映画『ひゃくえむ。』名言&名シーンまとめ!100mに人生をかけた者たちの覚悟に迫る

100m走に情熱と狂気を懸ける選手たちを描いたアニメ映画『ひゃくえむ。』。主人公トガシを中心に、彼らの競技への熱や壁にぶつかり苦悩する姿は、数々の名言を生み出しました。 この記事では、原作漫画から名言&名シーンを振り返ります!各名言ごとに登場話も掲載しているため、「あの名言の場面だけ読みたい」という方もチェックしてみてください。 ※この記事は『ひゃくえむ。』のネタバレを含みます。
タップできる目次
- 「100mだけ誰よりも速ければ全部解決する(1巻/トガシ)」
- 「僕でも一瞬なら栄光を掴める(1巻/小宮)」
- 「凄い。(2巻/浅草)」
- 「あんたらの人生変えてやるから黙って付いて来いと言ってるんだ!(2巻/トガシ)」
- 「『日常の差』で勝つ(3巻/浅草の友人)」
- 「たった100m遅いのが他の人生のどんなことよりも悔しいッ!!(3巻/仁神)」
- 「浅く考えろ世の中舐めろ 保身に走るな勝っても攻めろ(4巻/財津)」
- 「ちっぽけな細胞の寄せ集め1人 人生なんてくれてやれ(4巻/財津)」
- 「10秒で潰せますよ 本物なら(4巻/小宮)」
- 「“現実”ごときが俺の意志には追いつけない(5巻/海棠)」
- 「俺は俺を認める(5巻/海棠)」
- 「全く!人生に!飽きないッ!!(5巻/海棠)」
- 「だから今!自信を持ってっ!!踏み込めッ!!(5巻/トガシ)」
- 「『勝ちたい』がまだ残ってる!(5巻/小宮)」
- 「ただ一つ変わったことがあるとすれば 走るのが好きだ(5巻/トガシ)」
- 映画『ひゃくえむ。』名言&名シーン!トガシや小宮のあのセリフは何話?
「100mだけ誰よりも速ければ全部解決する(1巻/トガシ)」
第1話で「現実より辛いことをすると現実がぼやける」というネガティブな理由で走る小宮に対して、トガシが語ったセリフ。 冴えない転校生・小宮と100m走全国1位の小宮が初めて接点を持ったシーンでもあります。「走るだけじゃ何も解決しない…」と続けた小宮を遮り、トガシが経験をもとに「他人との差が2〜3秒もあったら全部吹っ飛ぶ」とアドバイスしました。 この日から2人は特訓を開始。小宮は運動会で1位を取り、トガシの言葉通りクラスから認められたのです。
「僕でも一瞬なら栄光を掴める(1巻/小宮)」

第3話、職業体験でやってきた100mの最年少記録を持つ仁神から「陸上で破滅する」と伝えられた際に、小宮が返したセリフです。 自分の走りに納得していないという小宮に対して、トガシは「競(や)る気か?」と質問。「うん、もちろん真剣(がち)で」と小宮は答え、2人だけの100m対決に。 疲労骨折していた小宮にかろうじて勝利したトガシですが、この時初めて走りへの"熱"とともに敗北の"恐怖"を味わうのでした。
「凄い。(2巻/浅草)」
第10話、高校生になり陸上を辞めて、アメフト部へ入ろうと心に決めたトガシ。そんなトガシの走りを見て、1人で陸上部を守る先輩・浅草が語ったセリフです。 トガシは「走りの才能」に劣化を感じ、楽しささえも忘れていました。しかし、浅草の前で見せた走りでは、土の匂いや風、足音を感じ「全力疾走(はしって)る」感覚が呼び戻されたのです。
「あんたらの人生変えてやるから黙って付いて来いと言ってるんだ!(2巻/トガシ)」
第15話、部活対抗リレーに「勝っても意味がない」と弱気な貞広先輩に向かって、トガシが叫んだセリフです。 廃部寸前の陸上部を取り戻す第一歩として、体育祭の部活対抗リレーでアメフト部に勝負を仕掛けたトガシ。この言葉で、アメフト部からパシリ扱いされていた貞広も心を動かされます。放課後、貞広の頬は腫れ上がっていましたが、その目には決意が表れていました。
「『日常の差』で勝つ(3巻/浅草の友人)」
部活対抗リレーで、第一走者として走る浅草。その走りを見た中学時代からの友人が、思わず口にしたセリフです。 スタート直後は、浅草よりもアメフト部の男子が優勢に。しかし、ラスト50mでもピッチが落ちない浅草を見て、友人が「やばい」と漏らします。そして、見事1mのリードを持って、第二走者の貞広へとパトンパス。"地味に"1人で練習してきた浅草の底力を見せつけました。
「たった100m遅いのが他の人生のどんなことよりも悔しいッ!!(3巻/仁神)」

