2017年7月6日更新

原作と映画はこんなにも違う!原作改変が目立つ10作品

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1.遺伝子操作によって、現代に蘇った恐竜が次々と人を襲う!

』は、原作小説と登場キャラクターやパークの概要など、基本的な構造は同じですが、映画化に伴いキャラクター設定の変更が目立ちます。 例えばグラント博士が子供好きな設定から、子供嫌いで恐竜にしか興味がない設定に変わっていたり、原作では生き延びるはずだった顧問弁護士のジェナーロはT-Rexの餌食となってしまいます。 さらに、予算の関係で映画版で登場する恐竜の種類が原作から大幅に削減されています。

2.妻の失踪、疑われた夫....衝撃の結末へ!

原作者のギリアン・フリンが脚本を担当しているため、原作と物語の骨格はほぼ同じです。ですが、映画には上映時間があるため、全体的にコンパクトにする必要がありました。そのため登場人物の数や登場する出番を減らすことで対応されています。 例えば、原作ではエイミーの両親がより重要な役割を担っていましたが、映画では出番が限られ、二人への影響は最小限になっています。さらに原作でニックの父親はニックがどのような行動を取るか影響を与える存在でしたが、そういった描写がすべてカットされています。 また、改変はカットだけではなく、エイミーとニックが婚約するまでの詳しい流れなど、足された場面もあります。 原作者のギリアン・フリンは映画に深く関わっただけあり、映画の出来には満足しているそうです。

3.スタンリー・キューブリック監督、20世紀を代表するスリラー作品!

スタンリー・キューブリック監督『シャイニング』はスティーブン・キングの原作小説から大きな改変が加えられています。 例えば、ダニーの年齢が映画版では7歳になっていたり、ウエンディの髪がブロンドから黒髪に変えられています。さらに撮影で使用されたオレゴンのロッジに物語のカギを握る部屋217号室が実際に存在したため235号室に変更されました。(オーナーが悪影響を心配して) 大きな原作からの改変は、原作ではジャックの狂気は霊的なものが要因であることが明らかでしたが、映画ではそれが曖昧となり、仕事のストレスや孤独など精神的な要因から気が狂ったと捉えることが出来ます。さらに、原作では超能力少年であることが全面に打ち出されていたダニーでしたが、映画では普通の少年として描かれ、超能力は全面に押し出されていません。 スティーブン・キングはキューブリックの大きな改変にかなり不満を持っているそうです。

4.黒人のメイドに育てられた白人女性スキーターが黒人差別の実態を本に!

原作は時間軸が複雑であり、語られる視点が変わるため、映画化にあたり必然的に改変を加えなければなりませんでした。 映画では原作よりもスキータに焦点が置かれ物語が進みます。(本を書くアイデアが思いつく場面など)さらに、スキータの母親がガンの診断を受けるシーンが原作には存在しましたが、その場面はカットされ、母親が初めて登場した時にはすでに病気になっています。 原作者のキャスリン・ストケットは映画の出来に満足しているそうです。

5.姉のために腎臓移植を運命づけられたケイトはそれを拒否!両親を訴えることに!

アナの年齢が13歳から11歳に、アナの好きなスポーツがホッケーからサッカーになっているなどマイナーなものもありますが、この作品の大きな改変はエンディングです。 映画版では、アナは死にませんが、ケイトが腎臓移植の手術を受ける前に死んでしまいます。しかし、原作ではアナが交通事故で瀕死状態になり、アナの腎臓がケイトへと移植、ケイトが助かりアナが死んでしまいます。 原作者のジョディ・ピコーはエンディングに改変が加えられたことに激怒しているそうです。

6.強烈なバイオレンスと社会風刺が効いたスタンリー・キューブリックの名作!

映画ではアレックスが“雨に唄えば”を歌うシーンがありますが、これはアレックス役マルコム・マクダウェルのアドリブのため原作にはない描写です。 原作はアレックスが子供を持ち、自分よりも暴力的になることを心配する場面がラストにありますが、その描写が映画では省かれ、アレックスが病院で過去の悪行を思い出す場面で終わります。

7.映像化不可能と言われたSF小説をデヴィッド・リンチが映像化!

アメリカのSF小説『デューン』は複雑なストーリーや奇抜なアイデアにより、長い間映像化不可能な作品と言われていました。 デヴィッド・リンチは原作のエッセンスを取り入れようとしていましたが、デヴィッド・リンチ独特の映像表現と視覚効果+複雑な原作により難解な作品に仕上がっています。 原作者のフランク・ハーバートは批評家や観客の辛辣な意見とは対照的に、好意的な印象を抱いていたそうです。

8.60年代アメリカ、差別が根付く南部で、黒人を弁護することになったアティカス!

ハーパー・リーの『アラバマものがたり』は最も有名な小説の一つですが、そんな原作でさえ映画化にあたり改変が加えられています。 最も大きなものは小説の序盤でスカウトの宿敵のような役割を担ったアティカスの妹、アレクサンドラおばさんが映画に登場しないことです。 原作者のハーパー・リーは映画を絶賛、特にグレゴリー・ペックのアティカス役を称賛したそうです。

9.少年少女が殺し合いのサバイバルゲームに強制参加!シリーズ第1作目!

一作目のメガホンを取ったゲイリー・ロスはおおよそ原作に忠実に映画『
』を撮りましたが、大きく改変された設定が存在します。 原作ではカットニスにマッジという友人がいましたが、妹プリムとの関係を強調するために映画版では登場しません。 原作者のスーザン・コリンズは映画に好意的な印象を持っています。

10.『ロード・オブ・ザ・リング』の前日譚を描く3部作の第一弾!

原作が『ホビットの冒険』という比較的短い児童文学だったため、監督のピーター・ジャクソンは3部作にするために多くの改変や加筆を加えていました。 特に大きな改変は原作には名前しか書かれていなかったラダガストが登場することです。他にも原作には一切登場しないガラドリエルやサルマンが登場します。オークの長アゾグも原作以上に重要な役割を担い、登場シーンが増えています。