2025年10月26日更新

【フレイムユニオン公開記念】阪元裕吾監督×伊能昌幸×松本卓也おすすめの殺し屋映画

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阪元裕吾監督最新作『フレイムユニオン 最強殺し屋伝説国岡[私闘編]』が2025年10月10日より絶賛公開中。 本作の公開を記念し、阪元裕吾監督、国岡役・伊能昌幸さん、真中役・松本卓也さんにインタビューを実施!「国岡」シリーズにかけて、お三方に殺し屋が登場するおすすめの映画を紹介いただきました。 ※インタビュー取材の模様を撮影した動画コンテンツをYouTubeのciatr/1Screenチャンネルで公開中!

『フレイムユニオン 最強殺し屋伝説国岡[私闘編]』作品概要

「最強殺し屋伝説国岡」シリーズ映画第3弾。主演は伊能昌幸、松本卓也、共演に藤澤アニキ、Rioら。謹慎中の殺し屋・真中卓也が、父であり京都最強の殺し屋・陸斗との因縁を断ち切るため特訓と決闘に挑む姿を描く。 相棒・国岡昌幸との友情と葛藤が交錯し、“殺し屋として生きる意味”を問う。ドキュメンタリー的手法と激しいアクションが融合した、笑いと哀しみが同居する異色の群像劇。

松本卓也さんのおすすめ殺し屋映画:「ジョン・ウィック」シリーズ

ジョン・ウィック チャプター2、キアヌ・リーブス
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松本さん 今までアクション映画とかを観てきていなくて、恋愛映画ばっかり観てたんですけど。こういうことをするなら殺し屋とかの映画を観ておいたほうがよいと言われて、一発目に『ジョン・ウィック』をおすすめしてもらったんですけど。「えらい面白くて!」

キアヌ・リーブス『ジョン・ウィック:パラベラム』
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犬が殺されたとか、そういう些細ではないかもしれないですけど、あんな大事件に発展していくんやと思って。ワクワクして「ジョン・ウィック」の4作目を観に行きました。「え〜?」みたいな展開も。あと、画が単純にかっこいい。上から撮ってゲームのマップみたいになるみたいな。スタイリッシュで画がかっこいいというのは、やはりおすすめポイントですね。

「ジョン・ウィック」シリーズ概要・あらすじ

キアヌ・リーブス『ジョン・ウィック:パラベラム』
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チャド・スタエルスキ監督による「ジョン・ウィック」シリーズ(第1作は2014年公開)は、喪失と復讐を軸に描かれるスタイリッシュなアクション・ノワールである。伝説の元殺し屋ジョン・ウィック(キアヌ・リーブス)は、亡き妻が遺した愛犬をギャングに殺され、平穏な生活を捨てて再び裏社会へと戻る。緻密に構築された銃撃戦と格闘の融合――いわゆる“ガン・フー”の演出は、アクション映画の表現を一新した。 沈黙と規律を重んじる主人公の姿に、暴力と美学が共存する独自の世界観が宿る。ネオンが照らす闇、雨に濡れる銃口、静かな怒り。復讐の連鎖を越え、男の誇りと喪失の痛みを描く本シリーズは、現代アクションの金字塔として世界的な支持を得ている。

