アメリカの劇場で映画見放題サービス、人気過ぎて親会社の株価が大暴落?
アメリカの映画館で定額サービス、好評過ぎて混乱を生む
問題になったサービスは「ムービーパス」
アメリカで流行している「ムービーパス」という映画見放題サービスが、そのサービスの方針を「見放題」から「月に3本まで」になったとNHKが報じました。 「ムービーパス」は、日本円にして月額10ドル(日本円で1100円程度)で、毎日1本映画館で作品を視聴できるというサービスとして知られ、アメリカでは約300万人以上が会員になっていました。
予想を上回る好評ぶりが企業側の株価に影響
スマートフォンのアプリで見る作品を選び、専用の会員証を示せば劇場での視聴が可能になるというこのサービス。当初、企業側は映画館からの割引サービスを受けたり、会員のデータを販売する事で採算が取れると予測していました。 しかし、同サービスのユーザーが企業側の予想を上回る形で作品を鑑賞したことや、映画館からの協力を得られなかったことで経営が悪化。同サービスの親企業は急遽5億円以上を追加で借り入れますが、状況は変わらず、結果的にわずか1ヶ月で企業の株価が99.9%の下落。日本円で10円程度になってしまいました。
変わっていくサービス、劇場の未来はどうなるのか?
こうした流れを受けて、「ムービーパス」は先述の通り「毎日1本」から「月3本」までにサービスを縮小することになりました。これを受けて、サービスを解約する人や、これでもサービスに満足している人など、サービスの変更については賛否両論となっています。 ただし、大手映画館チェーンが1か月2200円で毎週3本まで映画が見れるというサービスを導入するなど、映画館の定額制サービスについては今後も検討されそうです。NetflixやHuluなど定額制の映像配信サービスがどんどん普及している今、映画館が観客を掴むための施策はまだまだ続くでしょう。
日本では2つの映画館に賞賛の声も!
そんな中、日本では東京の映画館、池袋シネマ・ロサとK's cinemaを賞賛する声がTwitter上で話題になっています。 この2つは、現在大ヒットしている映画『カメラを止めるな!』の上映をスタートさせた映画館。今でこそ大手シネコンでも上映されている『カメラを止めるな!』ですが、はじめはこれらの映画館からブームがはじまったのです。 映画館が定額制配信サービスに対抗するには、サービスの検討に加え、こうした話題作を見つけて上映するセンスも重要です。映像作品の視聴方法が多様化する中で、これから世界の映画館がどのように変化していくのかまだまだ目が離せなさそうです。