映画『バグダッド・メッシ 片足のサッカー少年』あらすじ・キャスト解説!アカデミー賞イラク代表が描く親子の絆
リオネル・メッシに憧れるイラクの少年が、戦火によって左脚と夢を奪われながらも立ち上がる——。第97回アカデミー賞国際長編映画賞のイラク代表作品に選ばれた『バグダッド・メッシ 片足のサッカー少年』が、2026年8月7日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国で公開されます。 公開に先立ち、親子の絆を捉えた本編映像や、主演少年とメッシ選手の対面写真も解禁されました。 この記事では、映画『バグダッド・メッシ 片足のサッカー少年』のあらすじ・キャスト・見どころを解説していきます。
映画『バグダッド・メッシ 片足のサッカー少年』作品概要・あらすじ【ネタバレなし】
| 作品名 | バグダッド・メッシ 片足のサッカー少年(原題:Baghdad Messi) |
|---|---|
| 公開日 | 2026年8月7日(金) TOHOシネマズ シャンテほか全国公開 |
| 監督・原作 | サヒム・オマール・カリファ |
| 脚本 | コービー・ファン・ステーンベルヘ |
| 音楽 | フレデリック・ベルシュバル |
| 出演 | ハムディ 役/アフマド・モハメド・アブドラ , カディム 役/アセール・アデル , サルワ 役/ザフラー・ガンドゥール |
| 製作国/製作年 | イラク・ベルギー・オランダ合作 , 2023年 |
| 上映時間 | 84分 |
| 受賞・出品歴 | 第97回アカデミー賞 国際長編映画賞 イラク代表作品 |
| 配給 | Elles Films |
| 公式サイト | 公式サイトはこちら |
本作は、イラク・ベルギー・オランダの合作によるドラマで、原題は「Baghdad Messi」。サヒム・オマール・カリファが監督・原作を務め、第97回アカデミー賞国際長編映画賞のイラク代表作品に選出されました。上映時間は84分とコンパクトですが、そのなかに戦争と家族、そして夢を密度高く詰め込んでいます。 もともとは同監督が2012年に手掛けた同名短編が原点で、2015年アカデミー賞短編実写部門の最終候補に選ばれた作品。その短編を、約9年の歳月をかけて長編へと発展させたのが本作です。 舞台は2009年、イラク戦争下のバグダッド。メッシに憧れる少年ハムディは、地元チームのキャプテン兼得点王として仲間たちとボールを追いかける日々を送っていました。しかし突然の戦闘に巻き込まれ、目覚めたときには左脚の一部を失っていたのでした。実話に着想を得ながら、戦争の悲劇を描くだけに留まらず、人間の不屈の精神と家族の絆を丁寧に紡ぎ出しているのが本作の特徴です。
映画『バグダッド・メッシ 片足のサッカー少年』あらすじ
2009年、イラク戦争下のバグダッド。11歳の少年ハムディは、リオネル・メッシに憧れるサッカー少年です。地元チームのキャプテン兼得点王として、仲間たちと泥だらけのボールを追いかける毎日。それが彼のすべてでした。 しかしある日、突如として起きた戦闘に巻き込まれ、ハムディは左脚の一部を失ってしまいます。大好きなサッカーを奪われ、心を閉ざしかける息子。そんな彼に向かって、父カディムは優しくメッシの試合の実況を語りはじめました。父と息子の想像力のなかでメッシがゴールを揺らした瞬間、ふたりの心には確かに温かな光が灯ります。 「またサッカーできる?」——やがてハムディは、最も恐れていた問いを父に投げかけるのでした。
映画『バグダッド・メッシ 片足のサッカー少年』キャスト解説!アフマド・モハメド・アブドラが主人公・ハムディを演じる

