スージー・ウォンの世界

スージー・ウォンの世界

作品情報

原題 The World of Suzie Wong
日本劇場公開日 1961年1月25日
製作国 イギリス、アメリカ

新着感想・ネタバレ

changpianの感想・評価
 1960年のイギリス=アメリカ映画。日本では翌年初頭公開。有名な映画だが日本では手軽に見られない状態が続いていた。今回、TSUTAYA限定商品としてオンデマンドで発売されたので、早速入手して見た。
 授業でも『慕情』『一攫千金を夢みる男』は使っていたのだが、この有名映画を無視することはできないだろう(最近でもクレイジーケンバンドの曲名や歌詞に使われている)。
 仕事を辞め画家を志したウイリアム・ホールデンが(五年前の『慕情』に続き香港に赴いて)ナンシー・クワン演じる香港の娼婦スージー・ウォンに惹かれていくが…、というストーリー。当然、西洋男性の東洋女性に対する欲望の眼差しに沿った設定になっている。だが、ところどころでそのような視線に対する問い直し、あるいは相対化も見られるのも事実で、主人公ウィリアム・ホールデンの真摯な愛情と、単に彼女を遊びの対象にしようとするベンが対比的に描かれている。湾仔は水兵が出入りし、売春が横行する街として描かれる。実際ににその様な状況があったことは否定できないが、ここにもデフォルメが見られる。ただ米軍(+英軍)の香港に残した痕跡を伝える、という点では、単なるオリエンタリズムで片付けられない表象がここにはある。冒頭のフェリー上での「処女」をめぐるやりとり(とその後の種明かし)も、西洋人の固定観念をゆさぶる効果を産んでいる。
 ナンシー・クワン演じるスージー・ウォン、魅力的...
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