2026年10月30日更新

『ゴジラ-1.0』海神作戦(わだつみ作戦)は可能?原理から死者まで解説

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『ゴジラ-1.0』(2023年)

映画『ゴジラ-1.0』(2023年)のクライマックスで描かれ、観客の胸を熱くさせた対ゴジラ作戦「海神(わだつみ)作戦」。軍隊のない戦後の日本で、元海軍技術士官の野田健治(吉岡秀隆)が立案し、民間人の手で実行された作戦です。 この記事では、作戦の目的と原理、参加した駆逐艦、科学的に実現できるのか、作戦で死者は出たのかを解説します。2026年11月3日公開の続編『ゴジラ-0.0』で始動が明かされた「鳴神(なるかみ)作戦」との関係もまとめました。 ※この記事は『ゴジラ-1.0』(2023年)のネタバレを含みます。

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『ゴジラ-1.0』海神作戦(わだつみ作戦)とは?

ゴジラ-1.0 C
©2023 TOHO CO., LTD
作戦名海神(わだつみ)作戦
登場作品映画『ゴジラ-1.0』(2023年/監督・脚本・VFX:山崎貴)
時代1947年(旧日本軍が解体され、軍隊が存在しない時期)
立案野田健治(吉岡秀隆)/元海軍技術士官
指揮堀田辰雄(田中美央)/駆逐艦「雪風」の元艦長
実行民間の有志(元海軍の乗組員など)
参加した艦駆逐艦4隻(雪風・響・夕風・欅)、民間の小型船
誘導役敷島浩一(神木隆之介)が操縦する局地戦闘機「震電」
作戦海域相模湾の深い海域(相模トラフ)
主作戦フロンガスの泡でゴジラを包んで浮力を奪い、水深約1500mまで一気に沈めて水圧で倒す
予備作戦深海で浮袋を膨らませてゴジラを急浮上させ、急激な減圧でダメージを与える

「海神(わだつみ)作戦」とは、日本の防衛機関が完全に消滅していた絶望的な状況下において、民間人の主導によって立案・実行されたゴジラ駆除作戦です。物語の舞台となる1947年当時の日本は、太平洋戦争の敗戦によって旧日本軍(帝国陸海軍)が完全に解体されており、警察予備隊すらまだ結成されていない「軍隊の空白期間」にありました。 民間人主導のもと、連合国に引き渡される予定だった4隻の旧帝国海軍駆逐艦などを投入。この無謀とも言える計画の作戦立案者は、戦時中に海軍工廠で兵器開発に携わっていた元技術士官・野田健治(吉岡秀隆)が務め、指揮官には「雪風」の元駆逐艦長・堀田辰雄(田中美央)が就任しました。 作戦名の「海神(わだつみ)」は、海を支配する神を指す古くからの言葉です。「海の力でゴジラを倒す」という作戦の中身が、そのまま名前に込められています。

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海神作戦(わだつみ作戦)の原理を解説!流れは?

映画 ゴジラ-1.0
©2023 TOHO CO., LTD

海神作戦は、戦車や大砲が通用しないゴジラに対し「海の力でゴジラを殺す」という発想に基づいています。 ①敷島浩一(神木隆之介)が操縦する戦闘機「震電」がおとりとなり、ゴジラを水深の深い相模トラフの真上へ誘導します。 ②2隻の駆逐艦が海上でケーブルを引っ張りながらゴジラの周囲を回り込み、その体に大量のフロンガスボンベを巻き付けます。 ③一斉にガスを噴出させ、ガスの泡でゴジラを丸ごと包み込んで海水の浮力を奪います。 ④自らの重量を支えきれなくなったゴジラを水深約1500mまで一気に海底へ沈め、強烈な水圧で押し潰すのが主作戦です。 もしゴジラがこの深海の水圧に耐えた場合は、間髪入れずに予備作戦へ移行します。 ⑤ボンベと同時に装着しておいた巨大な「膨張式浮上装置(浮き袋)」を深海で一気に膨らませ、高水圧に適応しようとしたゴジラを今度は海面へと急浮上させます。深海魚を急に引き揚げると体内の浮袋が膨らんでしまうように、極端な急減圧で体の内側にダメージを与え、確実な駆除を狙うという二段構えの作戦でした。

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海神作戦(わだつみ作戦)4隻の駆逐艦の名前は?

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海神作戦で主力として活躍した駆逐艦は、雪風(ゆきかぜ)、響(ひびき)、夕風(ゆうかぜ)、欅(けやき)の4隻です。 作戦の第一段階として、夕風と欅は乗組員を移乗させて無人化され、ゴジラの放射熱線を引きつけるための囮としてゴジラへ向かいました。 その間に雪風と響がメインとなり、フロンガスボンベを付けたケーブルでゴジラの周囲を取り囲みました。 実は旗艦を務めた雪風は、太平洋戦争中の主要な海戦のほとんどに参加しながら、毎回ほぼ無傷で帰還した「奇跡の駆逐艦」として知られる実在の艦です。 また共に主力となった響は、逆に沈没しかけるほどの甚大な被害を受けても毎回必ず帰還する悪運の強さから「不死鳥」の異名を持っています。この日本海軍を代表する2隻の幸運艦の存在が、奇跡的な作戦の成功を象徴していました。

海神作戦(わだつみ作戦)は科学的に可能?

