2017年7月6日更新
映画『アパートの鍵貸します』のあらすじ・感想から、トリビアまで徹底紹介【ネタバレあり】
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名作コメディ『アパートの鍵貸します』
1960年製作のアメリカ映画『アパートの鍵貸します』は、『サンセット大通り』(1950)や『麗しのサブリナ』(1954)など多くの名作で知られるビリー・ワイルダー監督の作品です。
本作は同年のアカデミー賞で作品賞、監督賞、脚本賞、美術賞、編集賞の5部門を受賞。ゴールデングローブ賞では、ジャック・レモンとシャーリー・マクレーンがそれぞれ主演男優賞と主演女優賞、また作品賞も受賞しました。
また、ニューヨーク映画批評家協会賞で作品賞と監督賞を受賞しています。
『アパートの鍵貸します』のあらすじ
ニューヨークの保険会社に勤めるバド(レモン)。彼は勤務評価を上げてもらうため、自らのアッパーウエストサイドの安アパートを4人の部長に愛人との密会用として時間貸ししていました。
ある日シェルドレイク部長に呼び出されたバドは、部長補佐への昇進と引き換えに、シェルドレイク部長にも部屋を貸すことになります。
昇進しご機嫌なバドは、エレベーターガールのフラン(マクレーン)をデートに誘います。フランは快くOKしますが、その前に先約があると言い会社を後にしました。彼女が落ち合ったのは、なんとシェルドレイク部長。自分が思いを寄せる相手が部長の不倫相手とは知らずアパートを貸したバドは、約束をすっぽかされてしまいました。
クリスマス・イブの会社でのパーティの最中、部長秘書のオルスンからシェルドレイクとの仲について皮肉をいわれ、落ち込んでしまったフラン。バドはフランに明るく接していましたが、彼女とシェルドレイクの仲に気づいてしまいました。しかも、今夜は部屋を貸すようにと言われています。
バドがひとりヤケ酒をあおっているころ、彼の部屋ではシェルドレイクとフランが別れ話をしていました。シェルドレイクが家庭に戻るのを見送ったフランは、睡眠薬自殺を図ります。帰宅したバドはベッドでぐったりしているフランを発見。慌てて隣人のドレイファス医師を呼び介抱してもらいますが、バドの女癖の悪さが自殺の原因と誤解され、お説教されてしまいます。
バドはかいがいしくフランの世話をし、クリスマスはふたりで過ごすことに。しかし、そこに会社の役員達からバドの悪口を吹き込まれたフランの兄カールが乗り込んできます。フランの自殺未遂はバドが原因と勘違いしたカールは、彼の顔面に一発くらわせました。フランの名誉のためやり返さなかったバドを残して、カールは妹を連れ帰ります。
翌日、目を腫らしたバドはシェルドレイクにフランから手を引くよう言うつもりでオフィスに乗り込みますが、逆にシェルドレイクにフランの件から手を引くよう言われてしまいます。秘書のオルスンが彼の妻に秘密をバラし、離婚することになったからです。バドは昇進で手に入れた個人オフィスで途方に暮れてしまいます。
フランへの恋心を振り切ろうと大晦日も仕事をするバドに、シェルドレイクはまたしてもアパートの鍵を貸すように命じてきます。その要求に怒ったバドは鍵は貸さないとはねつけます。バドはクビをちらつかせるシェルドレイクに啖呵を切り、自ら会社を飛び出しました。
その晩、年越しパーティの席でシェルドレイクはフランに、バドが辞職したことを告げます。その時フランは、自分を本当に愛してくれていたのはバドだったと知り、パーティを抜け出し彼のアパートへ向かいました。
アパートの階段を駆け上がるフランが銃声のような音を耳にし、不吉な予感を抱えながらドアをノックすると、開けたばかりのシャンパンを持ったバドが驚いた顔で彼女を迎えました。新年早々に引っ越しを決意したというバドに、フランは自分もそのつもりだと告げ、ふたりでカードゲームをしようと提案します。
『アパートの鍵貸します』の名言・名ゼリフをご紹介!
フラン「どうしてあなたみたいないい人と、わたしは恋できないのかしら…」
自殺未遂から回復したフランが、バドとふたりでカードゲームをしながらぽつりとつぶやいたセリフです。
ドレイファス医師やフランの兄カールに誤解されても、フランの名誉のために秘密を守ったバドに、フランは心を惹かれていったのでしょう。
バド「私はひとかどの人間になりたいんです」
大みそかに再びシェルドレイクからアパートの鍵を貸すように命じられたバド。ついに堪忍袋の緒が切れ、要求をはねつけます。フランを連れ込むなら、なおさら鍵は貸せないと啖呵を切ったときのバドのセリフです。
バド「愛してる」 フラン「黙って、カードを配って」
ふたりで街を出ることを決めたバドとフラン。やっとお互いの気持ちが通じ合ったふたりですが、愛を告白するバドに、それよりも2人の時間を楽しもうとフランはカードゲームを続けます。
『アパートの鍵貸します』ciatrユーザーの感想評価【ネタバレ注意】
古さを感じさせない傑作!
misatu
とても面白かった。白黒映画初めてぜんぶ飽きずに見た
polo1026
ビリー・ワイルダー監督のコメディ映画★
シャーリー・マクレーンが若くてとってもかわいい~!
主人公は上司が不倫相手と過ごす部屋(アパートの鍵)を提供し、それと引き換えにどんどん出世していきます。
上司「今晩部屋を貸してくれたら、君の給料挙げてやろうじゃないか」
主人公「私のアパートで良ければどうぞお使いください!」
こんな時代があったのね・・・うらやましい(笑)
でも、主人公が密かに想いを寄せる女性を上司がアパートに連れ込んできて・・・
物語は思いをよらぬ展開に!
今観ても全然古臭くない。傑作です!
1950年代のファッションにも注目!
YU66
1959年ニューヨークを舞台に、いかにもアメリカンな仕草(ワインを手に持ちながらオーバーリアクションでボトボトワインがこぼれたり…)やジョークが飛び交うロマンスコメディでフッと我慢出来ずに吹出してしまう可愛らしい映画でした。
主人公が恋した女の子は上司の浮気相手ですが、愛人らしくないはつらつとしたフランは笑顔も泣き顔も全てキュートです。
そして素晴らしい当時のファッション!
男性のキャスケットやトレンチコート、
女性のツイードツーピースやヘアスタイルのオシャレな事オシャレな事…。
部長の秘書のファッションは極上でした、真似したい。
ウィットに富んだセリフにグッとくる
meshi
はあん素敵。
フラン可愛すぎてたまらん。画がいちいちきまっていて、すてきなのよね~
そしてフランのセリフが所々ググッときた。いい映画。
HMworldtraveller
ビリーワイルダー監督の有名な都会派コメディ。ようやく観ました。すごくおもしろかったです!複数の上役に、彼らが不倫相手と会う場として自分のアパートの部屋を貸している、保険会社のヒラ社員バド。帰りたい時に部屋に帰れないだけでなく、いろんな不都合やモメ事に巻き込まれます。決して褒められたことをしているわけではないけど、自分自身はそんな遊びをするわけでもなくお人好しのバド。彼を演じるジャックレモンの表情が実にいいです。60年代のステーショナリーや小物も小粋でお洒落。この作品を観てあらためて感じましたが、古い作品でも、白黒でも、やっぱりいいものはいい!名作と言われ今でも愛され観続けられる古い作品は、今のような発達した特撮技術やCGがなく そういったものに頼れない分、ウイットに富んだセリフと面白いアイデアにあふれた素晴らしい脚本のものが多いんだなと思いました。