2024年11月19日更新

【ネタバレあらすじ】『正体』原作・映画・ドラマの違いを徹底解説!主要キャストや結末を比較・考察

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正体 映画

染井為人による小説『正体』を原作とした映画『正体』が、横浜流星主演で2024年11月29日より劇場公開されます。2022年にはWOWOW「連続ドラマW」で、KAT-TUNの亀梨和也主演でドラマ化されました。 この記事では、原作小説・ドラマ版・映画版の『正体』の違いを考察し、各キャストを一覧で紹介。加えてドラマ版の詳しいあらすじをネタバレありで解説しています。 ※本記事には『連続ドラマW 正体』および小説『正体』のネタバレが含まれているため、未視聴・未読の方はご注意ください。

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映画『正体』あらすじ

タイトル 『正体』
公開日 2024年11月29日
上映時間 120分
原作 染井為人『正体』
監督 藤井道人
キャスト 横浜流星 , 吉岡里帆 , 山田杏奈 , 森本慎太郎 , 山田孝之
主題歌 ヨルシカ「太陽」

ある凶悪な殺人事件の容疑者として逮捕された鏑木慶一(横浜流星)。死刑判決を受けた鏑木は護送中に脱走し、日本各地を潜伏しながら逃走を続けていました。 逃走先で5つの顔を使い分け、別人のように振舞っていた鏑木。建設現場では日雇い労働者として野々村和也(森本慎太郎)と出会います。またある時はWEBメディアのライターとして編集者の安藤沙耶香(吉岡里帆)と知り合い、介護施設では職員の酒井舞(山田杏奈)と親しくなります。 その間も、鏑木の行方を追い続ける刑事・又貫征吾(山田孝之)。しかし顔と場所を変えて逃走を続ける鏑木には、ある目的がありました。

ドラマ『正体』のネタバレなしあらすじ

埼玉県でとある夫婦が殺害される事件が発生。井尾洋輔とその妻・千草が被害に遭い、唯一生き残ったのが同居していた洋輔の母・由子(黒木瞳)でした。 夫婦を惨殺した殺人鬼の名は鏑木慶一(亀梨和也)。凶器には彼の指紋が付着しており、目撃者である由子が「鏑木慶一が犯人で間違いない」と証言したことから、裁判で死刑が言い渡されました。鏑木は移送中に刑務官の隙をついて脱獄し、名を変え、身分を偽りながら逃亡を続けます。 警察が全力で行方を追い、メディアも大きく取り上げましたが、なかなか足取りが掴みきれません。 痴漢の冤罪被害に遭った弁護士・渡辺淳二(上川隆也)をはじめ、行く先々で窮地に陥った人を救う鏑木。彼の正体に気付いた者たちは、「本当にあの殺人犯なのか?」と誰もが首を傾げます。 脱獄してから1年半後、鏑木は若年性アルツハイマーを患う由子が療養生活を送る介護施設「アオバ」に姿を現し、アルバイトとして働き始めるのですが……。

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ドラマ第1話のあらすじ・ネタバレ

時は2015年。とある夫婦が殺害される事態が発生しました。現場そばにいた鏑木慶一には、凶器の包丁と指紋が一致したことや遺された夫の母親の証言により、死刑が言い渡されます。しかし移送中、鏑木は刑務官の隙を突き逃亡したのでした。 脱獄から33日。慶一は「遠藤雄一」と名乗り土木作業員として働き始めました。ある日、仕事仲間の平田が仕事中に怪我をしますが、会社からの手当はありません。状況を見かねた職場仲間の野々村和也(市原隼人)は、慶一に「平さんの生活費を貸してほしい」と相談するのでした。 相談を受けた慶一は知識をもとに会社に平田の見舞金を出させることに成功。慶一は窮地を救ったことで、この出来事から野々村と親交を深めるのでした。 しかしそんな時間も長くは続かず、ある日野々村は慶一が指名手配犯なのではないかと疑い始めます。懸賞金に目がくらんだ野々村はついに110番通報してしまうことに。葛藤しながらも電話を掛けたものの、結局「なんでもありません」と切ってしまうのでした。 慶一はそんな野々村の姿を見ており、悲しそうな表情を浮かべ、すぐに姿をくらませたのでした。

