漫画『カメレオンはてのひらに恋をする。』最新話まで全話ネタバレあらすじ＆感想！てのひらが紡ぐ純愛ストーリー

「伝わる」演技にこだわる俳優の青年と手話で会話する難聴の青年が出会い、新たな世界に踏み出していく姿を描いたBL漫画『カメレオンはてのひらに恋をする。』。 この記事では広告でも話題となっている『カメレオンはてのひらに恋をする。』のストーリーを、ネタバレ込みで最新刊まで解説していきます。どんな作品かざっくり知りたいという人はぜひチェックしてみてください。

大学生の傍ら俳優としても活動していた藤永は、演技に誰よりも情熱を注いでいる一方でオーディションに全く受からないという現状に落ち込んでいました。 そんなある日、耳の聞こえない大学生ケイトに出会い、藤永は手話という新たな表現の世界を知ります。 藤永は一切知識がなかったものの、手振り身振りで手話に挑戦。その圧倒的な表現力に驚いたケイトは「こんなに目で聴こえたのは初めてだ」と喜びを口にするのでした。

伝わったという喜びから手話の世界に興味を持つようになった藤永は、ケイトが所属している手話サークルのメンバーと知り合いになります。そこでも表現力が評価され手ごたえを感じる藤永でしたが、その一方で役者としては全く芽が出ない状況が続いていました。 そんな藤永の様子に気が付いたケイトは、真っすぐな言葉と行動で彼を励まそうとします。そして藤永はもう少し俳優としての夢も追いかけようと決意するのと同時に、ケイトに対して特別な感情を抱き始めます。

励ましのハグをされて以来、ケイトの何気ない言動をいちいち意識するようになってしまった藤永。一方、決してあきらめずにコミュニケーションを取ろうとしてくれる藤永に対して、ケイトも友達以上の感情を持つようになっていました。 ある時、一緒に乗った電車が停電してしまったタイミングで、ケイトは自分の感情が恋だと自覚します。そしてそのまま暗闇の中で思わず藤永にキスしてしまうのでした。

突然ケイトにキスされ、何か勘違いさせるような表現をしてしまったのかもと考える一方で、藤永は改めて自分の感情と向き合っていました。そしてケイトに対して、もっと知りたいという欲を抱くようになります。 その後、ケイトから正式に告白されたのと同時に、一方的な勘違いじゃないかと聞かれた藤永は、彼の手を自らの頬にあて「間違えてないよ」と伝えるのでした。

晴れて両想いになった藤永とケイトでしたが、藤永がドラマ俳優を諦めると宣言したことで関係がギクシャクしてしまいます。ケイトは自分が手話を教えたせいで逆に藤永の演技の可能性を狭めてしまったと思ったのです。 それからというもの藤永の前では手話を使わなくなってしまったケイト。そんなケイトに藤永は演技を辞めるつもりはない、自分の才能を活かす道を探すと伝えます。 そして2人は改めて互いの気持ちを伝え合い、交際をスタートさせました。

付き合ってから初めてケイトの家に遊びに行った藤永は、ケイトに漫画好きな一面があることを知ります。そしてもし漫画の舞台化があったら一緒に見に行こうと約束しました。 その後、有名少年漫画の舞台化オーディションを受けに行った藤永は、参加者の1人と即興で掛け合いを演じることに。相手の熱量につられて普段以上の実力を発揮します。 しかし演技が盛り上がってきた中盤で、突然セリフが飛んでしまい……。

健常者と難聴者という違いを抱えた2人のラブストーリーを描く本作。全く違う言語の中で生きてきた2人が、時にすれ違いながらも「伝える」ことを諦めず、互いに向き合っていく姿がグッときます！ 特に主人公の藤永は良い意味でしつこい男なので、絶対に途中で伝えることを諦めたりしません。嘘も妥協もない藤永の真っすぐな「言葉」は、ケイトだけでなく読者の心にもダイレクトに響いてくるはず。じんわりと心の奥が温かくなる、そんな優しい余韻が広がる作品です。