非常に斬新で理にかなっているように見える海神作戦ですが、現実の科学に照らし合わせると実行は困難です。 サイエンスプロデューサーの米村でんじろうは自身のYouTubeチャンネルにて「物体が気泡に包まれても、物体全体にかかる浮力や下から押し上げる水圧自体は変わらないため、フロンガスの泡を発生させただけでゴジラが勝手に海底へ引きずり込まれることはない」と結論づけています。 一方で、泡に包まれた物体が水中を沈むときの「水の抵抗」は大きく変わることが研究で分かっています。メルボルン大学やサウジアラビアのアブドラ王立科学技術大学(KAUST)などの研究チームは2017年、気体の層に包まれた金属球が、同じ形の固体に比べて約10分の1の抵抗で水中を沈むことを実験で示しました。 フロンガスの泡が「浮力を奪う」というより「水の抵抗を減らす」と考えれば、ゴジラが沈む速さを上げる効果はありえるといえます。ただし、ゴジラほどの巨体を水深1500mまで沈め、水圧で倒せるかどうかは別の問題で、現実に同じ作戦を行うのは難しいでしょう。

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海神作戦(わだつみ作戦)で死者は出た?

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作戦の発案者である野田は、作戦の説明の場で「この国は命を粗末にしすぎてきた」と振り返り、今度こそ犠牲者を出さない民間主導の作戦にしたいという思いを語っていました。 最終局面では敷島浩一が戦闘機「震電」でゴジラの口へ突入しましたが、彼も突入直前に脱出装置で生還しており、作戦に参加した民間の船や駆逐艦の乗組員が、海神作戦の最中に命を落とす場面は描かれていません。 ただし、これはあくまで「作戦の最中」の話です。作戦に至るまでには、ゴジラの銀座襲撃をはじめとして多くの命が失われています。 多くの犠牲を経て、二度と命を無駄にしないと誓った人々の決死の作戦だったのです。

海神作戦(わだつみ作戦)が失敗していたら原爆が使われていた?

2026年4月に公開された続編『ゴジラ-0.0』のティザー映像では、冒頭でアメリカ側のパイロットが英語で「彼らの作戦が失敗すれば、ついに"あれ"を使えるかもしれない」という趣旨の言葉を口にします。 「彼らの作戦」が海神作戦を指しているとすれば、もし日本の民間人による作戦が失敗していた場合、アメリカは原子爆弾のような強力な兵器の使用まで考えていたとも読み取れます。 ただし、台詞の「あれ」が何を指すのか、どの場面の会話なのかは明かされていません。真相は『ゴジラ-0.0』の本編で描かれるとみられます。

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続編『ゴジラ-0.0』の鳴神(なるかみ)作戦とは?海神作戦との関係

ゴジラ-0.0
© 2026 TOHO

2026年11月3日公開の続編『ゴジラ-0.0』では、新たな討伐作戦「鳴神(なるかみ)作戦」が登場します。2026年9月8日に解禁された予告映像で、その始動が明かされました。 前作で海神作戦を立案した野田健治(吉岡秀隆)は、続編では大型災害対策事務局の局長として、再び現れたゴジラに立ち向かいます。 ただし、公開前の現時点(2026年10月)では、鳴神作戦の具体的な内容は明かされていません。海の力でゴジラを倒そうとした海神作戦に対し、鳴神作戦がどのような手段でゴジラに挑むのかは、本編で確かめましょう。野田の続編での立場や予告映像に映った場面は、こちらの記事で詳しく解説しています。

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『ゴジラ-1.0』海神作戦(わだつみ作戦)についてよくある質問

海神作戦の読み方と、名前の意味は?

「わだつみさくせん」と読みます。「海神(わだつみ)」は海を支配する神を指す古くからの言葉で、ゴジラを海の力で倒すという作戦の中身を表した名前です。

海神作戦を立案したのは誰?指揮官は?

立案したのは、戦時中に海軍工廠で兵器開発に携わっていた元技術士官の野田健治(吉岡秀隆)です。作戦の指揮は、駆逐艦「雪風」の元艦長・堀田辰雄(田中美央)が執りました。

海神作戦に参加した駆逐艦は何隻?

雪風・響・夕風・欅の4隻です。雪風と響がケーブルでゴジラを取り囲む役を担い、夕風と欅は無人の状態でゴジラに向かい、熱線を引きつける役を務めました。

海神作戦で死者は出た?

作戦の最中に参加者が命を落とす場面は描かれていません。最後に震電でゴジラへ突入した敷島浩一(神木隆之介)も、脱出装置で生還しています。

続編『ゴジラ-0.0』にも海神作戦は登場する?

2026年11月3日公開の『ゴジラ-0.0』では、新たな討伐作戦「鳴神(なるかみ)作戦」の始動が予告映像で明かされています。野田は大型災害対策事務局の局長として登場しますが、鳴神作戦の具体的な内容は公開前の2026年10月時点では明かされていません。

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海神作戦(わだつみ作戦)原理や死者を解説

ゴジラ-1.0、映画
© 2023 TOHO CO.,LTD.

『ゴジラ-1.0』の海神(わだつみ)作戦は、軍隊が消滅した戦後の日本で、民間人が知恵と覚悟を持ち寄って巨大怪獣に立ち向かった作戦でした。科学的に実現できるかには疑問も残りますが、「命を粗末にしない」という野田の思いとともに、作品の大きな見どころとなっています。 2026年11月3日公開の続編『ゴジラ-0.0』では、新たに「鳴神(なるかみ)作戦」が始動します。公開前に、海神作戦の流れをおさらいしておきましょう。 ほかのゴジラ作品に登場する対ゴジラ作戦は、『シン・ゴジラ』のヤシオリ作戦をまとめた次の記事で解説しています。

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