アニメ化・映画化もされた大人気漫画『GANTZ』
漫画『GANTZ』は、2000年7月13日号から週刊ヤングジャンプで連載が始まった奥浩哉による作品。2013年に完結し、コミック本は全37巻が発売されました。また、2004年にはテレビアニメ化、2011年には実写映画化もされており、多くのファンを抱える大人気作品です。
SF漫画『GANTZ』は、死から蘇った人間や動物が「星人」と呼ばれる怪物を倒していくというもの。星人を倒せと指令(ミッション)を出す謎の物体が「ガンツ」。多くの星人と主要登場キャラクターを巻き込んだスリリングな物語が展開します。
西くんこと西丈一郎のプロフィール
西丈一郎は、中学二年生の男子。転落死をきっかけにガンツによって蘇り、東京周辺在住者から作られる東京チームに属することになります。あだ名は「西くん」。体力や力は弱いものの、賢さと卑怯さを強みに、冷静にミッションをこなします。見た目は、黒髪のストレート、色白な肌に鋭い目つきが特徴。また、漫画ではマザコンキャラとしても描かれます。
サイコキラー的要素と、残虐性を持ち合わせた西丈一郎。中学生離れした中学生を基にデザインされた人物だといいます。また、漫画の連載が始まった当初は丸みのある見た目をしていたものの、復活を遂げた場面からはシャープなイケメンとして描かれるようになり、GANTZに登場するキャラクターの中で最も容姿の変貌をみせました。
冷徹さも魅力?!古参メンバーとしての活躍ぶり
西丈一郎は長くミッションから生き延びているベテラン。仲間意識は低く、ミッションのために行動を起こしている部分が多くみられますが、その冷徹さと、極端な悪が西丈一郎の魅力のひとつです。潔いクソガキともいえますが、危険な部分は漫画だからこその魅力として最大限に描かれています。
さらに、歪んだ性癖も特徴的です。ミッションをこなすうちに芽生えた性癖は、残酷な死体写真を見たり、生き物を殺すことで興奮を覚えるというもの。猫を殺し、首をビンにつめる場面があったりと、なかなか残虐性の強い癖が伺えます。
西丈一郎の怖かっこいい名言
「スーツが!!スーツがオシャカになったっ!!」
メンバーの装備品のひとつ、ガンツスーツ。着用すると身体機能が高まったり防御力が上がるという優れた性能を持っているパワードスーツです。西は、田中星人をターゲットにしたミッションでガンツスーツをオシャカにしてしまいます。スーツの耐久性も限界があり、大きな負担がかかることで機能停止。西が必死の形相で叫んだことから、ミッションを見守っていたメンバーは改めてガンツスーツの凄さを知ることにもなりました。
「俺は今からワクワクしてるよ」
復活して、容姿も成長した西丈一郎。でも、その中身と発言はそのままで、相変わらずと思わせる発言も名言のひとつですね。冷徹さゆえに違和感がなかったりするものの、改めて読み返してみると思わず目が止まってしまいます。
「おいおい勘弁してくれよー。今オフだぜ」
冷徹な人物として登場する和泉紫音。西は、和泉とミッションを共にしたときなど協力的な関係をみせることもありました。そんな和泉と西が電車に乗るシーンでの台詞です。2人が一緒に行動する場面では、冷徹とも、あっさりとも受け取れる会話が繰りかえされました。
「ガンツ」の秘密を握る人物でもある西丈一郎
頭脳明晰で古くからガンツのミッションをこなす西丈一郎。そのため、謎の物体とされる「ガンツ」に関する知識も多く、その秘密を知る人物でもあります。
また、「黒い球の部屋」というウェブサイトを運営。ミッションを通しての経験や記録などが記載されており、他のメンバーにも影響を与えています。PCを使いこなせることから、ハッキング以外にも世界各国と情報交換しています。
西くんの彼女とは?!気になる恋愛事情
実は'西くんの彼女'という女の子が存在。それは、学校で起きた出来事として描かれました。西丈一郎が猫を虐待している、という噂を検証するために隣のクラスの女子が尾行しますが失敗。西に気付かれた女子は、焦ってしまい、とっさに出た言い訳が「前から好きでした」という嘘の告白。
「いいけど、別に、、」と西は答えましたが、この出来事の続きは描かれず、返事をしただけで実際には付き合っていないという形になっています。また、女子の名前も登場しなかったため正式な彼女ではないものの、GANTZファンからは'西くんの彼女'として定着しました。
映画『GANTZ』では、本郷奏多が西くんを演じる
映画『GANTZ』は、SFアクション作品として前編・後編の2部作構成で2011年1月と同年4月に公開されました。過激な描写や性的なものは削除されましたが、若干、殺戮的な要素を含むためPG12指定。また、原作との相違点も多く、ミッションルールや武器、ストーリー展開、中でもキャラクター設定の違いが大きくみられます。映画独自のGANTZともいえる作品となっています。
本作で西丈一郎役を演じたのは、俳優の本郷奏多。映画『テニスの王子様』越前リョーマ役、映画『NANA2』岡崎真一役など、漫画の実写映画に多数出演している俳優でもありますが、その容姿からGANTZファンの間では適役と評価されていました。