ドラマ『恋愛禁止』の原作小説をネタバレ&考察!ドラマの結末も予想してみた

2025年7月期の日本テレビ系列「木曜ドラマ」枠にて、伊原六花主演の『恋愛禁止』が放送!同名の恋愛ホラー小説を原作とする本作について、あらすじや結末予想を詳しく解説します。 本記事には原作小説のネタバレが含まれるため、未読の人は注意してください。
ドラマ『恋愛禁止』のあらすじ【ネタバレなし】
学生時代を過ごした静岡を離れ、東京の不動産会社で働く主人公・木村瑞帆。ある日突然、平穏な日々を送っていた瑞帆の前に3人の男性たちが現れます。 その中の1人は、高校時代の担任教師で2年前まで恋人関係だった倉島隆でした。親の再婚に関する悩みを相談しているうちに恋仲になったものの、倉島の束縛癖が明らかに……。暴力を振るう彼から逃げてきたはずが、居場所を突き止められてしまいました。 瑞帆は倉島から「拒むのであれば自分は死ぬ」と復縁を迫られ、衝動的に彼を殺害します。 知人を介して交際に発展した津坂慎也、瑞帆のストーカーと化した郷田肇の想いも絡み合い、瑞帆の運命の歯車は大きく狂い始めるのでした。
原作小説『恋愛禁止』のネタバレ
暴力的な元恋人からの逃避行
冒頭で提示される2つの新聞記事。1つ目は令和元年10月23日付のもので、千葉の森林で女性の遺体が発見されたという内容です。2つ目は令和2年3月5日付の記事で、その殺害犯が捕まったものの事件の詳細に関する供述は得られていない、というものでした。 主人公の木村瑞帆は静岡で生まれ育ち、高校時代には担任教師の倉島隆と交際していました。 束縛が激しく、暴力的な倉島の一面も受け入れ、高校卒業後も交際を続けていた瑞帆。ようやく目が覚めた彼女は別れを決意しますが、倉島から執拗に追い回されてしまいます。瑞帆は彼の支配を逃れるため千葉へ向かい、不動産会社で働きながら新生活を始めました。
消えてしまった遺体の謎と不審な視線
3年後のある夜、倉島は突然瑞帆の前に現れ、ナイフまで持ち出して復縁を迫ってきます。 瑞帆は思わず彼を刺してしまい、“自分が殺した”のだと怖くなって現場から逃走。突発的な犯行で証拠も残っているはずですが、翌日になっても報道されていません。現場を確認しに行くと、なんと倉島の遺体やすべての形跡が消えていました! 夢かと錯覚するほどいつも通りの一方で、その日以降、倉島からの連絡は途絶えたのでした。 瑞帆は同じ頃から何者かの視線を感じ始め、不審に思いながらもやがて結婚。相手はWeb関連会社に勤める津坂慎也という男性で、彼との間に一人娘・美空も授かりました。警察に怯えることもなくなっていき、平穏な結婚生活を送るのですが……。
幸せな家族の日々を脅かす「believer」の正体
「believer」を自称する人物から、「木村瑞帆」宛にショートメールが届くようになりました。 文面には「僕だけがあなたを知っている」などと書かれており、あの夜の犯行が暴かれるのではないかと、瑞帆は不安に苛まれます。 believerの正体は、以前に瑞帆が内見の立ち会いをした30代の男性・郷田肇。顧客の立場を利用して、瑞帆の勤め先から個人的な連絡先を聞き出していました。瑞帆の麗しさに惹かれて何年もストーカーしており、倉島の殺害現場を偶然目撃したようです。 そして瑞帆への歪んだ愛ゆえに、倉島の遺体もろとも彼女の犯行を隠蔽したのでした。 そんな中、倉島の元生徒で恋人だった武藤直美が、その行方を追って瑞帆を訪ねてきました。
残酷な運命の呪縛から逃れるために……。
武藤は瑞帆が倉島の失踪に関わっていることを確信して、「証拠を集める」と言い出します。 瑞帆から話を聞いた郷田が武藤を殺害し、彼は遺体遺棄事件の容疑者として逮捕されました。瑞帆は武藤への罪悪感から自首しようと、夫の慎也にすべてを打ち明けることに。慎也は瑞帆の異変に気付いており、「このまま今の生活を続けたい」と説得されます。 令和2年の春、戸惑いながらも家族3人の日常を取り戻した瑞帆。彼女は自分に関する想像すらしていなかった真実を知り、その年の秋に自殺しました。 それから時が経ち、郷田と同じ三日月のような目の形の男が中学生になった美空の前に現れ、「安心して、僕は君の味方だから」と語りかけるのでした。
原作小説『恋愛禁止』を考察
原作小説の謎として話題になったのが、「観察者の正体」と「believer複数人説」です。 本作は“木村瑞帆を研究対象に、「恋愛における人間の生物学的宿命」を考察した記録”という形で執筆されており、著者は観察者を自称しています。 観察者は瑞帆の負の魅力に囚われており、もう彼女を観察できない無念と共に、人生に深く関われた喜びを最後に記していました。その正体は、「不幸に苦悩する目に惹かれた」と言った慎也で、自首を止めたのも観察を続けるためではないでしょうか? 宛先が「木村瑞帆様」と「瑞帆様」で違うbelieverのメールも、web関係に勤める彼なら同じ番号に偽装できる可能性が高く、もう1人の送り主は慎也だと思われます。瑞帆は愛する夫の観察対象だったことに絶望し、死を選んだのかもしれません。
ドラマではオリジナルのラスト!どんな結末になるか予想
『恋愛禁止』の作者・長江俊和自ら監督を務め、ドラマオリジナルのラストが描かれます。 原作小説で省略された「観察者としての立場を大きく逸脱し、観察を終了せざるを得ない事態(=瑞帆の自殺?)が生じた」過程について、掘り下げられていく可能性も……。 先述の観察者=慎也説は誤りでも、彼が隠し続けた秘密にはスポットが当たるでしょう。表面通りの良き夫と判断するには、瑞帆の闇の部分に惹かれている時点で疑問!瑞帆が自殺を選んだ理由はほぼ間違いなく彼にあり、一部でストーカー説も囁かれていました。 ドラマでは慎也の秘密が何だったのかを明かし、それを知った瑞帆が原作通り自殺、あるいは生存したまま自首するラストになると予想します。
ドラマ『恋愛禁止』の登場人物・キャスト
木村瑞帆役/伊原六花

