2019年10月17日更新

『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』をネタバレありで解説 新三部作最終章の結末とは?【あらすじ・キャスト】

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スター・ウォーズ シスの復讐,アナキン、パドメ
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『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐』のあらすじ・キャストを復習!新三部作最終章の見どころやトリビアも紹介

「スター・ウォーズ」シリーズ新三部作の3作目で、2005年に公開された「シスの復讐」。「エピソード2クローンの攻撃」に続く物語で、新三部作の最終章です。 今回は「シスの復讐」のあらすじ・キャストを復習し、見どころや解説、トリビアも交えて紹介していきます。パルパティーン/ダース・シディアスが再登場する「エピソード9 スカイウォーカーの夜明け」を観る前に、ぜひ振り返っておきたい作品です。 ※本記事には「シスの復讐」と「スター・ウォーズ」シリーズに関するネタバレを含んでいます。未鑑賞の方はご注意ください。

「シスの復讐」のあらすじ

スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐
©LUCASFILM

クローン戦争勃発から3年。優勢だった銀河共和国では、独立星系連合軍にパルパティーン最高議長が捕えられる事態が発生します。オビ=ワン・ケノービとアナキン・スカイウォーカーはパルパティーン救出へ向かいました。 敵艦インビジブル・ハンドで、ふたりはドゥークー伯爵と再び対決。歴戦で力をつけたアナキンはドゥークーを圧倒し、躊躇しながらもパルパティーンの命令に従ってドゥークーの首をはねてしまいます。 パルパティーン救出から無事に帰還し、妻パドメが妊娠したことを知ったアナキン。しかしパドメが出産で死亡する悪夢にうなされ、母シミを失ったことからもより強い力を求めるようになります。

スターウォーズ シスの復讐、ヘイデン・クリステンセン、アナキン・スカイウォーカー
©Supplied by LMK Media/zetaimage

一方ジェダイ評議会では、長く最高議長の座に就き、権力を持ち続けるパルパティーンに疑いの目を向け、アナキンをスパイに任命。ところがジェダイ・マスター昇格は認められず、処遇に不満を抱くように。パルパティーンはそんな彼の悩みにつけ込み、フォースの暗黒面の力でパドメを救う方法があると説いてダークサイドへ誘います。 しかしアナキンは、パルパティーンがシスの暗黒卿ダース・シディアスであったことをジェダイ評議会へ報告。ところがパドメを失う恐怖に苛まれたアナキンは誘惑に負け、パルパティーンを捕えに来たメイス・ウィンドゥを斬りつけてしまいます。 暗黒面に堕ちて「ダース・ベイダー」の名を与えられたアナキンは、クローン軍団を率いてジェダイたちを次々と虐殺。パルパティーンが発したジェダイ抹殺令「オーダー66」によって他の星系のジェダイたちも殲滅されてしまいます。生き残ったのはオビ=ワンとヨーダ、そして一部の者だけでした。ついに、アナキンはオビ=ワンと因縁の師弟対決をすることになります。

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「シスの復讐」のキャラクター/キャスト紹介

オビ=ワン・ケノービ/ユアン・マクレガー

スターウォーズ クローンの攻撃、オビワン、ユアン・マクレガー
©Lucasfilm Ltd/zetaimage

アナキンとは気持ちがすれ違い続け、ダース・ベイダーとなったかつての弟子と対決したオビ=ワン・ケノービ。

死闘の末、辛くも勝利しますが、弟のような存在だったアナキンの無残な姿に慟哭。彼のライトセーバーを形見として持ち帰ります。パドメの出産に立ち会って彼女の死を看取った後は、その息子ルークの成長を惑星タトゥイーンで隠遁しながら見守るのです。

アナキン・スカイウォーカー/ヘイデン・クリステンセン

スター・ウォーズ シスの復讐 , アナキン
Supplied by LMK Media/zetaimage

議長救出を果たし、ドゥークー伯爵も倒したアナキン。しかしジェダイ評議会は彼の功績を認めず、議長のスパイを命じます。

不満と不安を抱える中、シディアスの甘言によって暗黒面に堕ち、ダース・ベイダーとなってジェダイを抹殺。師弟対決に敗れた後シディアスに助けられますが、パドメの死を知らされて絶望し、ベイダー卿としてシディアスの右腕になっていきます。

