名作漫画、待望の実写化映画『クローバー』
2014年11月に公開された映画『クローバー』は、社会人女性にも人気の高い、稚野鳥子による名作漫画の実写化作品です。監督を務めたのは、映画『今日、恋はじめます』や『ルームメイト』でも知られる古澤健。主演には、人気女優の武井咲を迎えました。
恋愛に臆病なOLとドS上司の恋、社長令嬢の登場に、初恋男子との再会など、原作の持ち味をうまく残しトキメキ感を重視した、少し大人のラブストーリーとなっています。
映画『クローバー』のあらすじは?【ネタバレあり】
イベント企画部へ配属されることになった入社2年目のOL・鈴木沙耶。そこで待っていたのは、見るからに頭がキレそうなエリート主任・柘植暁という上司でした。配属されてからというもの、沙耶はミスを繰り返し、柘植に怒られてばかり。そんな毎日の中、突然、柘植から交際の申し込みを受けることになります。
突然の告白に困惑する沙耶は、その胸中を正直に柘植に伝えます。「中学時代に付き合った男性を忘れられないでいること」。それを聞いた柘植は、「僕と恋のリハビリをしよう」と提案。リハビリと称して付き合うようになった2人ですが、やがて沙耶に柘植への恋心が芽生えていきます。
沙耶の忘れられない男性との再会や、柘植を振り向かせようとする女性が現れたりと何度も2人の恋に危機が訪れますが、それ以上にお互いの想いは強く結ばれ、ようやく沙耶と柘植の結婚披露宴を迎えることに!
映画『クローバー』の主要キャスト
鈴木沙耶 / 武井咲
鈴木沙耶は、ホテル東洋に勤務する入社2年目のOLです。イベント企画部へ配属されることで、仕事にも恋にも忙しくなっていきます。
沙耶を演じた武井咲は、2006年に第11回全日本国民的美少女コンテストをきっかけに芸能界デビュー。雑誌モデルとしてスタートし、2011年より女優として活躍を始めます。出演作には、ドラマ『大切なことはすべて君が教えてくれた』(2011年)や、ドラマ『お天気お姉さん』(2013年)、映画『るろうに剣心』(2012年)などがあります。
柘植暁 / 大倉忠義
柘植暁は、冷静沈着で頭もキレるエリート社員。また、根は優しいものの、普段は無表情で厳しい態度をとるというドSな面も持ち合わせています。また、イケメンのモテ男でもあります。
そんなドSキャラを演じた大倉忠義は、アイドルグループ・関ジャニ∞のメンバー。役者としても活動しており、2013年には『100回泣くこと』で映画初主演を果たしています。
樋野ハルキ / 永山絢斗
中学時代に沙耶と付き合っていた人気タレント・樋野ハルキ。仕事をきっかけに沙耶と再会。それから何度か恋愛相談を受けますが、沙耶のことを忘れられずにいるハルキは、ついにその想いを伝えます。
ハルキを演じた永山絢斗は、2007年にドラマ『おじいさん先生』で俳優デビュー。その後も様々な作品に出演し、2010年には映画『ソフトボーイ』で映画初出演を果たしました。俳優の瑛太は実兄です。
筒井栞 / 夏菜
ホテル東洋の専務の妹・筒井栞。気に入った柘植を振り向かせるために、様々な画策を繰り返す人物です。思わぬ行動を起こし、柘植を自分のものにしようとする悪女っぷりは、本作で欠かせない存在となっています。
筒井栞を演じた夏菜は、2005年から芸能活動を始め、グラビアや女優・タレントとして人気者になりました。2011年には『GANTZ』で映画初出演。一躍注目を集め、NHK朝ドラ『純と愛』のヒロインにも抜擢されました。
お笑い芸人らが役者として出演!