第20話で、仁神がトガシと100m走で勝負した際の心のセリフです。 走りの限界にぶつかり、アメフト部顧問への暴力沙汰から引きこもりになった仁神。一度は諦めたはずの陸上でしたが、追いつけるはずのないトガシに対して「悔しさ」を感じます。そして、仁神はこの痛みの治療法は「走るしかない」と、改めて気づくのでした。
「浅く考えろ世の中舐めろ 保身に走るな勝っても攻めろ(4巻/財津)」
第28話で、日本陸上5年連続優勝の財津が、母校の講演会で開口一番に語ったセリフです。 続けて、陸上部部長が決勝でのメンタルを聞くと「試合前、私は敗北を恐れず内容を重視する。同時に敗北に震え、何よりも結果を欲する」と、相反するメンタルをどちらも100%享受すると斜め上のアドバイス。生徒たちがざわつき始めた中で、次に意を決して挙手したのは小宮でした。
「ちっぽけな細胞の寄せ集め1人 人生なんてくれてやれ(4巻/財津)」
同じく第28話、小宮が不安への対処法を質問した際に、財津が答えたセリフです。 怪我の影響からイップスになった小宮は、自身の弱いメンタルに悩んでいました。そんな小宮に対して、財津は「不安は退所すべきではない」と一言。そして、この言葉を伝え「君のやりたいことは何だ」と問いかけます。 小宮の中で何かが変わり、練習でも覚醒の兆しが。その走りを見た財津もまた、小宮の才能に気づいていました。
「10秒で潰せますよ 本物なら(4巻/小宮)」

第29話、北九州大会男子100m決勝で、部長・経田に対して小宮が怒りを込めて伝えたセリフです。 徐々に記録を伸ばす小宮に対して、100mのライバルである経田は焦っていました。そして決勝前、部員に指示し、小宮のスパイクを切り刻ませたのです。「人生なんてくれてやれ」財津の言葉を思い出した小宮の中に、走りに対する弱さは消え失せていました。
「“現実”ごときが俺の意志には追いつけない(5巻/海棠)」

第33話、企業所属の選手が集められた新年会にて、15年間短距離界の最前線で戦う海棠がトガシに語ったセリフです。 大人になり、走りが右肩下がりのトガシは「勝てない現実への対処法」を海棠に問いました。すると、海棠もまた財津や小宮に追いつけず、老いていく現実に直面していることを赤裸々に語ります。 それでも続ける理由は「『次こそ俺が勝つ』と信じきれている」から。勝利が非現実的なら現実から逃避する、と断言します。現実逃避は裏を返せば、自分自身への期待の現れだと言うのです。
「俺は俺を認める(5巻/海棠)」
同じく第33話、トガシへのアドバイスで海棠が語ったセリフです。 「自分を認めること」こそ使命であり、仕事であり、生きる意味であり、走る理由だと海棠は語りました。そして、現実逃避のためには「何のために走っているのか」を理解する必要があると、トガシに伝えます。 海棠の助言を受けたトガシは、まだ自分を期待して応援してくれる誰かのため、もう一度「高校の覚悟」を思い出して走ることを決意しました。
「全く!人生に!飽きないッ!!(5巻/海棠)」
第37話、日本陸上の準決勝で、海棠が財津という"これ以上ない目標"に対して叫んだ心のセリフです。 海棠にとって自己最高の走りでありながらも、財津に追いつけない「現実」。しかし、海棠にとってそれは諦めではなく「逃避」のパワーになるのです。 「逃避で現実を追い越す」という、力強い決意とともに加速し、ラスト50mでついに追い抜きます。そのまま1位でフィニッシュし、海棠1位、小宮2位、財津5位という大番狂わせをやってのけました。
「だから今!自信を持ってっ!!踏み込めッ!!(5巻/トガシ)」

第40話、小宮との最終決戦で、トガシが自らに言い聞かせたセリフです。 怪我から企業との契約が切れ、無所属となったトガシ。「惨敗」という現実を直視した時、誰に応援されなくとも、現実が大きな壁として現れようとも「俺が走りたい」という、奥底の熱に再び気づきます。 今を生きると決意したトガシは、翌年の日本陸上に進出。優勝候補筆頭の小宮と決勝で一騎打ちとなり、再び力強く踏み込むトガシは前を走る小宮との差を縮めていきます。
「『勝ちたい』がまだ残ってる!(5巻/小宮)」
第40話、自分を走りへと導いたトガシとの一騎打ちで、小宮が叫んだ心のセリフです。 大会前に財津から、人生を記録に捧げている姿が「憐憫」と一蹴された小宮。「この世で1位を生み出せるのは、ただ1つ対戦相手だけ」と言う言葉に、小宮は何も言い返しません。 楽勝と思われた準決勝では、記録を気にしない海棠に負けて2位での決勝進出に。小宮は「何のために記録を求めていたのか」と自分に問いかけます。 そして決勝。トガシに追い抜かれた小宮は、無の境地の中に「勝ちたい」という火花が残っていることに気づいたのでした。
「ただ一つ変わったことがあるとすれば 走るのが好きだ(5巻/トガシ)」

第40話のラスト、ゴール直前でトガシが叫んだ心のセリフです。 「今の一瞬にすべてをかける」トガシと、「勝ちたい」という気持ちに気づいた小宮。ラストスパートまで横一線で並ぶ攻防の中、2人には笑顔が見えていました。 自分のアイデンティティとして始まったトガシの100mが、壁にぶつかり誰かのためにという目的が生まれ、そして最後には「自分の好き」という最も根本の目的に戻ってきたのです。トガシと小宮の決着は語られないまま、「ひゃくえむ。」は幕を閉じます。
映画『ひゃくえむ。』名言&名シーン!トガシや小宮のあのセリフは何話?

「ひゃくえむ。」に登場する名言&名シーンを解説しました! 100mという一瞬の競技に凝縮された情熱。特に、大人になってから直面するトガシ・小宮の苦悩や、孤高の先駆者・海棠の言葉は、私たちの心に深く突き刺さります。 映画でも再現された名言&名シーンに注目して『ひゃくえむ。』を振り返ってみてはいかがでしょうか。