ドラマ第2話のあらすじ・ネタバレ

脱獄から117日。慶一は髪を金色に染めカラーコンタクトを付け、ライターの「那須」と名乗り新たに逃亡生活を始めていました。そこで雑誌の編集者・安藤沙耶香(貫地谷しほり)と出会います。沙耶香と意気投合した慶一は沙耶香の両親が遺した実家に居候することに。 そんな中、慶一は自殺をしようとしている弁護士の渡辺(上川隆也)に遭遇します。自殺を止め話を聞くと、彼は痴漢の疑いをかけられ、冤罪であったものの、現場の動画が拡散されて収集がつかなくなってしまったよう。 慶一は沙耶香に渡辺のインタビュー内容を記事にすることを提案。公開された記事は大きな反響を受け、渡辺は疑いを晴らすことができました。 数日後、沙耶香の元交際相手が沙耶香宅を訪れ彼女に襲い掛かります。元交際相手を止めた慶一ですが、そこで元交際相手に「脱獄犯の鏑木ではないか?」と睨まれることに。 その後通報を受けたという刑事がやってきます。沙耶香は慶一の「僕はやっていない」という言葉を信じ、窓から逃走させるのでした。

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ドラマ第3話のあらすじ・ネタバレ

脱獄から1年。慶一は今度は顔を変え、「久間」と名乗っていました。宗教団体・救心会に所属している信代(藤吉久美子)に接触した慶一は、紹介でパン工場に勤めることに。そこには井尾由子の妹・浩子(若村麻由美)も勤務しており、彼女も救心会に入会することとなったのでした。 救心会に入会する際には個人情報を書いた申込書が必要になります。そこで慶一は救心会に潜り込み申込書を盗み見て、由子の情報を得ることに成功するのでした。 同じ頃、鏑木の事件を模倣した足利という男が、ある夫婦を殺害し逮捕されたことが話題になっていました。 ある日、浩子と共に救心会に入会した節枝(高畑淳子)が詐欺被害に遭ってしまいます。そこで慶一は、救心会が会員の個人情報を裏ルートに売り儲けていることを突き詰め、証拠がまとめられた書類と、第2話で助けた弁護士・渡辺の名刺を節枝に渡すのでした。慶一はその後再び姿をくらませます。

ドラマ第4話のあらすじ・ネタバレ

脱獄から526日。慶一は眼帯を付け、「桜井」と名乗り老人ホームで働いていました。そこには由子も所属していましたが、認知症の由子は慶一の正体に気が付きません。 慶一は眼帯を取り「あの夜のことを思い出してください」と由子に話しかけます。由子はパニックを起こすのみで、何かを口に出すことはありませんでした。 その様子を見ていた同僚の酒井舞(堀田真由)は不審に思い、上司の四方田(濱田崇裕)に由子の過去を尋ねます。そこから脱獄犯・鏑木慶一の情報に気づいた彼女は、桜井が慶一だと確信するのでした。そして通報するか思い悩んでいるところで、すでに所長が通報してしまいまいました。 通報を受けた警察は老人ホームに突撃。慶一は舞を人質に立てこもり、事件の夜のことを話し始めるのでした。 あの夜、バイト終わりに悲鳴を聞いた慶一は、被害者宅に入り被害者を介抱していたのでした。包丁についた指紋も介抱していた際に持ってしまったといいます。そして由子は検察から認知症であることを理由に脅され、ついには慶一が犯人だと証言してしまったのです。 しかしそこへ警察が突入。慶一は足を撃たれてしまい、逮捕されてしまうのでした。 ――それから、逃亡中の慶一に救われた人々が「鏑木慶一さんを救う会」を結成。警察がさまざまな証拠をもみ消し無罪がなかなか立証されない中、別の殺害事件で死刑となっていた足利が、慶一の事件について話し始めました。 そして再び慶一の裁判が行われます。鏑木慶一に下された判決は「無罪」。慶一は泣きながら傍聴席に向かって一礼したのでした。

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『正体』ドラマ最終回での犯人は?原作とは異なる結末【ネタバレ】

ドラマ最終回と原作の最も異なる点は、鏑木が生存している上で冤罪が証明されることです。 ドラマでは桜井の正体に気付いた舞が四方田に伝え、彼の報告を聞いた佐竹所長が通報。アオバにやって来た警察の前で、鏑木は由子に真実を証言させようとします。 しかし、又貫刑事に撃たれて昏睡状態に陥り、意識を取り戻した鏑木はすべてを諦めてしまいました。 彼の無罪を信じる人々が動き出し、沙耶香と渡辺弁護士は真犯人と思われる足利清人に接触。足利は群馬県で新婚夫婦を殺害した鏑木の模倣犯で、余罪をほのめかしていたのです。舞は由子に会いに行き、検察の指示で嘘の証言をしたことなどを聞き出しました。 迎えた再審公判の日。足利が伊尾夫妻の殺害を認め、見事無罪判決を勝ち取った鏑木の目から涙が溢れるのでした。