如月桜子 / 光浦靖子
光浦靖子は、1992年にお笑いコンビ・オアシズとして活動を開始。ピンとしての仕事も多く、趣味の手芸を生かしたもの、インテリキャラや毒舌キャラとしても有名です。また、ドラマや映画に出演する女優の顔も持っています。
本作では、イベント課で働く先輩OL・如月桜子として登場。沙耶に指示を出したりと、堂に入ったOLの雰囲気を漂わせていました。
合田光成 / 村上健志(フルーツポンチ)
お笑いコンビ・フルーツポンチの村上健志。2004年にコンビを結成し、今やコント芸だけでなく、ピンとしての活動も増えています。2010年には、『ハンマーセッション』で俳優としてドラマ出演しました。
本作では、沙耶の友達・一葉の彼氏となる合田光成を演じました。一途キャラ合田を演じる表情は、なんとも素敵でした。
田崎 / 鈴木拓(ドランクドラゴン)
お笑いコンビ・ドランクドラゴンの鈴木拓。1996年よりコンビ活動を開始、天然ボケのツッコミ担当として徐々に人気を集めるようになります。俳優としても活動する相方・塚地武雄の出演ドラマにゲストとして呼ばれたりしていましたが、ピンでのドラマ出演も増えています。
今作でも、相方のバーターではなくピンとして、田崎役を熱演しています。
稚野鳥子の人気漫画『クローバー』
1997年から連載が始まった稚野鳥子による漫画『クローバー』。単行本は全24巻が発売され、2012年からは新シリーズ『クローバー trèfle』が連載されています。オフィス内での恋や家族関係といった内容から、社会人女性からも高い人気を集めています。
中学時代の恋を引きずるOLと、モテ男のエリート上司との恋愛だけでなく、登場人物それぞれの恋など、エピソード盛りだくさんの漫画。大人の恋のドキドキ感満載、珠玉のラブストーリーです。
原作と映画の比較
設定の違い
原作と映画では、設定の違いが幾つかみられます。
原作では沙耶の配属先が秘書課だったり、栞は専務の姉です。おそらく演出効果を考えての設定変更のため、映画を観る上では全く違和感はありません。
また、原作は大人の恋愛漫画ですが、映画の演出的には10代がキュンとするような雰囲気に変わっているようです。
四角い恋愛関係
色濃く設定された沙耶・柘植・ハルキ・栞の四角関係。しかし、実際に映画を観てみると、時間が限られているせいもあるのでしょうが、設定のわりには薄い関係にみえます。中でも、沙耶とハルキの関係は原作よりも随分あっさりしています。ハルキを忘れられずにいるシーンや、ハルキが告白するシーンはあるのですが、原作にある葛藤は伝わり辛いかもしれません。
また、柘植を振り向かせようとする栞は、原作では無茶なことをしながらもどこか憎めないキャラクターでしたが、映画では悪者感が強く、沙耶と柘植とのハッピーエンドの良さを伝えるために使われたという感じも否めません。
映画『クローバー』感想・評価まとめ
skr_icj
#eiga #movie
ストーリーは予想通りで、しかも、これっていうシーンが無いからつまらなく感じてしまう。コメディっぽく効果音入れたり、CG入れるなら、もっとぶっ飛んでても良かったんじゃないかなあ。そして何より120分は長すぎる。逆に、付き合うまでが早すぎる(笑)俳優陣が豪華なのに勿体無いなあという印象。武井咲さんはとっても可愛かった。
Pelucy
俺様ドS上司とおっちょこちょい新人OLとのラブコメ。もう少女漫画をそのまんま映画にした感じで、何も考えずに観ていられる。ハッピーエンドって分かるので、仕事でどんなに疲れてても観れる。これはこれで私は好きな映画だった。
厳しい感想・評価が多くみられましたが、出演者の評価は悪くありません。また、単純さが逆に高評価に繋がっているようにもみられ、裏切らない展開が安心させるといった感想も見受けられます。
nonbiri_yo
突っ込みどころ満載の超少女漫画でしたww女子が大好きシチュエーションをこれでもかとふんだんに使ってありましたが、ちょっと笑ってしまった。めちゃくちゃ普通のラブストーリーでした。意外とラブシーンが濃かったのでおお!と思いました。
kasumi_yasu
開始5分で「お前、俺と付き合わないか!?」と告白シーンがある映画。
男が見てても、ドエス上司のセリフ一つひとつにドキドキする。
ただ、後半になると女側の行動やセリフがイライラしてくるところが、少女コミック原作だとよくわかる作品
tossy0329
最後まで観た自分を誉めたい。主演二人の長いプロモーションビデオ!たまに入る効果音にいらっとする(笑)って文句いいながら羨ましいんだよー!
原作で描かれる大人の恋愛というものが映画では薄れているという感想も。10代向けの少女漫画作品という印象を受けている方も多いのは少し残念。ただ、ひとつの映画作品としてはキュンとさせる演出が魅力となっているようです。