主人公・木村瑞帆は元恋人・倉島隆から逃げるために上京し、不動産会社に勤める25歳。同僚の樋口麻土香やその幼馴染・津坂慎也と出会い、平穏に暮らしていました。倉島の瑞帆への執着は凄まじく、復縁を迫られたことで衝動的に殺人を犯します。 瑞帆を演じるのは、2024年にドラマ『肝臓を奪われた妻』で夫に復讐する妻を好演した伊原六花です。
津坂慎也役/佐藤大樹

津坂慎也はIT会社勤務の27歳。料理好きで人当たりも良い一方で、恋愛には興味が持てませんでした。幼馴染の麻土香を通じて瑞帆と出会い、悩む彼女の支えになりたいと思うようになります。 慎也を演じる佐藤大樹は、EXILEおよびFANTASTICSとして活躍する傍ら、「HiGH&LOW」シリーズなどで俳優としても活躍中です。
郷田肇役/渡邊圭祐

郷田肇は多額の資産を持ち、会員制BARも運営している29歳の個人投資家。瑞帆に好意を抱くも距離の詰め方を誤り、尾行や監視行為に走ってしまいました。ストーカーと化した彼は、不動産会社の大口顧客になって瑞帆に近付こうとします。 郷田を演じるのは、大河ドラマ『光る君へ』(2024年)や映画『女神降臨』(2025年)などの渡邊圭祐です。
ドラマのラストはどうなる?『恋愛禁止』の伏線にも注目!
長江俊和による累計発行部数35万部超の小説「禁止」シリーズがついに実写化!伏線の緻密さで人気のシリーズとあって、どう映像に落とし込むのか楽しみですね。また原作者がメガホンを取るということで、ファンも納得の作品に仕上がるはずです! ドラマ版ではどんなラストへ向かっていくのか、原作小説ともぜひ比べてみてください。