『正体』原作の結末ネタバレ

介護士の桜井翔司と偽って、介護施設「アオバ」へ潜入した鏑木。深夜になると由子を訪ね、事件のことを思い出すよう彼女に話しかけていました。桜井に想いを寄せる酒井舞はその様子を目撃し、彼が「鏑木慶一」ではないかと疑い始めます。 そんな中、スタッフの通報で警察が駆けつけ、鏑木は舞を人質に取って立てこもりました。 事件の日、鏑木は偶然現場に居合わせた善良な高校生でしかありませんでした。由子が証言した犯人の特徴と状況証拠から、犯人と断定されてしまったのです。 真犯人の正体は、鏑木慶一の模倣犯として逮捕された男・足利清人。検察は誤認逮捕による起訴を隠蔽すべく、由子を唆して証言を捏造させたのでした。 警察がアオバに強行突入し、488日に及んだ鏑木慶一の逃亡劇は終了。鏑木は口封じで銃殺され、由子の証言を録音したボイスレコーダーも闇に葬られます。渡辺弁護士らの尽力で被告人なしの裁判が行われ、鏑木の無罪判決を聞いた舞は「この声が、きみに届いているだろうか?」と語りかけました。

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『正体』ドラマと原作の違いを解説

ドラマ版と原作では、ラストでの「鏑木の生死」の他にもいくつかの大きな違いがあります。ここでは、その違いについて鏑木の設定の違いと物語の内容の違いの2点に分けて解説していきます。

①年齢や被害者の違い

原作では高校生だった鏑木の年齢が30代になり、被害者が3人から2人に変更されています。 また、鏑木のうなじの痣もドラマ版にのみ見られる特徴です。

②複数のエピソードの組み合わせ

原作小説ではWEB編集プロダクション「メディアトレンダーズ」と、痴漢の冤罪に苦しむ渡辺弁護士は別々のエピソードになっていました。ドラマ版ではこの2つのエピソードを組み合わせ、鏑木本人も苦しんでいる「冤罪」というテーマをよりわかりやすく強調している点が特色といえます。 また原作では、鏑木が各潜伏先で出会う人々の視点から物語が語られていきますが、ドラマ版では主人公・鏑木の視点から出会った人々の苦悩が描かれています。

『正体』映画とドラマの違いを解説

ドラマ版では痴漢の冤罪事件に悩み自殺しようとしていた弁護士・渡辺を鏑木が助けますが、映画版にはキャスト一覧に渡辺の名前がありません。また潜伏先のパン工場がおそらく水産加工工場になっており、宗教団体が絡んでくる展開がない可能性も。 映画版は2時間とドラマ版より短いため、5つの潜伏先の中でも建設現場・WEBメディア・介護施設の3つをメインにしているのでしょうか。メインキャストも和也・沙耶香・舞の3人がフィーチャーされています。 また映画版にはドラマ版に登場していない人物・養護施設園長の野口の名前があり、鏑木の過去を知る人物として描かれています。映画版では鏑木の人となりを深く掘り下げているようです。

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映画『正体』の結末を予想

それぞれの内容の違いの中でも、映画版の結末が原作小説とドラマ版どちらに寄っているのかが一番気になるところ。原作小説では鏑木は銃殺されてしまいますが、ドラマ版では一命を取り留めて裁判で無罪を勝ち取り、潜伏先で出会って助け合った友人たちと喜びを分かち合います。 映画版では鏑木の過去に触れ、彼の人間性の成長に焦点を当てていると思われるため、生きて冤罪を晴らす展開の方がしっくりきます。ドラマ版に寄った結末になる可能性は大きく、さらに映画版ならではの結末も加味されているかもしれません。

映画『正体』主要キャスト一覧

鏑木慶一役/横浜流星

ある一家殺人事件の容疑者として逮捕され、死刑判決を受けた死刑囚・鏑木慶一(かぶらぎけいいち)。脱走して日本各地を逃走し、潜伏先で5つの顔を使い分ける指名手配犯です。 演じるのは、2025年のNHK大河ドラマ「べらぼう」で主演を務める横浜流星。藤井道人監督の映画出演作は『青の帰り道』(2018年)や『ヴィレッジ』(2023年)があります。