パドラ・アミダラ/ナタリー・ポートマン

『スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス』パドメ・アミダラ/ナタリー・ポートマン
© LUCASFILM/zetaimage

クローン戦争末期はパルパティーンを制し、交渉による終戦を目指すリーダーとして活躍。パルパティーンがシスの暗黒卿であり、アナキンをダークサイドに転向させたと知ると、単身ムスタファーへ赴きます。

しかし最愛の夫が別人のように変貌した姿を見て、死ぬほどの絶望を味わいます。ルークとレイアの双子を出産した後、アナキンの善の心を信じながら息を引き取りました。

パルパティーン議長/イアン・マクダーミド

パルパティーン、スターウォーズ クローンの攻撃
©Lucasfilm Ltd/zetaimage

クローン戦争を引き起こし、自身の誘拐を自作自演してアナキンに救出させ、さらにその功績をもってジェダイ評議会へのメンバー入りを画策したパルパティーン。

評議会はアナキンをスパイとして送り込みましたが、返ってこれがパルパティーンの思惑通りに。まんまとアナキンを暗黒面に引き寄せると、次は全ジェダイ抹殺を企てます。そしてついにジェダイを排除し、シスの帝国を築き上げていきました。

メイス・ウィンドゥ/サミュエル・L・ジャクソン

『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』メイス・ウィンドゥ/サミュエル・L・ジャクソン
© LUCASFILM/zetaimage

パルパティーンの策略に気付かず、アナキンへの厳しい処遇も災いしてシスの台頭を防げなかったマスター・ウィンドゥ。

アナキンからパルパティーンがシスである報告を受けてすぐに逮捕に向かいますが、シディアスに惑わされたアナキンに腕を切り落とされ、シディアスの電撃で彼方へ飛ばされます。この議長暗殺事件は、シディアスにジェダイ抹殺の理由を与えてしまいました。

ヨーダ/フランク・オズ

『スター・ウォーズ エピソード2/クローンの攻撃』ヨーダ
© Lucasfilm Ltd/zetaimage

ジェダイ評議会の長であるグランド・マスターのヨーダでさえ、シディアスの野望を止めることはできませんでした。

オーダー66から逃れ、自らシディアスとの一騎打ちに挑みますが、勝機を逸して退きます。ベイル・オーガナの助けで惑星ダゴバで隠遁生活を送ることになり、それ以後、銀河帝国時代を生き抜いて「新たなる希望」であるルークの訪問を待つことになります。

「シスの復讐」の見どころ・解説【ネタバレ注意】

ダークサイドに堕ちたアナキン

パルパティーンのスパイをジェダイ評議会に命じられたアナキンは、清廉潔白だと信じるパルパティーンを疑うことができません。さらにジェダイ評議会はオビ=ワンにアナキンをスパイさせ、それに気付いたアナキンに多大な不信感を植え付けてしまいます。 ここへきて、オビ=ワンとアナキンの行動はすれ違いを続け、元々の性格の違いも災いしてお互いを信じられなくなってしまいます。オビ=ワンがパドメに挨拶に行っただけでも、あらぬ関係を疑う始末。 パルパティーンがシスだとわかった後も動揺は隠せず、評議会に報告するもののメイス・ウィンドゥがパルパティーンを殺そうとしていると思い込み、評議会への不信感からついにシス側に寝返ってしまうのです。

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ダース・ベイダーと銀河帝国の誕生

ダース・ベイダーとなったアナキンは、シディアスの命令通りにジェダイ抹殺に加担。けじめをつけるために、オビ=ワンはかつての弟子アナキンを倒しに惑星ムスタファーへ向かいます。 ベイダーが分離主義勢力幹部をも抹殺する中、元老院ではシディアスがウィンドゥによる暗殺未遂を元に、ジェダイこそが悪であると糾弾。人心を掌握して全権を手中に収め、ついに銀河帝国の皇帝を名乗るようになります。 夫を信じ説得に向かったパドメですらフォースの力でねじ伏せ、その慢心によってオビ=ワンに倒されたアナキン。全身を火山の熱で焼かれながらも強い生命力で息を吹き返し、シディアスの助けでサイボーグと化して生き残りました。

「シスの復讐」のトリビア シリーズ唯一のエピソードが多い?