伊能昌幸さんおすすめの殺し屋映画:『冷たい雨に撃て、約束の銃弾を』

伊能さん ちょっと賢く見えるやつでいせていただきます(笑)。香港映画、ジョニー・トーの『冷たい雨に撃て、約束の銃弾を』です。 殺し屋が家族を何者かに殺されて。認知症かな?どんどん記憶を失っていってしまって。別の殺し屋の3人組に保険か何か依頼をかけていて、家族を殺した黒幕をどんどん追っていく話なんですけど。ネタバレなしで話したほうがいいですよね?" 僕が好きになったところは大いにネタバレになる箇所なのですが、ネタバレ直前まで行きますね。 記憶を失っていく殺し屋に雇われた3人組。その雇い主が全部記憶を忘れてしまうところまで行くんですよ。そこで「どうする?もう俺ら消えても問題ないけど」。「いやもう彼が忘れても俺は約束した」字幕のままのセリフなんですけどね。 「彼が忘れても俺は約束した」って勝ち目ない戦いに赴くところがあってですね。殺し屋なんて「国岡」シリーズとか観てくれている人はですね、人間味を感じて好きみたいな感じで評価してくるんですけど。 そもそも殺し屋なんてこの世にいてはならない生き物ものなので。何か「結局でもかっこいいよね」と思わせなきゃいけないところがあると思うんですね。 やっぱりそういう仁義通すような感じを出してくれた方が。プロフェッショナルを貫くのもそれは面白いですけど、もちろん。『ジョン・ウィック』で言ったら「妻の記憶を忘れないために生きるんだ」みたいなことを言ってましたけど。 やっぱり殺し屋っていうのは格好良さを見てほしいなっていうのがありまして。その中でだいぶ前に観た作品ですが、忘れられないのが『冷たい雨に撃て、約束の銃弾を』でしたね。最高の映画です。

映画「冷たい雨に撃て、約束の銃弾を」作品概要・あらすじ

ジョニー・トー監督による2009年の香港・フランス合作映画「冷たい雨に撃て、約束の銃弾を」は、復讐に生きる男たちの絆を描いたハードボイルド・ノワール。フランス人シェフのコステロ(ジョニー・アリデイ)は、娘一家を襲われ、香港で復讐を誓う。 彼は殺し屋たちと手を組むが、脳に残る銃弾の影響で記憶を失いつつあった。静寂と暴力が共存するトーの演出は美しく、光と影が織りなす映像が男たちの運命を際立たせる。沈黙の約束が響く、魂のノワールである。

阪元裕吾監督おすすめの殺し屋映画:『ノーカントリー』

阪元監督 『ノーカントリー』という映画です。 アントン・シガーという殺し屋の顔が怖いおじさんが、顔が怖いおじさんを追うだけの映画で。音楽もなく、砂漠みたいな街をずっと追いかけ回す、すごいシンプルな映画なんですけどね。 緊迫感がすごくて、(殺し屋が)ドアの前で待ち構えるんですよ「来てる!」みたいな。発信機が金の中に入っていて、やべえ来たって。そしたらドアの下から光が漏れてるんですけど、そこに2つ影が足跡と共に来たかって思ったらまたどっか行って。 その光がフって全部消えるんです。電気を消されたんですよね。だから廊下からの光でこっちがバレているってことを敵が察して光を消すっていう。あそことかもクールで最高なんですよね。 静かで知的な心理戦と、あとその殺し屋がバーンって撃ったら、血がダラーって流れてきて、靴の下を見る仕草が何回かあるんですけど。 それがもう後半になってくると、もう撃ったかどうかも分からなくなって「こいつ殺したのか?」「殺していないか?」どっちって思っていると、アントン・シガーが外へ出てきて、靴の下を見るんですよ。 血がついていないかを確認してるってことは殺したんだなみたいな。それぐらいスマートな演出で どんどん殺しを省略化していくっていうのが、「かっこいいこと考えるねこの監督は」と。そういう演出に痺れましたね。是非『ノーカントリー』観てください!

映画『ノーカントリー』作品概要・あらすじ

コーエン兄弟(ジョエル&イーサン・コーエン)監督による2007年の映画『ノーカントリー』は、暴力と運命が交錯するサスペンス・スリラー。ベトナム帰還兵ルウェリン・モス(ジョシュ・ブローリン)は、麻薬取引現場で大金を手にしたことから、冷酷な殺し屋アントン・シガー(ハビエル・バルデム)に追われる。 老保安官ベル(トミー・リー・ジョーンズ)がその血の連鎖を追う中、時代の変化と人間の無力が浮かび上がる。静寂と暴力が同居する映像美が際立つ本作は、第80回アカデミー賞で作品賞など4部門を受賞した。 ▼取材・文:増田慎吾