安藤沙耶香役/吉岡里帆

フリーライターとして働く鏑木を助けるWEBメディアの社員安藤沙耶香(あんどうさやか)。一緒に暮らすことになり、指名手配犯と気付きますが、鏑木の無実を信じて逃がします。 演じるのは、『ハケンアニメ!』(2022年)で日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞した吉岡里帆。2025年の出演作に、『ファーストキス 1ST KISS』と『九龍ジェネリックロマンス』があります。

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野々村和也役/森本慎太郎

建設現場に潜伏して働く鏑木と出会う日雇い労働者野々村和也(ののむらかずや)。逃亡中の鏑木が初めて親しくなる人物ですが、鏑木を指名手配犯ではないかと疑います。 演じるのは、SixTONESのメンバーで俳優としても活躍する森本慎太郎。2023年のドラマ『だが、情熱はある』で演じた山里亮太役が話題になり、2024年には『街並み照らすヤツら』でGP帯ドラマ単独初主演を務めました。

酒井舞役/山田杏奈

鏑木の最後の潜伏先である介護施設のスタッフ酒井舞(さかいまい)。一緒に働くうちに彼の真面目さや誠実さに触れ、恋心を抱くようになります。 演じるのは、2018年に『ミスミソウ』で映画初主演を務めた山田杏奈。2024年は「ゴールデンカムイ」シリーズの映画・ドラマともにヒロインのアシリパ役を演じています。

又貫征吾役/山田孝之

鏑木を追い続けている警視庁捜査一課の刑事又貫征吾(またぬきせいご)。日本各地に潜伏しながら逃走を続ける鏑木を追い詰めていきます。 演じるのは、俳優のほか監督やプロデューサーとしても活動する山田孝之。2024年は11月公開の映画『十一人の賊軍』で仲野太賀とW主演、Netflixドラマ『地面師たち』ではナレーションを務めています。

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ドラマ『正体』相関図・登場人物

『正体』相関図

ドラマ『正体』主要キャスト一覧

鏑木慶一役/亀梨和也

亀梨和也

本作の主人公である死刑囚・鏑木慶一。夫婦殺害事件の犯人として起訴されて死刑判決を受けますが、移送中に脱走し、名前と姿を変えながら逃亡生活を送っていました。逃亡先で出会った人々を助け、それが後に彼を助けることになります。 演じるのは、俳優としても活躍するKAT-TUNの亀梨和也。2024年は1月期『大奥』と4月期『Destiny』でドラマに連続で出演しており、6月には主演作のWOWOWドラマ『ゲームの名は誘拐』も放送されます。

安藤沙耶香役/貫地谷しほり

貫地谷しほり

WEB編集プロダクション「メディアトレンダーズ」に勤める編集者の安藤沙耶香。ライター・那須隆士と名乗って逃亡中の鏑木に出会いました。身寄りのない鏑木を心配して、家に居候させることになります。 演じるのは、2007年に連続テレビ小説『ちりとてちん』でヒロインを務めた貫地谷しほりです。2023年には、NHKドラマシリーズ『大奥』の「8代・徳川吉宗×水野祐之進編」で加納久通役を演じました。

渡辺淳二役/上川隆也

上川隆也

痴漢の冤罪をかけられ、自殺しようとしていた弁護士渡辺淳二。鏑木に助けられ、彼の発案でインタビューを記事として発表し、冤罪を晴らそうと奮闘します。 演じるのは、ドラマ『大地の子』や「遺留捜査」シリーズの主演で知られる上川隆也。2024年は木村拓哉主演ドラマ『Believe-君にかける橋』に出演する他、今田美緒主演でリニューアルする2024年版『花咲舞が黙ってない』に花咲健役で再登板しています。

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酒井舞役/堀田真由

堀田真由

鏑木が逃亡中に介護士・桜井幸司として勤める介護施設「アオバ」の職員・酒井舞。同僚として働いていましたが、不審な行動を目にして彼が逃亡犯の鏑木だと気付き、通報するか葛藤します。 演じるのは、2015年にWOWOW連続ドラマW『テミスの求刑』でデビューした堀田真由。2023年はドラマ『たとえあなたを忘れても』で主演を務め、2024年4月期ドラマ『アンチヒーロー』では紫ノ宮飛鳥役で出演しています。

