【ネタバレ】映画『ブラック・ショーマン』の原作あらすじを解説!「名もなき町の殺人」の真相とは?
東野圭吾の小説『ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人』が、福山雅治と有村架純出演で映画化されることが発表されました。 映画原作はどんなストーリーなのでしょうか。この記事では、小説『ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人』の結末までのネタバレを紹介します。
映画『ブラック・ショーマン』の作品概要・あらすじ
公開年 | 2025年 |
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メインキャスト | 福山雅治 , 有村架純 |
監督 | 田中亮 |
東野圭吾の小説『ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人』が、『ブラック・ショーマン』のタイトルで映画化されます。 小説の主人公・神尾真世を演じるのは有村架純。彼女の叔父で元一流マジシャンの神尾武史を演じるのは、福山雅治です。武史は目的のためなら手段を選ばないダークヒーロー的なキャラクターです。 公開は2025年に予定されています。
映画『ブラック・ショーマン』のあらすじ
警察から父の英一が亡くなったと知らせを受けた神尾真世(有村架純)。現場は自宅で、その状況から殺人事件と断定されました。真世は取り急ぎ、実家でもある父の自宅に戻ることに。 その町は寂れた観光地でしたが、再び観光客を呼び込むための計画が進んでしいました。しかしコロナの影響で計画は頓挫してしまいます。 そんなタイミングで起こった殺人事件。多くの教え子から慕われた教師だった英一が、なぜ殺されたのか。途方に暮れる真世の前に現れたのは、叔父の神尾武史(福山雅治)でした。彼は警察よりも先に真相を突き止めるため、さまざまな手段を駆使して調査を進めていきます。
【ネタバレ】『ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人』の結末までのあらすじ
【起】寂れた町で起こった殺人事件
3月のある日、ある町で殺人事件が起こります。元教師の神尾英一がタオルによる絞殺体で発見されたのです。 結婚式を2ヶ月後に控えていた神尾真世(有村架純)は、父の訃報を受けて地元に戻ります。同じころ、地元では中学の同窓会が計画されていたため、同級生が続々と集まってきていました。 かつては観光地として賑わっていましたが、今はすっかり寂れてしまった町。真世の同級生で地元の建築会社副社長の柏木は、同じく同級生の釘宮が描いた人気マンガ『幻脳ラビリンス』を使って町おこしを計画していました。しかしコロナウイルスの蔓延により、その計画は頓挫してしまったのです。
【承】元有名マジシャンの叔父と再会
多くの教え子に慕われた教師だった父が、なぜ殺されなければいけなかったのか。真世は事件の真相を知りたいと思いましたが、警察は被害者遺族にも捜査状況をまったく教えてくれません。 そんななか、途方に暮れる真世の前に叔父の神尾武史(福山雅治)が現れます。英一と12歳年の離れた武史は、かつてラスベガスで「サムライゼン」として有名になったマジシャンでした。その後帰国し、今は東京に住んでいるといいます。 武史の人を喰ったような態度と鋭い観察力、警察をも欺く推理に驚いた真世は、一緒に父の死の真相を調べることにします。調査を進めるうち、真世の同級生たちが怪しい動きをしていることがわかってきました。
【転】事件前後の同級生たちの動向
武史はまず、事件前後の関係者の動向を時系列にまとめました。 2月24日、真世の同級生である桃子が英一の家を訪ねます。中学のとき白血病で亡くなった津久見直也の追悼会で、英一はあるサプライズを計画していたそうです。次の日、九重梨々香と釘宮が柏木について英一に相談を持ちかけます。 3月1日には、同窓会の打ち合わせのため、桃子、杉下、牧原、沼川が集まっていました。その後、3月6日に英一は上京して午後6時にキングダムホテルに向かいます。その日の午後11時に帰宅し、その直後に殺害されました。 3月7日に原口は英一に連絡を取ろうとします。しかし何度電話をかけてもつながらず、不審に思って翌8日に家を訪ねます。そこで英一の遺体を発見したのでした。 武史は容疑者たちを集め、真相を究明することに。英一の扮装をし、同級生とのやり取りを再現してもらいます。
【結末】父を殺した犯人は?ラストに明かされる意外な真相
