カンヌ絶賛!スリラー映画『ビューティフル・デイ』とは?【音楽はレディオヘッドメンバー】
カンヌが盛り上がった『ビューティフル・デイ』とは?
『ビューティフル・デイ』は、イギリスのスリラー映画。PTSD(心的外傷後ストレス障害)と鎮痛剤依存になりFBI捜査官を辞職した主人公が、とある依頼を受けたところから物語が動いていきます。 キャストには、ホアキン・フェニックスのほか、若手のエカテリーナ・サムソノフらが名を連ねています。 フランスでは2017年秋、イギリスやアメリカでは2018年の春にすでに公開されている本作ですが、日本では2018年6月からの公開。この記事では、同作のあらすじ・キャスト情報を紹介していきます。
心に傷を負った主人公と、少女の物語『ビューティフル・デイ』【あらすじ】
ジョー(ホアキン・フェニックス)は、元FBI捜査官。PTSDと薬物依存症を抱えていますが、誘拐された少女らを救出しながら生計を立てています。ある日、仲介のマクリアリー(ジョン・ドーマン)から、上院議員の娘・ニーナ(エカテリーナ・サムソノフ)を捜し出してほしいと依頼を受けます。仕事を引き受けるジョーでしたが、ニーナは売春宿で働かされていました。 ニーナを父のもとへ帰そうと奮闘するジョーでしたが、それは容易いことでありませんでした。ニーナのもとへたどり着くには暴力さえ厭わないジョー。売春宿の警備員や客を殺害して、ニーナのいる部屋までやっとのことでたどり着きます。 ニーナを救い出すことはできましたが、彼女の父である上院議員や仕事の仲介役のエンジェルらが次々と殺害され、残されたのはジョーとニーナの二人になり……?
兄弟みな俳優のホアキン・フェニックス【ジョー役】
ジョーを演じるホアキン・フェニックスは1974年アメリカ生まれ。兄は若くして亡くなった俳優リバー・フェニックス、姉レインと妹サマーもそれぞれ俳優という一家です。 ホアキンは子役として映画に出演したのち、『グラディエーター』(2000年)、『ホテル・ルワンダ』(2004年)、『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道』(2005年)など多くの作品に出演。『ウォーク・ザ・ライン/君につづく道』ではゴールデングローブ賞主演男優賞を受賞しています。
まだまだ将来が楽しみなエカテリーナ・サムソノフ【ニーナ役】
ジョーに救われる少女・ニーナ役のエカテリーナ・サムソノフ(画像手前)は2003年アメリカ生まれ、ロシア系アメリカ人です。 2015年頃から、端役ながら3作ほど映画に出演、またH&MやGAPといった有名ブランドのイメージモデルもつとめていました。 彼女が一躍有名になった作品が、まさに本作。まだまだ幼さが残りますが、女優としての活躍から目が離せない存在となっています!
作品を支えるうえで大事なスタッフたち
監督のリン・ラムジー
監督のリン・ラムジーは1969年イギリス生まれ。彼女の長編デビュー作は『ボクと空と麦畑』(1999年)。他には短編作品が数本あります。彼女の作品で有名なのは『少年は残酷な弓を射る』(2011年)です。「ビューティフル・デイ」では、カンヌ国際映画祭の脚本賞を受賞。 彼女の作品は、登場人物の傷ついた心を描くためにわざと時系列を追わないような演出が特徴のようです。
音楽担当はジョニー・グリーンウッド
本作の音楽を担当したのは、ロックバンド・レディオヘッドのジョニー・グリーンウッドです。1971年イギリス生まれ。 リン・ラムジー監督の作品で音楽を手掛けるのは『少年は残酷な弓を射る』以来2度目。他にも松山ケンイチ主演の『ノルウェイの森』(2010年)などでも音楽を手がけています。
カンヌや映画を観た人たちの評価は?そして注目点は?
「ビューティフル・デイ」を観た海外の人たちの反応を見たところ、「たくさんの悪人たちに立ち向かう善人(ジョー)を描いた美しい作品」だとか、「リン・ラムジー監督の脚本とホアキン・フェニックスの演技、そしてジョニー・グリーンウッドの優れた音楽の相乗効果で、ここ10年の映画の中でもっとも美しい映画になっている」などの声がありました。 本作は、カンヌ国際映画祭で評判も良かったそうで、「迫力がある作品かつ、リン・ラムジー監督得意の美しい映像」とか「残酷な描写の中にも気品があり、金を払ってでも観る価値はある」などの声も上がっています。
タイトルの意味は?
実は「ビューティフル・デイ」は邦題で、「You Were Never Really Here」というのが原題です。では、邦題はどこから来たのでしょう?それは劇中のニーナのセリフを引用したものなのです。
日本ではいつ封切り?
さて気になる日本での封切りの日ですが、2018年6月1日です。ただし地域によって上映される日や劇場の規模がまちまちのようなので、事前にリサーチしておきましょう。 先ほど述べた注目すべき点も頭に入れつつ映画を観てみると、作品も味わい深く感じられるでしょう。