【ネタバレあらすじ】小説『人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした』の結末は？「#つんドル」深川麻衣主演で映画化

仕事なし、男なし、残高10万円の崖っぷちアラサー元アイドルが、都内の一軒家に暮らす見ず知らずのおっさんと奇妙な共同生活を送ることを選ぶ『人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした』。 本作は、元SDN48のメンバーで現在は作家として活躍する大木亜希子の実体験に基づく小説。この記事では『人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした』原作小説のネタバレあらすじを紹介します。

アラサーの元アイドル・大木亜希子は、一般企業に務めながら、ハイスペ男性との結婚を夢見て毎日のように「ノルマ飯」をこなしていました。 今の生活に満足だと自分に言い聞かせていた彼女でしたが、ある日仕事に向かう途中で足が動かなくなり、その場に立ち往生してしまいます。1週間経っても会社に行くことができず、とうとう仕事を辞めることになってしまった亜希子。 そんななか、彼女を心配した姉からルームシェアを提案されます。相手はバツイチ56歳の「ササポン」と呼ばれるサラリーマン。彼が退職するまで、都内の一軒家で共同生活するという条件でした。 家賃や光熱費もバカにならず、貯金も底を見せ始めた亜希子は、赤の他人のおっさんと暮らすことを決意。実際に会ったササポンは普通のおじさんで、彼女は不安と同時になぜか安心感を覚えます。

体調が回復してきた亜希子は、友人ヒカリの紹介でバイトを始め、フリーランスライターとしての活動も本格的にスタートさせます。しかし、突然のドタキャンや編集者から言い寄られるなど、困り果てた状況に。そんな亜希子を守るため、ササポンは奮闘してくれます。 アイドル時代の淡い恋を思い出して涙したり、友人からの結婚報告に祝福しながらも不安と焦りと感じたりと、まだまだ安定しない亜希子。しかしササポンと一緒に暮らすようになってから、彼の淡々としたやさしさに救われるようになっていきます。 20代最後の誕生日を迎え、「変わりたい」と強く感じた亜希子は、ダイエットを始め前向きな気持ちを取り戻していきます。さらに友人たちとの変わらない絆を感じ、歳を重ねてもお互いに支え合って乗り越えていこうと誓い合うのでした。

ササポンの軽井沢の別荘に招かれ、そこでこれまでの経験や感情と向き合う亜希子。ササポンは「落ち込んだときは、美味しい物を食べて、寝るに限る。そうすると、越えられない壁なんてないと僕は思える」と励ましてくれました。 亜希子のブログが徐々に注目を集め、ついにエッセイ執筆の依頼が舞い込みます。タイトルは『29歳、人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした』。 その後、体調不良で病院に担ぎ込まれたりと、トラブルを乗り越えた亜希子は自立を決意します。 クリスマスが近づき、当初は予定がないことに焦っていた亜希子でしたが、最終的には今ある不安や孤独を受け入れる決意をします。そしてクリスマス当日、ササポンとピザを食べながら彼との同居生活を振り返った亜希子は、自分はもう大丈夫な気がすると思うのでした。

『人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした』の実写映画が、2023年11月3日から公開中！ 主人公の安希子を演じるのは、乃木坂46の元メンバー・深川麻衣。自身も元アイドルである彼女は、本作ではやさぐれたアラサー女性をチャーミングに演じています。 一方、亜希子を暮らすことになるササポンを演じるのは、いまや日本映画界になくてはならない存在となった俳優・井浦新。恋人でも家族でもない、亜希子との独特な距離感でそばにいてくれるササポンの魅力を感じ切っています。

崖っぷちの元アイドルが、見ず知らずの中年男性と共同生活を送ることになる『人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした』。本作のいちばんの見どころは、“赤の他人のおっさん”であるササポンの空気感です。 素朴でのんびりした雰囲気のササポンは、仕事や恋愛がうまくいかず、行き詰まっていた亜希子と絶妙な距離感を保ちつつ、彼女を優しく励まし、支えてくれます。 当初、亜希子は自分を変えなければならないから目を背けていましたが、周囲の人々のあたたかさや愛情に触れることで、救われていきます。 読者も彼女の物語をとおして、なにか救われた気持ちになり、人生、ときには立ち止まって休むことも必要だと感じさせてくれる作品です。

元アイドルの実体験をもとにした小説『人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした』のネタバレ解説を紹介しました。崖っぷちの元アイドルが人のやさしさに触れ、人生の新たな一歩を踏み出すまでの再生の物語です。 実写映画も公開され、話題になっている本作をぜひ読んでみてください！