主人公のハムディを演じるのは、アフマド・モハメド・アブドラです。注目すべきは、彼自身もまたテロの被害者であり、5歳のときに片脚と父親を失っているという事実です。演じるハムディと多くの共通点を持つ過酷な境遇を、不屈の闘志で生き抜いてきました。 自身の実体験と重なる役を演じることになった少年の存在が、この作品に他では代替のきかない説得力を与えています。共演には、父カディム役のアセール・アデル、サルワ役のザフラー・ガンドゥールが名を連ねます。
監督はサヒム・オマール・カリファ——ひとりの少年の夢から戦争を捉える視点

監督を務めるのは、イラクにルーツを持ちベルギーを拠点に活動するサヒム・オマール・カリファです。自ら原作も手掛けており、短編作品で国際的な評価を積み重ねてきた実力派。本作の原点となった同名短編『Baghdad Messi』は2015年アカデミー賞短編実写部門の最終候補に選ばれ、その短編を約9年かけて長編へと結実させました。 注目したいのは、ニュース映像で語られがちな"戦争"を、ひとりの少年の夢というミクロな視点から切り取った手つき。政治的な声高さではなく、ボールを追うことしか考えていなかった子どもから何が奪われたのかを描くことで、観る者の感情に直接訴えかけてきます。短編から長編まで、自身のルーツと向き合い続けた末に第97回アカデミー賞のイラク代表作品へと辿り着いた点にも、その執念がにじみます。
映画『バグダッド・メッシ 片足のサッカー少年』見どころ解説

「片脚でもプレーできるさ」——父の言葉が灯す希望
公開に先立って解禁された本編映像は、本作のなかでも屈指のエモーショナルな場面です。左脚の一部を失い、絶望の淵に立たされたハムディに、父カディムがメッシの試合の実況を語って聞かせていきます。 「俊足のメッシ。ロナウドはボールを奪えない」。父の言葉に導かれるように、少年の瞳には少しずつ輝きが戻っていきます。そして「またサッカーできる?」と問われた父は、毅然と、そして限りない慈愛を込めてこう告げるのでした。「腕のないバイオリン奏者は、足で演奏する。片脚でもプレーできるさ」——この一言こそが、本作全体を貫く希望の言葉となっています。
現実に起きた奇跡——主演少年とリオネル・メッシの2ショット

さらに解禁されたのが、主演のアフマド・モハメド・アブドラが2023年にパリでリオネル・メッシと対面を果たしたときのツーショット写真です。憧れのヒーローを前に緊張しつつも最高の笑顔を浮かべる少年と、それを温かく抱きしめるメッシ選手。 映画が描いた少年の憧れが、現実の奇跡として結実した瞬間とも言えます。フィクションと現実が重なり合うこのエピソードを知ってから本編を観ると、スクリーンの向こう側にある現実の重みが全く違って見えてくるはずです。
サッカー映画にして家族の物語——池上彰の解説文も到着
サッカーを題材にしながら、本作が真に描いているのは父と息子の関係です。絶望に打ちひしがれる息子に生きる希望を与えようとする父親の無条件の愛と、どんなに傷ついても消えることのない少年の憧れ。このふたつが交差するところに、本作の核があります。 ジャーナリストの池上彰による解説文も寄せられており、イラク戦争という背景を知らない世代にも受け取りやすい形で作品が届けられようとしています。戦争を“遠い国の出来事”としてではなく、ボールを追う子どもから何を奪うのかという問いとして受け取れる一作です。
映画『バグダッド・メッシ 片足のサッカー少年』は2026年8月7日(金)全国公開!少年の希望の行く末を見届けよう

奪われたのは左脚だけではなく、少年が描いていた将来そのものだった——それでも"メッシ"という希望を手放さなかった親子の物語です。 映画『バグダッド・メッシ 片足のサッカー少年』は2026年8月7日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国公開。監督・原作はサヒム・オマール・カリファ、ハムディ 役/アフマド・モハメド・アブドラが自身の境遇と重なる役を演じます。第97回アカデミー賞国際長編映画賞のイラク代表作。 この夏、少年の希望の行く末をぜひ劇場で見届けてください。