凄まじい迫力と緊迫感。スクリーンから伝わる振動に圧巻!
【あらすじ】
主人公のニーマンは一流のドラマーになるべく名門音楽学校に入学を果たし、夢を半ば手にしたように見えたのですが、フレッチャーの常軌を逸した厳しい指導に精神的に追い詰められていきます。ニーマンに才能を見出したフレッチャーは、彼を天才にするために完璧を求めますがそれは常人では理解しがたいものでした。
二人のレッスンから伝わる迫力と恐怖にも似た緊迫感は、観る者をスクリーンの中にまで引き込み、リアルなライブ感のある映像から伝わる熱狂的な振動に心臓が震えるような感覚を覚えるほどです。
「雇われ脚本家」が本物へ驚くべき成長
本作でメガホンを握ったのは、若干28歳のデイミアン・チャゼル。ここに至るまでは『ラスト・エクソシズム2 悪魔の寵愛』や『グランドピアノ 狙われた黒鍵』といった作品で、所謂「雇われ脚本家」としてキャリアを積みました。
は脚本はできていたにも関わらず資金調達が困難を極め、制作まで辿りつくことができていませんでした。しかし2012年に掲載となったブラックリストの中でも優れている作品として注目されたことをきっかけに様々な困難を乗り越えて、見事映画化に成功しました。
見事オスカー獲得、J・K・シモンズの狂気
スパイダーマン』では新聞社の編集長J・ジョナ・ジェイムソン役を演じ、シリーズ3部作では欠かせない存在となっている彼ですが、本作ではその狂気に満ちた演技で多くの映画賞に輝きました。アカデミー賞助演男優賞を、ゴールデングローブ賞では最優秀助演男優賞を獲得の快挙。また、世界中のメディアからその演技力を高く評価され、本作では「人の心を魅了するハマり役を見つけたとの声もあがりました。
彼の怪演は、殺気をも感じさせ、熱意ではなく悪意にも見えるようなレッスン…。この熱く、狂気のセッションにあなたは耐えられるでしょうか?