、小泉堯史監督、降旗康男監督、是枝裕和監督らに師事 |
| 主な助監督作品 | 『三度目の殺人』(2017)、『万引き家族』(2018)、『泣く子はいねぇが』(2020)、『マイスモールランド』(2022)、『怪物』(2023) ほか |
| ドラマ演出 | 「運命から始まる恋」(2020)、「それでも愛を誓いますか?」(2022)、「パレード界隈」(2025)、「あの夜をすくいに」(2025/佐藤快磨と共同演出) |
| 監督作品 | 『見上げてごらん』(2026) ※長編劇場映画監督デビュー作。原案・脚本も担当 |
佐藤快磨(さとう たくま)
| 生年・出身 | 1989年生まれ、秋田県出身 |
|---|---|
| 経歴 | 『ガンバレとかうるせぇ』(2014)が、ぴあフィルムフェスティバル PFFアワード2014で映画ファン賞と観客賞を受賞し、第19回釜山国際映画祭コンペティション部門にノミネート。文化庁委託事業「ndjc:若手映画作家育成プロジェクト2015」に選ばれる |
| 監督作品 | 『壊れ始めてる、ヘイヘイヘイ』(2016/短編)、『歩けない僕らは』(2019)、『泣く子はいねぇが』(2020/長編デビュー作。第68回サンセバスチャン国際映画祭コンペティション部門最優秀撮影賞)、『見上げてごらん』(2026) ほか |
| ドラマ演出 | Netflixシリーズ「舞妓さんちのまかないさん」(2023)、「離婚後夜」(2024)、「パパと親父のウチご飯」(2025)、「あの夜をすくいに」(2025/森本晶一と共同演出) |
【生涯ベスト映画4選】森本晶一×佐藤快磨監督が選ぶ、何度でも観たい珠玉の映画たち
おふたりには、それぞれ2本ずつ生涯ベスト映画を選んでいただきました。作品との出会いや、忘れられないシーン・セリフを語っていただいています。
生涯ベスト映画①『ユー・キャン・カウント・オン・ミー』(2000)【佐藤快磨監督】
佐藤 この映画は、僕が初めて自主映画を撮ったときに出演していただいた俳優さんからおすすめされた作品で、DVDをレンタルして観ました。 弟役のマーク・ラファロがすごく好きで、それ以来、マーク・ラファロが出演している映画はつい観てしまいます。お姉さん役のローラ・リニーもすごく良くて。 銀行で働くしっかり者のお姉さんと、やんちゃな弟の話だと思って観ていると、特にお姉さんが抱えてきた過去のようなものが、セリフ以外の部分からも透けて見えてくるんです。観るたびに新しい発見があるというか。弟はしっかりしていないようで、実はお姉ちゃんは弟がいることで「姉」でいられる。観るたびに、そんなふうに感じるんですよね。 特に好きなのは、ふたりで雨を眺めながらタバコを吸うシーンです。お姉ちゃんにとっては、おそらく久しぶりのタバコだと思うんですけど、そこで弟に不倫してしまったことを告白するんです。すると弟が「何やってんだよ」と言って、ふたりで笑い合う。 あのシーンは、自分の中ではハイライトというか、今でも忘れられない場面です。そんな作品なので、生涯ベスト映画に選ばせていただきました。
『ユー・キャン・カウント・オン・ミー』作品概要
劇作家ケネス・ロナーガンが初めて監督・脚本を手がけた2000年製作のアメリカ映画。両親を事故で亡くした姉弟のうち、故郷の町で銀行に勤めながら幼い息子を育てる姉サミーのもとに、定職を持たずに各地を転々とする弟テリーが久しぶりに帰ってくるが―― サミーをローラ・リニー、テリーをマーク・ラファロが演じ、ロリー・カルキン、マシュー・ブロデリックらが共演。サンダンス映画祭で審査員大賞(同時受賞)とウォルド・ソルト脚本賞を受賞し、アカデミー賞では主演女優賞と脚本賞にノミネートされました。
生涯ベスト映画①『ハーフ・オブ・イット: 面白いのはこれから』(2020)【森本晶一監督】
森本 主人公は中国出身の女の子で、監督ご自身の個人的な思いや経験が詰まっている作品です。映画としてすごく観やすく、商業映画としてもよくできている。それでいて、監督の思いや、ザラザラとした感触がしっかり残っている。そこがすごく好きなんです。 特に好きなセリフがあって。主人公にはお母さんがいないんですけど、友達の男の子と卓球をしているときに、「お母さんってどんな人?」と聞かれて、「若くて、面白くて、死んでる」と答えるんです。 彼女やお父さんにとって、お母さんを亡くしたことはもちろん大きな出来事で、お父さんがひとりで部屋に引きこもっている場面もある。お母さんの死が家族に影を落としていることは伝わってくるんですけど、それをウェットに描くのではなく、すごく軽やかに描いているんですよね。 今でもそのセリフをふと思い出すことがある、そんな映画です。