いよいよ真相に迫ろうというとき、武史は上着を脱ぎ、黒のシャツを黒のスラックスという黒づくめの“黒い魔術師”となり、「真相が明かされるときが来た」とショーの始まりを告げます。 武史は英一の葬儀の様子を録画していました。同級生の1人、牧原は遺影を見ることができなかったとして問い詰められます。 一方、同じく同級生の森脇敦美は、資産1億円を集めていました。彼女はそれを慈善団体に寄付したいとして、「幻ラビ・ハウス」への出資を持ちかけたのです。しかし森脇はコロナで亡くなり、「幻ラビ・ハウス」の計画は頓挫します。 九重は杉下と不倫関係だったことが発覚。釘宮の好意を利用しただけで、それが露骨だったことがわかりました。 英一を殺害したのは、釘宮でした。中学時代、亡くなった津久見と彼は親友同士でした。『幻脳ラビリンス』のアイディアは、津久見のものだったのです。英一は将来の夢を書いた彼の作文からその事実を知り、釘宮が親友の夢を叶えたのだと思って、感動話として同窓会で披露しようと計画していました。 釘宮は1度を了承したものの、マンガのアイディアが自分のものではなかったことが世間に知られた後のことが怖くなってしまいます。英一の家に忍び込み、例の作文を燃やそうとしていたところを見つかってしまったため、英一を殺害したというのが真相でした。
【解説】「良かれと思って」が引き起こしてしまった事件
真世の父・英一を殺したのは、『幻脳ラビリンス』の作者である釘宮でした。亡くなった親友のアイディアをもとに漫画家として成功した彼は、それが世間にバレれば盗作だと言われるのではないかと、真実が公にされる前に英一を殺害したのです。 さらに町おこしとして「幻ラビ・ハウス」を計画していた柏木は、出資者である九重がコロナで亡くなったことで目論見が外れてしまいました。 多くの教え子に慕われた教師だった英一は、彼らの悩み相談に乗っていたのです。そして知らぬ間に、さまざまな裏事情を知る人物になりました。 英一は津久見のアイディアを釘宮がマンガにして成功したことを、2人の友情を示す感動話として披露しようとしていました。もちろん英一に悪気はなかったと思いますが、良かれと思ってやったことが裏目に出て、殺されてしまったのです。
『ブラック・ショーマン』の登場人物・キャスト
神尾武史役/福山雅治
神尾武史は、かつてラスベガスで「サムライゼン」として名を馳せた一流マジシャンです。人を喰ったような態度と、鋭い観察力、警察をも上回る推理力で、兄・英一が殺害された事件の真相に迫っていきます。武史はダークヒーローとして描かれた、目的のためなら手段を選ばない狡猾な性格のキャラクターです。 そんな武史を演じるのは、「ガリレオ」シリーズでも東野作品で魅力を発揮した福山雅治。彼は武史について「彼は虚実綯い交ぜの言葉と行動で非日常の空間を作り上げます」とコメントしています。
神尾真世役/有村架純
父が殺害された事件を、叔父の武史とともに調査することになる神尾真世。東京の建設会社に勤務しており、2ヶ月後に結婚式を控えています。もともと同窓会のために地元に帰る予定でしたが、父が殺されたため、久しぶりに再会した叔父の武史とともに、事件を調査することに。 真世を演じる有村架純は、「福山さんとは授賞式で初めてお会いした際に、作品を一緒に作れたら良いですね、なんてお話したことを覚えています。素敵なバディを組めるよう皆さんとともに最後まで頑張り増す」とコメントしています。
釘宮克樹
真世の同級生の釘宮は、人気マンガ『幻脳ラビリンス』の作者です。自作が地元の町おこしに使われることになりましたが、計画は途中で頓挫してしまいます。 釘宮を演じるキャストはまだ発表されていません。
津久見
津久見は真世の同級生で、中学時代に白血病で亡くなってしまいました。釘宮とは親友同士でした。 津久見を演じるキャストはまだ発表されていません。
柏木広大
こちらも真世の同級生である柏木広大は、地元の建築会社の副社長です。釘宮の作品『幻脳ラビリンス』を使って町おこしを計画していましたが、コロナの影響で頓挫してしまいます。 柏木を演じるキャストはまだ発表されていません。
『ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人』の感想・評価
コロナ収束後の田舎町が舞台。情緒的な内容は薄めだったけど、アリバイやトリックがきれいに回収されていて、途中で犯人が予想しづらく面白かった!口先も手先も器用で推理もできる、いいキャラを生み出したなあと思った。
ミステリーとしてはありきたりだし、ちょっと長いなと思ったけど、主人公の武史が魅力的で飽きずに読めた。福山雅治さん主演で映画化されるとのことで、思い浮かべながら読んでしまった。ピッタリの配役。
「ブラック・ショーマン」をネタバレ解説・考察でおさらい
東野圭吾が生み出した、新たな名探偵・神尾武史。目的のためなら手段を選ばないダークヒーローを、福山雅治が演じるのが楽しみですね!姪である真世とのバディ感にも注目したいところ。 映画『ブラック・ショーマン』は、2025年公開予定です。