シリーズ唯一の○○なエピソード

アカデミー フリー画像

「シスの復讐」は、“シリーズ唯一の○○なエピソード”というトリビアが多いのが特徴。視覚効果シーンは2,200を超え、「エピソード1」と「エピソード2」を合わせてもまだ多いという「シリーズ一視覚効果が多く使われたエピソード」としても有名です。 ところがなんと、「エピソード3」は新旧三部作で唯一アカデミー賞の視覚効果賞にノミネートされなかった作品でもあります。なんという皮肉!ただし、「エピソード1」「エピソード2」もノミネートはされましたが、受賞は逃しています。 さらに「スター・ウォーズ」シリーズは「グローマンズ・チャイニーズ・シアター」で初演されるのが伝統でしたが、本作は唯一上映されませんでした。それでもファンは上映を信じて、1カ月以上も行列していたといいます。

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ルークの人生を映す二重太陽の夕日

ルーク・スカイウォーカー
© & TM Lucasfilm Ltd. COPYRIGHT_NOTICE: © & TM Lucasfilm Ltd. WRITER_EDITOR:

「シスの復讐」のラストシーンには、惑星タトゥイーンの二重太陽の夕日が登場していますが、これは「新たなる希望」でルークが立っていたのと同じ場所です。ルークも同じ二重太陽の夕日を見つめていました。 前者はオビ=ワンがルークをラーズ家に預けに来た後、ラーズ夫妻がまだ赤ん坊のルークを抱きながら夕日を眺めているシーン。後者はルークがラーズ家の外に出て同じ夕日を見つめるシーンです。両者の公開年は時系列と逆であり、1977年から2005年と28年の開きがありますが、このシーンによって物語が見事につながっています。 こうしてルークの成長を見続けた二重の夕日ですが、実はもう一回同じような二重の夕日のシーンが登場しています。それは「最後のジェダイ」で、ルークが全てを終え、静かにこの世から去るシーン。ルークの人生を象徴した夕日といってもよいでしょう。

アナキンとオビ=ワンの師弟対決

焼け付く火山をバックに熾烈な戦いとなった、ムスタファーでのアナキンとオビ=ワンの師弟対決。実はこのシーンには本物の噴火映像が使用されていることをご存知ですか? この背景にはイタリアにあるエトナ山の実際の噴火映像が含まれており、撮影後にデジタル加工して合成されたそうです。鬼気迫るリアルなシーンはこうして作られたのですね。 さらに、ふたりのスピーディなライトセーバー戦は加速処理なしだったといいます。オビ=ワンとアナキンを演じたユアン・マクレガーとヘイデン・クリステンセンは、2カ月もの間フェンシングとフィットネスの特訓を行い、この戦いに備えたようです。

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『スター・ウォーズ エピソード3/シスの復習』は新三部作の最終章で最重要!

主人公アナキンがダークサイドに堕ち、悲惨な姿に変貌する「シスの復讐」。善であるはずの主人公が悪に転向するという、かつてない最終章となりました。 しかし本作は、新三部作と旧三部作をつなぐ役割を担っていた最重要なエピソード。なぜアナキンがシスに寝返ったのか、善悪の境界線、これが大きなテーマとなっています。 もちろん、パルパティーンがダース・シディアスとして銀河帝国に君臨する様も描かれており、パルパティーンが再登場する続三部作とも大きく関わってくる作品です。ぜひ「スカイウォーカーの夜明け」を観る前に復習を!