『ハーフ・オブ・イット: 面白いのはこれから』作品概要
アリス・ウーが監督・脚本を手がけ、2020年5月にNetflixで配信が始まったアメリカ映画。アメリカの田舎町で暮らす中国系の女子高生エリー・チューは、同級生のレポートを代筆して小遣いを稼いでいます。ある日、アメフト部のポールから、想いを寄せる女子アスターへのラブレターの代筆を頼まれますが、実はエリー自身もアスターに惹かれていて——。 エリーをリア・ルイスが演じ、ダニエル・ディーマー、アレクシス・レミールらが共演。内気な少女の友情と恋、自分らしさをめぐる葛藤を、ユーモアを交えて描いた青春映画です。トライベッカ映画祭2020では最優秀米国長編作品賞を受賞しました。
生涯ベスト映画②『みんなのヴァカンス』(2020)【佐藤快磨監督】
佐藤 この映画は、『見上げてごらん』でカメラマンを務めてくださった月永雄太さんに「面白いですよ」とおすすめしていただいて、観に行ったら、とてつもなく面白かった作品です。 友人ふたりと、乗り合いアプリで車に乗せてもらった男の子。その3人がひと夏のバカンスに出かける話なんですけど、こういう設定だけでも、こんなに面白い映画ができるんだと思ったんです。 当時はなかなか2本目の映画が撮れず、企画も成立しない時期でした。「どうやったら企画が成立するんだろう」「物語の中でどういう事件を起こそう」と、そういう方向に考えが向いていたんです。そんなときにこの映画を観て、すごく勇気づけられたというか。 久しぶりに出したテントがおしっこ臭い、というだけのシーンを、ずっとワンカットで観ていられるんですよね。片方は寝たいから歯ぎしり用のマウスピースを付けようとするんですけど、やっぱりおしっこ臭い、みたいな(笑)。 そういう何気ないシーンに、すごく多幸感が詰まっているんです。ユーモアもあれば、登場人物たちへの愛おしさもあって。カラオケのシーンもそうですけど、ずっと観ていたくなるような場面がたくさんあるんですよね。 「こういう映画はどうやったら作れるんだろう」「いつか自分もこんな映画を作ってみたい」。そう思わせてくれる作品です。
『みんなのヴァカンス』作品概要
『女っ気なし』で知られるギヨーム・ブラック監督が手がけた、2020年製作のフランス映画。日本では2022年8月に公開されました。 夏の夜、セーヌ川のほとりで出会ったアルマに惹かれたフェリックスは、ヴァカンスに出かけた彼女を追いかけ、友人シェリフとともに南仏へ向かいます。道中、相乗りアプリで知り合ったエドゥアールも加わり、性格も育ちも異なる3人の青年によるひと夏の旅が始まります。 エリック・ナンチュアング、サリフ・シセ、エドゥアール・シュルピスらが出演。何気ない会話や日常の出来事を通して、若者たちの友情や恋愛、人生の機微をユーモラスかつ温かなまなざしで描いた青春映画です。
生涯ベスト映画②『櫻の園』(1990)【森本晶一監督】
森本 『櫻の園』のような映画を一生に1本でも撮れたら、映画監督を辞めてもいいと思えるぐらい、素晴らしい作品だと思います。 これも青春映画なんですけど、とにかく最初から最後まで面白いんです。普通の映画だったら省略されてしまいそうな、女子高生たちの小さな心の動きや、ある意味しょうもないとも言えるような悩みを、すごく丁寧に拾い上げているんですよね。 彼女たちが目の前のことに一生懸命に向き合っている姿に、すごくグッとくるんです。
『櫻の園』作品概要
吉田秋生の同名漫画を原作に、中原俊が監督、じんのひろあきが脚本を手がけた1990年公開の日本映画。 創立記念日にチェーホフの戯曲『桜の園』を上演する伝統を持つ、私立櫻華学園高校の演劇部が舞台。開演までのわずか2時間を軸に、少女たちの繊細な心の揺れや人間関係を丁寧に描き出します。 中島ひろ子、つみきみほ、白島靖代、宮澤美保らが出演。第64回キネマ旬報ベスト・テンで日本映画第1位に輝き、日本アカデミー賞では最優秀編集賞を受賞したほか、優秀作品賞・優秀監督賞・優秀脚本賞などにも選ばれた青春映画の名作です。
【映画の原体験】文化祭で再現した『ウォーターボーイズ』と、4歳の記憶に残る『グーニーズ』