四方田保役/濵田崇裕

介護施設「アオバ」の職員で、酒井舞の上司四方田保。鏑木の正体を怪しむ舞から相談を受け、鏑木が詰め寄っていた入所者の由子の過去を教えます。 演じるのは、新たにグループ名を「WEST.」と改名し、俳優業にも進出している濵田崇裕。2021年に『武士スタント逢坂くん!』でドラマ単独初主演を務めた他、2023年のドラマ『風間公親-教場0-』に刑事役で出演。2024年は1月期ドラマ『パティスリーMON』に出演しています。

又貫役/音尾琢真

鏑木の事件を捜査し、行方を追っている刑事・又貫征吾取り調べも担当しており、執念深く逃走先を追い続け、鏑木を追い詰めていきます。 演じるのは、TEAM NACSメンバーで俳優の音尾琢真です。WOWOW「連続ドラマW」作品に出演するのは本作が6本目で、2024年は1月期『ジャンヌの裁き』と4月期『ブルーモーメント』の連続でドラマ出演しています。

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笹原浩子役/若村麻由美

若村麻由美

鏑木が久間道慧と名を変えてアルバイトするパン工場のパート従業員・笹原浩子。夫婦殺害事件の唯一の目撃者である井尾由子の妹で、探りを入れてくる鏑木を怪しんで警戒します。 演じるのは、1987年に連続テレビ小説『はっさい先生』のヒロイン役でデビューした若村麻由美。近年の出演作に、『初恋、ざらり』や『この素晴らしき世界』、『科捜研の女』season23のゲスト出演など(すべて2023年)があります。

近野節枝役/高畑淳子

笹原浩子のパート仲間で、オレオレ詐欺の被害に遭う主婦近野節枝。被害に遭って意気消沈しているところ、久間道慧として同じ職場でアルバイトしている鏑木が手を差し伸べます。 演じるのは、「劇団青年座」所属で舞台俳優としても知られる高畑淳子。ドラマ初主演を務めたのは2006年の『魂萌え!』で、2024年は4月期ドラマ『Destiny』に大畑節子役で出演しています。

野々村和也役/市原隼人

市原隼人

鏑木が遠藤雄一と名を変えて潜伏する「牛久保土木」の従業員・野々村和也。同僚となった鏑木と劣悪な労働環境を変えようと協力していくうち、友情が芽生えていきます。 演じるのは、「ROOKIES」シリーズの安仁屋恵壹役でブレイクした市原隼人。「正直不動産」シリーズの桐山役や「おいしい給食」シリーズの甘利田役でもよく知られており、2024年は『正直不動産2』に出演し、劇場版『おいしい給食』3作目が公開されます。

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井尾由子役/黒木瞳

黒木瞳

夫婦殺害事件の被害者の母親である井尾由子事件の唯一の目撃者ですが、若年性認知症を患っている上に事件のトラウマを抱えているため、介護施設「アオバ」で療養中です。 演じるのは、宝塚歌劇団出身の俳優・黒木瞳。1985年に退団後、数々のドラマ・映画に出演してきました。近年の出演作に、連続ドラマW『落日』(2023年)や『JKと六法全書』(2024年)などがあります。

『正体』の原作は小説!実話だった?

小説名 『正体』
作者 染井為人
初版発行日 2020年1月30日

『連続ドラマW 正体』の原作は、 2017年に『悪い夏』で第37回横溝正史ミステリ大賞優秀賞を受賞し、作家デビューを飾った染井為人の同名小説です。 平成最後の少年死刑囚の脱獄と逃亡が描かれており、作品のテーマは「冤罪」。原作者の染井は、鏑木慶一や一家惨殺事件の具体的なモデルに関して言及していません。 物語の着想を得たきっかけは、警察署から逃走して自転車で日本一周を目指した容疑者だそう。あくまで推測ですが、2018年に大阪府警富田林署から脱獄した樋田淳也(当時30歳)でしょう。さらに、未成年でも死刑になることや冤罪事件は珍しいものではないと知って、世の中の「そのような理不尽さを小説で訴えたかった」と語っています。

映画『正体』公開日は11月29日

冤罪事件をテーマにした小説『正体』、それを原作としたドラマと映画の情報をお届けしました。ドラマは各配信サービスで配信中、映画は2024年11月29日から全国の劇場で公開されます。 原作者・染井為人によると、「ドラマは小説で使われなかったもう一つの結末に近い」とのこと。ドラマ版と映画版の違いにも注目し、それぞれどんな風に印象が変わるのか、ぜひその目で確かめてください!