Q. 映画の原体験についてお聞かせください。 佐藤 僕の兄が映画好きで、よく祖父と一緒に映画館へついていく感じだったんです。兄は『ゴジラ』などを観ていたんですけど、僕は結構寝てしまっていて、内容をあまり覚えていなくて(笑)。映画の原体験でいうと、『ウォーターボーイズ』がすごく好きで、中学校の文化祭でもやったりしました。なので『ウォーターボーイズ』かなと思います。 森本 僕は7人家族で育ちまして、叔母と一緒に住んでいたんです。その叔母が「『グーニーズ』という映画が流行っているから行くぞ」と言って、家族全員で観に行った覚えがあるんですけど……この間『グーニーズ』をGoogleで調べてみたら、そのとき自分は4歳なんですね。4歳で映画に行ったのかなと思って、叔母に電話して聞こうかと思ったんですけど、よい思い出を壊したくないので、そのままにしてあります(笑)。
【映画に目覚めた瞬間】山下敦弘作品の衝撃と、ゴダールから『鉄男』へと広がった映画の世界
Q. 映画にのめり込むようになったきっかけをお聞かせください。 佐藤 僕が意識的に映画を観始めたのは、すごく遅かったんです。大学4年生のとき、就職活動で広告代理店などを受けていたら、「君、映像をやったことないよね」と言われて。それなら勉強しなきゃと思い、早稲田のニューシネマワークショップという1年間の学校に、ダブルスクールのような形で通い始めました。 そこから意識的に映画を観るようになったんです。山下敦弘監督の『リアリズムの宿』や『ばかのハコ船』を観て、「こんな映画があるんだ」と衝撃を受けたのがきっかけですね。 森本 僕は姉と母親がすごく映画好きで、どちらかが映画雑誌の「SCREEN」を買って、もうひとりが「ロードショー」を買うような家庭だったんです。お茶の間では映画俳優のゴシップばかり話しているような感じで(笑)。 そういう意味では、もともと映画好きだったんですけど、高校3年生の文化祭で出会った女の子に「映画を観に行こう」と誘われて、大阪の映画館に行ったんです。 それが『小さな兵隊』という作品で、「何やねん、その映画」と(笑)。新聞の端っこの方に載っているような作品だったんですけど、観に行ったらゴダールの初期作品だったんです。「なんやねん、この白黒のおもろない映画」と思ったんですけど(笑)、そこから当時はまだ上映されていたヨーロッパ映画やミニシアター系の作品に目覚めた記憶がありますね。 それと、大学生のときだったかな。幼稚園から大学までずっと一緒だった友達がひとりいるんですけど、彼が僕の家にVHSを持ってきて、「おもろいのあんねん」と言うんです。 それが塚本晋也監督の『鉄男』だったんですよ。「これやったら俺でも作れるかも」と思って(笑)。 そこで初めて映画監督という存在を意識したというか、映画には作り手がいるんだという、当たり前のことに気づいた感じがありましたね。
【映画監督を志したきっかけ】実習で知った映画づくりの楽しさ
Q. 映画監督を目指したきっかけについてお聞かせください。 佐藤 ニューシネマワークショップでは、映画を観ること以上に、実習で実際に映画を作ったことがすごく楽しかったんです。 そのときの同級生たちと、大学卒業後も自主映画を作ったりしていて。そうした経験を通じて、自然と映画監督を志すようになったというか。とにかく映画作りがすごく楽しかったことが、一番のきっかけですね。 森本 僕は大学生のとき、ビデオカメラを持っている友達がいて、彼らと一緒に面白ビデオを作っていました。それが映画作りの原体験ではあるんですけど。 就職活動の時期になって、どうしても働きたくなかったというか、普通にサラリーマンになるのがどうしても嫌で。それで、親の脛をかじって留学しようと。「映画の勉強がしたい」と言って……嘘をついたわけじゃないんですけど、それを理由にして、就活から逃げたという感じですね(笑)。
【映画の鑑賞スタイル】1日3本の佐藤監督と、1日1本の森本監督――対照的な映画の楽しみ方
Q. 映画を観る頻度と、作品を選ぶ際の基準についてお聞かせください。 佐藤 週に1回ぐらいですかね。なかなか映画を観られないこともあるので、時間が取れる日にまとめて3本観に行ったりすることも多いです。 好んで観るのは、好きな監督の作品や、好きな俳優さんが出演している作品ですね。そういった作品を事前にチェックしておいて、映画館に観に行くことが多いです。 森本 最近は全然観られていないんですけど、映画館に行くのは月に1回ぐらいですね。 僕は佐藤君とは逆で、1日に1本しか観ないんです。あまり真面目な映画が好きじゃないので、どちらかというと明るい映画を選んで観るようにしています。
【映画館でのルーティン】背中にタオルを仕込む佐藤監督、予告中にシャドーボクシングする森本監督?
Q. 映画館の座席選びや、劇場での鑑賞習慣についてお聞かせください。 佐藤 僕は一番後ろの一番端の席が空いていれば、そこに座ってしまいます。隅っこが落ち着くんですよね。 あと、夏場は背中に汗をかいてしまうので、タオルを背中に仕込むんですけど、それを見た隣のお客さんに結構驚かれるんです(笑)。なので最近は、あまり驚かれないように、こっそりタオルを背中に仕込むようにしています。 森本 僕はひとつ悩みがあって、映画を観ていると、かなりの確率で寝てしまうんですよ。 何年か前に『オッペンハイマー』を観たとき、長い映画なので、どうしたら寝ずに観られるかと考えて編み出したのが、予告編が始まったらトイレに行って、シャドーボクシングをするという方法なんです(笑)。 最近はそれを実践していて、結構な確率で成功しています。なので、座席も必然的に通路側になってしまうというか。 あまりおすすめはしないんですけど(笑)、ポリシーというほどではないものの、そういう習慣がありますね。
【注目の映画監督】空音央・山中瑶子・ショーン・ベイカー・ベネット・ミラー

Q. 今、注目している映画監督や、次回作を楽しみにしている監督についてお聞かせください。 佐藤 空音央監督の『HAPPYEND』がすごく面白かったので、次回作をとても楽しみにしています。山中瑶子監督の『ナミビアの砂漠』も面白かったので、次の作品が楽しみですね。 あとは、ショーン・ベイカー監督の作品は、観ちゃうんですよね。『フロリダ・プロジェクト 真夏の魔法』がすごく好きな作品で、それ以来、ショーン・ベイカー監督の作品は欠かさずチェックしています。 森本 佐藤快磨監督の新作は、いつも心待ちにしているんですけれども(笑)。 あとは、ベネット・ミラー監督ですね。『マネーボール』や『フォックスキャッチャー』を手がけた監督なんですけど、次の新作はいつになるんだろうと、すごく楽しみにしています。
【『見上げてごらん』の魅力】「切り落とされたフィルムを繋ぎ合わせたような映画」に込めた思い

Q. 最後に、映画『見上げてごらん』の見どころと、観客の皆さんへのメッセージをお願いいたします。 佐藤 今回の映画では、森本さんが最初におっしゃっていた、「編集のときに切り落とされたフィルムをつなぎ合わせたような映画にしたい」という言葉が、僕の中ですごく印象に残っているんです。 完成した作品も、もちろん主人公の土屋を中心に描いているんですけど、潮田やぽてと、それ以外の登場人物たちの仕事や日々の暮らしの中にある滑稽さ、そこに可笑しみや愛おしさが詰まった映画になっていると思います。 俳優さんたち一人ひとりの表情がすごく生き生きしている作品なので、ぜひ劇場で観ていただけたら嬉しいです。 森本 『見上げてごらん』は、マンガ作りを舞台にした、大人たちの青春群像劇です。ちょっと不思議な映画になっていますので、ぜひ劇場でご覧ください。
▼取材・文:増田慎吾


